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この記事は インフォマティカ Advent Calender 2025 Day 10 の記事として書かれています。

はじめに

現代のビジネス環境において、顧客関係管理(CRM)システムは企業競争力の中核を担う重要な資産となっています。特にSalesforceは、膨大な顧客データと業務プロセス情報を一元管理し、営業・マーケティング活動の高度化を支援するプラットフォームとして広く採用されています。しかし、データが部門やシステムごとに散らばり、仕組みや管理ルールが入り組んでいるケースがあるため、情報の正確性・整合性の確保やガバナンスの強化が重要なテーマとなっています。
InformaticaのCloud Data Governance and Catalog(CDGC)は、この課題を解決するため、Salesforce環境のデータ資産を網羅的にスキャンし、データの系統・品質・利用状況を可視化する機能を提供します。これにより、データの信頼性向上だけでなく、コンプライアンス遵守や業務効率化にも直結する価値を創出します。

Salesforceの「見える化」の最初のステップとして、Informatica CDGCによるSalesforceスキャンを行うことが必要ですが、本記事は、その実装方法に関するガイドとなり、以下のマニュアルを日本語訳し、補足説明を加えたものとなります。

Catalog Source Configuration > Salesforce

抽出されるオブジェクト

Salesforceのカタログソースは、Salesforceのソースシステムから以下のオブジェクトを抽出します。

  • 組織
  • リストビュー
  • リストビューカラム
  • トリガー
  • Salesforceオブジェクト
  • フィールド

以下の画像はSalesforceをスキャンした際に抽出されるアセットタイプを表示したものです。
image.png

Salesforceカタログソースを構成するための前提条件

  • Salesforceコネクタを使用してSalesforceソースシステムに接続します。管理者メニューでの接続設定については、Salesforce connection propertiesを参照してください。
  • REST API を介して Salesforce ソース システムからメタデータを抽出するには、Salesforce REST API v53 にアクセスできることを確認します。
  • 組織の保護されたリソースへのアクセスを制限するための認証を設定するには、OAuth 2.0 リフレッシュトークンフロー(更新セッション用)を使用します。この認証方法の詳細については、Salesforce のドキュメント OAuth 2.0 Refresh Token Flow for Renewed Sessions をご覧ください。

Salesforceへの権限またはアクセスを構成する

Salesforce カタログ ソースを構成する前に、必要な権限を構成します。
メタデータコマンドセンターは、OAuth 認証を使用してSalesforceに接続します。

メタデータを抽出する権限

メタデータを抽出するには、Salesforceで権限を割り当てます。
Salesforceにログイン後、Setup > ADMINISTRATION > Users > Profiles > Administrative Permissions と進みます。

image.png

ここで、以下の権限のチェックをONにします。

  • Modify All Data
    すべてのオブジェクトを抽出できます。Salesforceにすべてのデータを変更させたくない場合は、View All Data を選択します。

View All Dataを選択した場合
一部のオブジェクトが抽出されない可能性があります。詳細については、 以下のナレッジベースの記事を参照してください。
FAQ: Which objects are not extracted when you select only the View All Data permission for the Salesforce catalog source?

  • API Enabled
    Salesforce インスタンスへの API リクエストを通じて組織のデータにアクセスできるようになります。

なお、データプロファイルを実行するために追加の権限は必要ありません。

接続の作成

管理者メニューでSalesforceへの接続を作成する際は、OAuth接続タイプを使用して接続する必要があります。OAUTH接続のために必要な情報の取得方法は、以下のドキュメントを参照してください。
Configuring Salesforce OAuth in Informatica IICS without using the Informatica internal OAUTH utility tool

上記の情報を取得した後、Informaticaで接続を作成します。
管理者メニューから、 接続 > 接続の追加 > Salesforce を選択します。
image.png

  • OAuth接続タイプ
    次の表は、OAuth 接続タイプの Salesforce 接続プロパティを示しています。
    image.png

Salesforce オブジェクトのデータプロファイリング

Salesforceソースシステムから抽出されたメタデータに対してプロファイルを実行するようにデータプロファイリングを設定します。以下のSalesforceオブジェクトに対してデータプロファイルを実行できます。

