Juliaを他人にすすめる上で最大の障害といってよいのは(ちゃんとした)Debuggerがないことなんですが、簡易的なDebuggerはあります。
実は、公式でもちゃんとアナウンスされていないのですが、ASTInterpreter2.jlと、DebuggerFramework.jlの#masterは、Julia v1.0で動作します。
インストール
REPL上で、]
キーでPkgモードに入って
(v1.0) pkg> add DebuggerFramework#master
(v1.0) pkg> add ASTInterpreter2#master
使い方
このページを見てください。
簡単に言えば、
julia> using ASTInterpreter2
した後、
julia> @enter foo(20)
とすることで、foo
関数の中身をステップ実行できます。
ブレークポイント機能がないことをのぞけば、デバッガとして必要な機能は、だいたい揃っているとは思います。上のページにも書いてありますが、デバッガのREPL上で、バッククオートキー(`
)を押すと、デバッグ中のコンテキストで任意のJuliaのコマンドを実行できます。
IDE上でステップ実行したい
私は試していないですが、IntelliのJulia PluginではJulia v1.0でのステップ実行ができるようです。READMEによれば、このプラグインは、IntelliJ IDEAやPyCharmなんかのCommunity edition(無料版)でも動作するみたいです。
また、こちらも試していないですが、Junoもv0.6時代にはASTInterpreter2.jl使ったステップ実行ができていたはずなので、v1.0でもできるのかもしれません。
⇒ Junoでも動くそうです。