はじめに
こんにちは、やしまです。
先月の記事(Cursorで使えるAIモデル比較 2026/06)から更新です。
今月は Claude Fable 5 というモデルが出てきて「なんかすごそう」という雰囲気と「米政府の輸出規制で一時停止」というてんやわんやがあったのがトピックです。加えて、7月に入ってからも競合各社の動きがきな臭くなってきているので、そのあたりも軽く触れておきます。
前提
前回と同じく、CursorでAPIキーを設定せずに使えるモデル(のうち使いそうなもの)をAIに比較してもらいます。
比較するAIには Claude Sonnet 5 を使いました。
今月の主な更新は Claude Fable 5(新世代)と Claude Sonnet 5(Sonnet 4.6の後継)の追加です。
それっぽく載せていますが、前回と同様あくまで自分用の参考です。
(とはいえ最近は課金の都合でほぼほぼAutoで使っています;;)
Cursorで使えるAIモデル比較(2026年7月)
Anthropic — Claude
| モデル | コンテキスト | SWE-bench | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Claude Fable 5 ★ | 1M トークン | 80.3%(Pro)/ CursorBench 72.9% | 超長期エージェント・大規模コードベース移行・自律型マルチステップ | $10 / $50 | 6/9リリース。Mythos級を一般公開した新世代モデル。輸出規制で一時停止後、7/1に復活。最もクレジット消費大 |
| Claude Opus 4.8 | 1M トークン | 88.6%(Verified)/ 69.2%(Pro) | 自律型マルチステップ・大規模リファクタ・数学的推論 | $5 / $25 | Fable 5が使えないときの実質最上位。SWE-bench Proはフロンティアトップクラス |
| Claude Sonnet 5 | 1M トークン | 85.2%(Verified)/ 63.2%(Pro) | 日常コーディング・エージェント処理・コードレビュー | $2 / $10(〜8/31)→ $3 / $15 | 6/30リリース。Sonnet 4.6の後継。Terminal-Bench 80.4%でOpus 4.8超え。導入価格が嬉しい |
| Claude Haiku 4.5 | 200K トークン | — | 補完・分類・高速タスク処理 | $1 / $5 | 高スループット・低コスト用途向け。変わらず現役 |
OpenAI — GPT
| モデル | コンテキスト | SWE-bench | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| GPT-5.5 ★ | 1M トークン | 88.7%(Verified)/ 58.6%(Pro) | ターミナル・エージェントワークフロー・コンピューターユース | $5 / $30 | Terminal-Bench 82.7%でトップ。汎用・全方位バランスの「デフォルト」候補 |
| GPT-5.4 | 1M トークン | 〜80%(Verified) | 汎用タスク・コンピューターユース・マルチモーダル | $2.50 / $15 | ネイティブコンピューターユースが強み |
| GPT-5.3 Codex | 400K トークン | 56.8%(Pro) | 長期エージェントコーディング・CI連携・ターミナル処理 | $1.75 / $14 | コーディング特化。GPT-5.5より安め |
Google — Gemini
| モデル | コンテキスト | SWE-bench等 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Gemini 3.5 Flash ★ | 1M トークン | Terminal-Bench 76.2% | エージェント・マルチステップツール処理・マルチモーダル | $1.50 / $9 | 先月と変わらず。速くてコーディング系スコアも高い |
| Gemini 3.1 Pro | 1M トークン | 80.6%(Verified) | 全リポジトリ解析・長文脈・科学推論 | $2 / $12 | 引き続き推論深度は上位 |
Cursor・その他
| モデル | プロバイダー | コンテキスト | SWE-bench等 | 得意領域 | API単価(入力/出力 /1Mトークン) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Composer 2.5 ★ | Cursor | — | SWE-Bench Multilingual 79.8% | エージェント実行・日常コーディング・高ボリューム処理 | $0.50 / $2.50(スタンダード)/ $3.00 / $15.00(高速) | 引き続きCursorの自社モデル。Bugbotのレビュー高速化にも活用されている |
| Grok Build 0.1 | xAI | 256K トークン | 70.8%(Verified) | インタラクティブ・エージェントコーディング | $1 / $2 | 変わらず。コスパ重視のエージェント向け |
★ = 各プロバイダーの推奨主力モデル
API単価はトークンベース(Cursor経由では異なる場合あり)
