(注) 本記事は2025年12月にチリのサンチャゴで実施したiRIC講習会において、愛知工業大学の赤堀教授がテキストとして配布した資料を和訳してたものです。
― iRIC プリプロセッサを使わない方法 ―
iRICでは SRTM データ を直接取り込めるようになっていますが、サーバー側の環境によっては、iRIC ソフトウェアに組み込まれている SRTM ダウンローダー が正常に動作しないことがあります。
そのような場合には、iRIC プリプロセッサの代わりに QGIS を用いて SRTM データを取得・整形し、iRIC 用の地形データとして利用する ことが可能です。
本記事では、その具体的な手順をまとめます。
1. QGIS のインストール
1.1
以下の Web サイトを開きます。
https://qgis.org/download/
1.2
「skip it and go to download」をクリックします。
1.3
「offline (Standalone) installers:」の項目にある
「long term version for Windows (3.40 LTR)」をクリックします。
※ 利用可能なバージョンは時期によって異なる場合があります。
1.4
ダウンロードが自動的に開始されます
(ネットワーク状況によっては少し時間がかかります)。
1.5
ダウンロードしたインストーラーファイル
QGIS-OSGeo4W-3.40.12-1.msi
をダブルクリックし、インストールを開始します。
※ ファイル名・バージョン番号は時期によって異なる場合があります。
2. SRTM プラグインのインストール
2.1
QGIS のメニューから
Plugins → Manage and Install Plugins
を選択します。
2.2
表示されたダイアログの検索ボックスに
SRTM-Downloader
と入力します。
2.3
検索結果から SRTM-Downloader プラグインを選択し、インストールします。
3. SRTM データのダウンロード
3.1
QGIS を起動し、新しいプロジェクトを作成します。
3.2
「Browser」ウィンドウ内の
XYZ Tiles → Open Street Map
をダブルクリックします。
3.3
ウィンドウ右下の投影設定をクリックし、
CRS(座標参照系)を
EPSG:4326 – WGS84
に変更します。
3.4
メインウィンドウで、対象となる領域が表示されるように地図を調整します。
3.5
メニュー
Plugins → SRTM Downloader → SRTM Downloader
を選択します。
3.6
表示されたダイアログ中央の
Set canvas extent
をクリックし、その後 Download をクリックします。
3.7
ログインダイアログが表示されます。
SRTM データセット用のユーザーアカウントをまだ作成していない場合は、
表示される指示に従ってアカウントを作成してください。
3.8
「Layers」ウィンドウに表示されている最上位レイヤ名を右クリックし、
Export → Save As
を選択します。
3.9
以下の設定で保存します。
- ファイル形式:GeoTIFF
- CRS:EPSG:4326 – WGS84
- 保存先フォルダ:任意
- ファイル名:任意
保存した GeoTIFF ファイルを、iRIC の地形データとして利用できます。
おわりに
本手順を用いることで、iRIC 標準の SRTM ダウンローダーが使用できない環境でも、
QGIS を通じて柔軟に SRTM 地形データを準備することが可能です。
講習会資料や実務でのバックアップ手段としても有効ですので、
必要に応じて活用してください。