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AIエージェントが迷わない kintoneアプリ設定 3つの黄金ルール ── アプリ設定レビューAIのガイドライン設計

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Last updated at Posted at 2026-06-01

はじめに ── AI体験パック、もう試しましたか?

kintoneアプリストアに kintone AI体験パック が登場しました。

サンプルレコード付きで、検索AIとレコード一覧分析AIを、すぐに試せるアプリパックです。

「データがまだ溜まっていなくて、kintone AIを試せない…」

そんな方でも、アプリパックを追加するだけでAI体験がすぐに始められます。

体験パックでAIの便利さに触れたら、次は アプリ設定レビューAI も使ってみませんか。この機能はガイドラインの設計しだいで体験が変わるため、本記事で、最初に入れておきたい3つのルールを具体的に紹介します。

本記事の流れを簡単に説明します。

  1. アプリ設定レビューAIとは?
  2. ガイドライン設計の考え方
  3. ルール1:アプリ名が「[識別名] アプリ名称」であるかをチェック
  4. ルール2:アプリの説明に「目的と対象者」があるかをチェック
  5. ルール3:アプリ管理者用メモに「引き継ぎ情報」があるかをチェック
  6. ガイドラインを適用するとどうなるか
  7. 最後に

対象読者・前提条件

  • kintoneの管理者権限を持っている方
  • kintone AIが利用可能なプラン・契約である方
  • kintoneの基本操作(アプリ作成・レコード追加)を把握している方

アプリ設定レビューAIとは?

アプリ作成者が作ったkintoneアプリに対して、生成AIがレビューをして改善点を提示してくれる機能です。レビューのルール(ガイドライン)は事前にkintoneシステム管理者が設定します。

  • アプリ作成者は、「アプリ設定をレビュー」ボタンを押すだけ
  • 生成AIが、ルールに沿って設定をチェック
  • kintoneシステム管理者は、レビューのトーンや形式も制御可能

アプリ設定レビューAIとは.png

機能の概要や利用開始手順は、アプリ設定レビューAIを参照してください。

ガイドライン設計の考え方

利用者が増えるほど効いてくる、kintone運用の「あるある」

kintoneは導入の手軽さから、組織の中で利用部門・アプリ数が自然に増えていくプラットフォームです。
そして、利用が広がっていくと、こんな「あるある」に出会う管理者も多いのではないでしょうか。

  • アプリ名:同じような名前のアプリが複数あり、どれが探しているものか中身を見ないと判断できない
  • アプリの説明欄:注意書きしか書かれておらず、そのアプリが何のためのものか読み取れない
  • アプリ管理者用メモ:作った経緯や修正・改善した理由が分からず、変更してよいか判断できない

これらは、一度散らかってしまうと後から整えるコストが大きく、結局放置されてしまうこともあると思います。

そこに「AIエージェント」というもう一人の利用者が加わる

最近は、これまでの利用シーンに加えて、AIエージェントによるkintone操作という新しい使われ方が増えてきています。
AIエージェントもまた、アプリの「名前」や「説明」を頼りに、どのアプリを操作すべきかを判断します。
つまり、上記の「あるある」を放置していると、AIエージェントも人間と同じように迷い、指示を出した側の意図とは違うアクションをしてしまうかもしれません。

逆に言うと、

アプリ設定がきちんと整っていれば、人間にもAIにも優しい運用になる

これは今までも変わらない原則ですが、AIエージェント時代になって、より違いが見えるようになりました。

本記事の提案

そこで本記事では、

利用者が増えても破綻しない、人間にもAIにも優しいアプリ設計

という視点で、アプリ設定レビューAIに登録しておきたい 3つのルール を紹介します。

アプリ設定に関するガイドラインを登録する」には、アプリ設定レビューAIのレビュー対象項目と設定例が掲載されています。本記事は、kintone AIのSEである筆者の経験上の個人見解で、最初に設定すべき3つのルールを選び、具体例つきで示したものです。

ルール1:アプリ名が「[識別名] アプリ名称」であるかをチェック

rule1-description.png

このルールでAIにさせること

アプリ名が「[識別名] アプリ名称」の形式になっているかをチェックし、なっていなければ識別名付きの命名に変更するよう提案させる。

なぜこのルールを登録するのか

「[識別名] アプリ名称」の形を徹底すると、次の効果が自然に生まれます。

  • アプリ名が部署・プロジェクト粒度で整理され、目的のアプリを探しやすくなる
  • 識別名が異なれば、同じアプリ名称が複数あっても区別できる
  • 結果として、アプリ名がユニークになる確率が自然に上がる
  • AIエージェントが操作対象アプリを特定しやすくなる

人間がアプリを命名するたびに「ユニークにしよう」と意識しなくても、AIが設定レビューのタイミングで毎回チェックしてくれる、これが本ルールを登録する価値です。

識別名・アプリ名称の例

  • [第一営業部] 活動履歴
  • [ABCプロジェクト] 問合せ管理
  • [公式] 総務・経理FAQ

アプリ設定レビューAI に登録するルール

以下を「アプリ設定に関するルールや観点」に登録します。

# アプリ名のルール
- アプリ名は「[識別名] アプリ名称」の形式とする
- 識別名には部署名またはプロジェクト名を使用する

アプリ設定レビューAIの操作方法の不明点は、アプリ設定に関するガイドラインを登録するを参照してください。
アプリ名の変更については、アプリ名を変更するを参照してください。