  • 標準オブジェクト
  • カスタムオブジェクト

データ プロファイリング タスクは、Salesforce オブジェクトの次のデータタイプに対してプロファイリングを実行します。

  • URL
  • STRING
  • PHONE
  • REFERENCE
  • DATETIME
  • BOOLEAN
  • ID
  • EMAIL
  • DOUBLE
  • TEXT AREA
  • DATE
  • CURRENCY
  • PICKLIST
  • INT
  • PERCENT
  • COMPLEX VALUE
  • ANY TYPE
  • JSON
  • LONG

以下はSalesforceオブジェクトに対するプロファイリングを行った例となります。
image.png

サンプリングタイプ

データプロファイリングタスクを実行するサンプル行を決定します。Salesforceカタログソースでは、以下のいずれかのサンプリングタイプを選択できます。

  • すべての行
  • N行の制限
  • カスタムクエリ

Salesforce オブジェクトのデータ分類

Salesforce カタログ ソースのデータ分類を構成して、組織内のデータを分類および整理します。次のいずれかのオプションを選択できます。

  • データ分類ルール
    定義済みまたはカスタムのデータ分類から選択します。
  • 生成されたデータ分類
    InformaticaのAIエンジンであるCLAIREはデータ要素のデータ分類を自動的に生成します。

データ分類の詳細については、Data classification を参照してください。

用語集の関連付け

カタログソースで用語集の関連付けを有効にすることで、用語集をテクニカルアセットのビジネス名として自動的に関連付けや推奨させることが可能となります。
用語集の関連付けタブにおける設定内容は以下の通りです。

image.png

MCC で「Cannot retrieve the organization」というエラーが発生し、Salesforceソースのスキャンが失敗するエラーのトラブルシューティング

MCCからSalesforceソースのスキャン時にエラーが発生したため、以下のデバッグログからエラーの原因について調査します。
image.png

デバッグログのzipファイル内のログファイル、logs/debug-YYYYMMDD-HHMMSS.logに以下のメッセージが出力されていることが確認できました。

25/11/27 13:19:04.479 [main] ERROR (ScannerComponent - SalesforceReaderModule:291) - Unexpected error occurred: Cannot retrieve the organization for "https://login.salesforce.com/services/data/v53.0/query/?q=SELECT+Name+FROM+Organization" , no graphs created
com.compactsolutionsllc.cdimc.common.exceptions.CdimcRuntimeException: Cannot retrieve the organization for "https://login.salesforce.com/services/data/v53.0/query/?q=SELECT+Name+FROM+Organization" 

この問題は、 Salesforceカタログソース接続設定でサービスURLとしてlogin.salesforce.comを指定した場合に発生します 。login.salesforce.comなどのサービスURLは 接続テストには使用できますが、REST API呼び出しには使用できません。
この問題を解決するには、Salesforce カタログ ソース接続構成で実際のサービス URL を使用します。
実際のサービス URL を識別するには、次の手順を実行します。

  1. https://login.salesforce.com/ にアクセスし、ログインするとサービスURLが表示されます:
    例 : https://company-abc.my.salesforce.com
  2. URLバーからサービスURLをコピーします。
    サービスURLは、Salesforce REST APIへの接続に使用する資格情報に対して一意であり、これに基づいて標準ログインキーまたはOAuthキーが生成されます。
    管理者で設定されるサービスURLは次のようになります:
    https://company-abc.my.salesforce.com/services/Soap/u/60.0

以下の画像は接続設定の例を示しています。
image.png

さいごに

以上でSalesforceのスキャン手順についてご紹介しましたが、最初に述べた通り『Salesforceのスキャン』は単なる技術的な作業ではなく、データ戦略における重要な出発点です。スキャンによって得られた透明性を基盤として、MDMやCDQ、CDI、Tableauといった多様なソリューションを併せて活用することで、データ戦略は単線的なものではなく、幅広く奥深い構想として描くことが可能になります。これにより顧客理解の深化と顧客体験の向上が進み、エンゲージメントは持続的に強化され、企業はデータを軸にした競争優位を確立することが可能となります。

今後のSalesforce × Informaticaが生み出すイノベーションとインパクトにご注目いただき、貴社のデータ戦略に取り入れていただければ幸いです。

参考資料

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