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Windows10へTensorFlow2をインストールする

Last updated at Posted at 2020-04-26

はじめに

4月になって、新しいPCを購入しました。
またゼロからTensorFlow環境を構築したので記録を残します。
ということで、何も入っていない状態からのインストールです。

環境

  • OS : Windows 10 64bit
  • Python : Python 3.7.7
  • TensorFlow : 2.1.0
  • jupyterlab : 2.1.1
  • CUDA : 10.1 update 2
  • cuDNN : 7.6.5
  • GPU NVIDIA GeForce MX250

TensorFlow2 の動作要件

TensorFlow2 の動作要件は、https://www.tensorflow.org/install?hl=jaから確認できます。

  • Windows 7 以上
    Windows10にインストールするので問題なし。
  • Python 3.5–3.7
    Python 3.7系の最新である、Python 3.7.7 をインストールします。

インストールするツールのバージョンはhttps://www.tensorflow.org/install/gpu#pip_packageで確認します。

TensorFlow2の場合は下記の要件になります。

  • TensorFlow 2.1.0 以降は CUDA 10.1 に対応しています。
    最新は10.2ですが、10.1にします。
  • CUDA 10.1の場合、VIDIA GPU ドライバ は 418.x 以降が必要です。
    これは、「NVIDIA コントロール パネル」で確認できます。低い場合はアップデートします。
  • cuDNN は7.6 以降が必要です。
    7.6.5をインストールします。

Python 3.7.7 のインストール

https://www.python.org/から、「Downloads」-「All releases」と選択します。
各バージョンのリストがあるので、Python 3.7.7 の Download をクリックします。
Files の一覧から「Windows x86-64 executable installer」をクリックしてダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを実行して、インストールします。

インストールが完了したら、下記を実行してバージョンを確認します。

>python -V
Python 3.7.7

CPUの拡張命令セットの確認

こちらを参考に、CPUの拡張命令セットを確認します。

得られた結果は下記です。

Vendor ID         : GenuineIntel
CPU name          : Intel(R) Core(TM) i7-10510U CPU @ 1.80GHz
Microarchitecture : kabylake
Vector instructions supported:
SSE       : Yes
SSE2      : Yes
SSE3      : Yes
SSSE3     : Yes
SSE4.1    : Yes
SSE4.2    : Yes
SSE4a     : --
AVX       : Yes
AVX2      : Yes
BMI1      : Yes
BMI2      : Yes

AVX2に対応しているので、TensorFlowは1.6以上をインストール可能です。
現時点で最新のバージョンをインストールします。

GPUの確認

念のために、GPUを確認しておきます。
購入時点ですでに、「NVIDIA コントロール パネル」がインストールされていたので、これを使用します。

  1. デスクトップで右クリックして「NVIDIA コントロール パネル」を選択します。
  2. 「ヘルプ」メニューから「システム情報」を選択します。
  3. 「グラフィックス カード情」に「GeForce MX250」と書かれています。
    ※「グラフィックス カード情」は、「情報」の脱字ではないです。本当にこのように表示されています。

Visual Studio 2017 のインストール

https://docs.nvidia.com/cuda/archive/10.1/cuda-installation-guide-microsoft-windows/index.htmlに、CUDA 10.1で必要なものが書かれています。

Visual Studioが必要で、「Table 2. Windows Compiler Support in CUDA 10.1」の表にサポートされているVisual Studioのバージョンが書かれています。

Visual Studio 2019 は、Preview releasesなので、Visual Studio 2017をインストールします。

https://visualstudio.microsoft.com/ja/downloads/からダウンロードします。
「古いバージョンのダウンロード」をクリックします。
「2017」を展開して、右側の「ダウンロード」をクリックする。

Microsoft アカウントでログインして、ダウンロードします。

今回は、「Visual Studio Community 2017 (version 15.9)」ダウンロードしました。

ダウンロードした「vs_Community.exe」をダブルクリックしてVisual Studio Installer を起動します。
「C++によるデスクトップ開発」を選択して「インストール」をクリックします。

CUDA 10.1 update 2 のインストール

NVIDIA CUDA Toolkit をダウンロードします。
https://developer.nvidia.com/cuda-toolkit-archiveにアクセスします。
「CUDA Toolkit 10.1 update2 Archive」を選択して、ダウンロードします。

「Installer Type」は、ネットワークインストーラーを選択しました。(19.9MB)
ちなみにフルインストーラーだと2.5GBのファイルをダウンロードします。

ダウンロードした「cuda_10.1.243_win10_network.exe」をダブルクリックして、インストールします。

cuDNN 7.6.5 のインストール

cuDNNは、https://developer.nvidia.com/cudnnからダウンロードします。

「Download cuDNN v7.6.5 (November 5th, 2019), for CUDA 10.1」を展開して、
「cuDNN Library for Windows 10」をダウンロードします。

ダウンロードした「cudnn-10.1-windows10-x64-v7.6.5.32.zip」を解凍して、
中にあるCUDAディレクトリを任意のディレクトリに置きます。

CUDAを置いたディレクトリをシステム環境変数に設定します。

環境変数名 path
CUDNN_PATH c:\tf\CUDA
PATHの最後に追加 c:\tf\CUDA\bin

※CUDAディレクトリを「c:\tf\」に置いた場合。

pip のバージョンアップ

TensorFlow2 をインストールするためには、pip 19.0より新しいバージョンが必要です。
バージョンが低いようなら、バージョンアップします。

pip install -U pip

TensorFlow2 のインストール

下記コマンドだけでOKです。

>pip install tensorflow

動作確認を行います。
まずは、下記のファイルを作成します。

tensotflow_test.py
import tensorflow as tf
import os

print(tf.__version__)
print(tf.keras.__version__)

print(tf.random.normal([5, 5]))

実行します。
環境変数 TF_CPP_MIN_LOG_LEVEL は、余計なメッセージを表示しないためのものです。

>set TF_CPP_MIN_LOG_LEVEL=2
>python tensorflow_test.py
2.1.0
2.2.4-tf
tf.Tensor(
[[ 0.9073535  -0.30908114 -1.1792291  -0.03576818 -0.350677  ]
 [-0.30494577  0.0393485  -1.7498294   0.01919838 -0.881274  ]
 [-0.8610118  -1.6675215  -0.9653552   0.4389885  -0.06305566]
 [-0.6703128   0.85750896  1.0951182   0.029854    1.1836303 ]
 [ 0.5926097   0.5141883  -0.84746957  0.668688    0.30143082]], shape=(5, 5), dtype=float32)

TensorFlowとKerasのバージョンが表示され、5x5 の乱数も表示されました。
TensorFlowも2.1.0 がインストールされていることが確認できました。

jupyterlab のインストール

何かと便利なjupyterlab をインストールします。

>pip install jupyterlab

jupyterlab をバックグラウンドで起動します。

>start /b jupyter lab

起動すると、自動的にブラウザでjupyterlab へつながります。

自動的につながらない場合は、ブラウザでhttp://localhost:8888/labへアクセスます。
tokenは、jupyterlab 起動時のメッセージに書かれています。

最後に

TensorFlow2の実行環境ができました。
ゼロからのインストールだと、すんなり完了しました。
後にバージョンアップを行うときが怖いですが、今はこの環境で楽しみます。

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