ルール2:アプリの説明に「目的と対象者」があるかをチェック

rule2-descpription.png

このルールでAIにさせること

アプリの説明欄が空でないこと、かつ、アプリの目的と対象利用者が書かれているかをチェックする。
アプリの説明の内容に、管理メモ・技術メモなどのノイズが混ざっていれば、修正を促す。

なぜこのルールを登録するのか

アプリの説明は、「このアプリは何か」を伝える場所です。
ここに目的・対象者が最低限書いてある状態を維持できると、下記の効果があります。

  • ユーザーは「これ、自分が使うアプリ?」を即断できる
  • AIエージェントは説明文をコンテキストとして使えるため、意図を理解しやすくなる

良い例

第一営業部の商談活動を記録・共有し、気づきを得たり、相互アドバイスを促すためのアプリです。
お客様とのコンタクト機会がある度に、必ず記録します。
第一営業部に所属のメンバー全員が利用します。
上記の利用者以外は、閲覧のみ可能です。

悪い例(アプリの説明欄が管理情報だけになっている)

このアプリは、JSカスタマイズあり、フィールド変更禁止
2024/3/15 山田作成

アプリ設定レビューAI に登録するルール

以下を「アプリ設定に関するルールや観点」に登録します。

# アプリの説明ルール
- アプリの目的と対象利用者を必ず記載する
- アプリ管理のためのメモがある場合は、アプリ管理者用メモに移すよう促す

アプリの説明の変更については、アプリの説明を記載するを参照してください。

ルール3:アプリ管理者用メモに「引き継ぎ情報」があるかをチェック

rule3-description.png

このルールでAIにさせること

アプリ管理者用メモに、管理者情報・設定の注意事項・作成背景 が記録されているかをチェックし、空欄や情報不足ならば、引き継ぎ可能な内容を追記するよう提案させる。

なぜこのルールを登録するのか

アプリ管理者用メモは、未来の自分・後任の管理者・AIエージェントへの引き継ぎノートです。
ここに必要な情報が残っていると、以下のような効果があります。

  • 「誰が・なぜ作ったのか」が分からず修正をためらう、という状態を回避できる
  • 設定変更時の注意事項(フィールドコード変更禁止、外部連携あり等)が一箇所に集約される
  • 結果として、アプリが長期的に「触れる状態」で維持される

逆にアプリ管理者用メモが空欄のアプリは、運用が代替わりした瞬間にブラックボックス化します。

:bulb:参考:アプリ作成AIのチャット履歴を貼る

最近は、アプリ作成AIでアプリを生成するケースも増えています。
このとき、AIとのチャット履歴をそのままアプリ管理者用メモに貼っておくと、以下の効果があります。

  • 文章を考えなくても、コピペで背景が残せて、アプリ作成者の管理の手間を省ける
  • 作成意図(誰が、何のために、どんな要件で作ったか)が文章として残る
  • 後でアプリを直す時に、AIエージェントに「このアプリは元々こういう経緯で作られた」と読ませられる

アプリ設定レビューAI に登録するルール

以下を「アプリ設定に関するルールや観点」に登録します。

# アプリ管理者用メモのルール
少なくとも下記のうち1つは記載があること。記載がないものは、今後のために記載を提案すること。
- 管理者情報(担当者・部署)を記載する
- 設定の注意事項(変更禁止項目、外部連携、依存関係など)を記載する
- アプリの作成意図・背景を残すことを推奨する(アプリ作成AIを使った場合は、その対話履歴を貼ることを推奨)

アプリ管理者用メモの変更については、アプリ管理者用メモを設定するを参照してください。

ガイドラインを適用するとどうなるか

ここまでで、3つのルールを作ってきたので、実際に、どのようなレビューがされるのかを見てみましょう。

ビフォー:ガイドライン違反の設定

項目 内容
アプリ名 活動履歴2
アプリの説明 JSカスタマイズあり。山田作成。2024/3/15
アプリ管理者用メモ (空欄)

このアプリにレビューを実行すると、アプリ設定レビューAIは次のようなレビュー結果を返します。

sc 270.png

アフター:ガイドライン準拠の設定

項目 内容
アプリ名 [営業部] 活動履歴
アプリの説明 営業部の商談活動を記録・共有するためのアプリです。営業部メンバー全員が利用します。
アプリ管理者用メモ 管理者:山田(営業部)/ 商談管理システムと連携のためフィールドコード変更禁止

上記設定後、再度、レビューを実行すると、アプリ設定レビューAIは次のようなレビュー結果を返します。

sc 271.png

最後に

本記事の3ルールは、完成形というより アプリ設定の「最低限の型」 です。

ガイドラインを登録しておく意味は、チェック内容を毎回口頭やチャットで説明し直さなくてよくなることです。命名や説明の書き方で迷ったとき、レビュー結果が 「うちではこう書く」という共通言語 になります。利用者・管理者・AIエージェントのどれが読んでも、同じ基準で設定を読める状態を、組織として持てるようになるイメージです。

運用面でカギになるのが「アプリ設定をレビュー」ボタンの位置です。「アプリを公開」のすぐ近くにあり、公開前についクリックしてしまう絶妙な配置になっています。そのため、アプリ作成者が公開前にレビューを実行する流れが自然と生まれます。

まずは、紹介した3つをそのまま貼り、運用に乗せるところから始めてみていただきたいと思います。
そうして違和感あるところを、少しずつ変更していけば、自組織専用のガイドラインになっていくと思います。
ぜひ、アプリ設定レビューAIを、お試しください。

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