SWE-bench Verified と SWE-bench Pro(Multilingual)は別物なので単純比較注意
出典: Cursor公式・各種ベンチマーク(2026年7月6日時点)
前回からの主な変更点
前回(2026年6月版)との差分をまとめておきます。Cursorの実際のラインナップ自体は6月末から大きく変わっていないので、前回書いた内容がほぼそのまま今も通用します。
- Claude Fable 5 が新登場:6/9リリース。Opus線の上に新設された「Mythos級」の一般公開モデル。CursorBenchで72.9%を記録し、前回最高比8ポイント差をつけた。ただし後述の米政府問題もあり。
- Claude Sonnet 5 が新登場:6/30リリース。Sonnet 4.6の後継で、Terminal-Bench 80.4%はOpus 4.8の74.6%を超える。導入価格$2/$10(〜8/31)がありがたい。
- Claude Sonnet 4.6 は削除:Sonnet 5 が後継として登場したため表から除外。
- Fable 5 の騒動:6/12に米政府の輸出規制指令を受けて一時停止。7/1にセーフガード強化版で復活。プライバシーモードが有効なTeams・Enterpriseでは管理者の明示的な有効化が必要。
今後の注目(まだCursorには来ていないもの)
表には入れていませんが、今週にかけて出てきた気になる動きをメモしておきます。
- GPT-5.6:OpenAIの次期モデル。サイバーセキュリティ関連のベンチマークで高スコアを出したため、米政府の審査対象になり、現時点では一部の承認済みパートナー向けの限定提供らしい。Cursorにはまだ来ていない。
- Gemini 3.5 Pro:Google I/O(5/19)で発表されたものの、6月中のGA目標を逃して7月に延期。2Mトークンのコンテキストウィンドウが目玉らしいが、まだVertex AIの限定プレビュー止まり。
どちらもフロンティア級の競争が激しくなっている証拠という感じで、来月あたりには表に追加できるかもしれません。
選び方のポイント
- 超長期・超複雑なエージェント作業 → Claude Fable 5(Cursor公式でCursorBenchトップ。ただしコスト最高・プライバシー条件あり)
- 難しい設計・自律型マルチステップ → Claude Opus 4.8(Fable 5に次ぐ実力。Fable 5が使えないときの最上位)
- 日常コーディングのデフォルト → Composer 2.5(コスパ最良)またはClaude Sonnet 5(Opusに迫る品質を導入価格で)
- ターミナル操作・CI/CD寄り → GPT-5.5(Terminal-Bench トップ)
- コスト優先・高ボリューム → Gemini 3.5 Flash($1.50/$9・高速)
個人的に使うモデル
今月は大きく動いたので前回から変わった部分を書いておきます。
とはいえ正直に告白すると、結局Autoを使っている場面がかなり多いです。以下は「本当はこうしたい」という理想も含めての整理として読んでください。
-
普段のコーディングアシスト:(理想は)Composer 2.5、(現実は)Auto
- 先月から変えていない。Sonnet 5もよさそうだけど、導入価格が終わるとSonnet 4.6と同じ値段になるので、コスパ優先でComposerのまま……と言いたいところだけど、実際はAutoに任せていることが多い
- 気になったときだけSonnet 5を試してみる感じになりそう
-
変更が多そうなときのコーディングアシスト:Claude Sonnet 5 or Opus 4.8
- Sonnet 5がTerminal-BenchでOpus超えしているのが気になって試してみたくなっている
- ゴリゴリ使うならOpus 4.8のままかも
-
Fable 5について
- プライバシーモード関係で個人利用なら問題ないらしいが、30日データ保持の条件があるので一旦様子見
- CursorBench 72.9%は素直にすごいと思っていて、実はFable 5を使って何か個人的なアプリを作ろうと目論んでいる
- ただ、肝心の時間とアイデアが両方とも足りておらず、宣言だけして動けていないのが現状。何か目新しいネタが降ってきたら着手したい
-
簡単そうな修正・ルーティン作業:Auto
- 変わらず。というか結局これが一番出番が多い
-
ソースをある程度まとめて聞きたいとき
- ソース関連はClaude Sonnetを信頼しているのは変わらず。SonnetがSonnet 5になったのでそちらに移行していくと思う
終わりに
Fable 5が出てきて輸出規制で一時停止してSonnet 5も出てきてと、今月は情報を追うのが大変な月でした。GPT-5.6やGemini 3.5 Proもすぐそこまで来ているようなので、来月もまた表を更新することになりそうです。
毎月更新が必要なのもどうかと思いつつ、モデルの進化が速すぎて追わないと情報が古くなってしまうジレンマです。
偉そうに選び方を書いておきながら、結局はAutoに頼りがちという現実もあり、理想と現実のギャップを感じる今日この頃です。Fable 5で何か作りたい欲だけは育っているので、そのうち良いアイデアが降ってきたら着手記も書きたいと思います。
内容についての文句は受け付けていませんが、アドバイスや表に追加した方が良さそうな項目などは受け付けていますので気軽に言ってください。
ではでは。