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iPhoneでモバイルsuicaとモバイルPASMOを併用する際の手間を少しだけ楽にした話

Last updated at Posted at 2025-11-30

◇はじめに

本記事は身の回りの困りごとを楽しく解決! by Works Human Intelligence Advent Calendar 2025
栄えある1日目の記事です。

アドカレ初日の記事ということで、今回はiPhoneショートカットを使った簡単なTipsを紹介します。

◇背景

皆さんはSuicaやPASMO使ってますか?使っている方はカード派/モバイルアプリ派どちらでしょうか?
私はできるだけカードを増やしたくない勢なので、モバイルアプリ派です。ちなみにiPhoneユーザーでもあります。

複数の交通系ICカードアプリを使い分けたい

交通系ICカードアプリを1種類しか使っていないなら問題はないのですが、複数の交通系ICカードアプリを使い分けたいケースもあるかと思います。
(e.g. 私用と通勤用、会社用と副業用など)

こうした場合、iPhoneのウォレットアプリにそれぞれのカードを登録しておくことで、使い分けることは可能です。

エクスプレスモードもあるけど・・・

通常、ウォレットアプリに登録しているカードは、

  1. iPhoneロック解除
  2. ウォレットアプリを起動
  3. 使用したいカードを選択
  4. Face IDやTouch IDで認証

といった手順が必要ですが、改札の乗り降りの際にこれらの手順を毎回行うのは少し手間がかかります。

この問題を回避するために、iPhoneにはエクスプレスモードという機能があり、ロック解除や認証なしで指定したカードで改札を通過できます。

しかし、エクスプレスモードは1枚しか設定できないため、それ以外のカードを使う場合は、上記の手順を踏む必要があります。

そこで、今回はエクスプレスモードに設定していない2枚目の交通系ICカードアプリをiPhoneショートカットを使って、少しだけ簡単に使う方法を試してみたので、紹介します。

◇環境等

  • 使用デバイス
    • iPhone SE3
      • OS:iOS 18.7.1
  • 使用アプリ
    • ショートカットアプリ
    • ウォレットアプリ

◇実装手順

前提条件

2つの交通系ICカードアプリを以下のように使用します。

  • モバイルSuica(エクスプレスモード設定)
  • モバイルPASMO

として、モバイルPASMO側をiPhoneショートカット経由で起動することを目指します。

ショートカットアプリ

モバイルPASMOアプリを呼び出すために、iPhoneにプリインストールされている「ショートカットアプリ」を使用します。

このアプリでは、複数の手順をひとつにまとめた、文字通りショートカットを作成できます。
また、ショートカットアプリ内のオートメーションを使うと、特定の条件をトリガとして、作成したショートカットを自動実行することも可能です。

新規ショートカットの作成

まず、ショートカットアプリを開き、右上の+ボタンを選択します。

次に、ショートカットの名称やアイコンを分かりやすいように変更します。
自分の環境では、「PASMO起動」という名称で、アイコンも🚃に設定しています。

次にアクションを追加します。
「アクションを検索」から、ウォレットと入力して、「カードを開く」アクションを選択します。

「パス」の文字をタップすると、ウォレットに登録されているカード一覧が表示されるので、その中からPASMOを選択します。

これで作成完了です。
ショートカットアプリと言いつつ、今回はウォレットアプリを起動するだけのシンプル構成になってます。

テスト

先ほど作成したショートカット画面右下のボタンをタップして、動作確認を行います。

実行後、ウォレットアプリが開いて、PASMOの画面が表示されれば成功です。

呼び出し方の検討

ここまでで、PASMO起動ショートカットが完成したので、次にこのショートカットを呼び出す方法を考えます。

ショートカットの呼び出し方法はいくつかありますが、今回のユースケースを想定した際に使い勝手がよさそうな2つの方法を紹介します。

ロック画面ウィジェットに配置

iPhoneでウィジェットというと、ロック解除時のホーム画面に配置するイメージを持っている方も多いかもしれませんが、いつごろからか(実は前からできたかも)、ロック画面上にもウィジェットを配置できるようになっています。

手順としては、上記公式サイトにも記載がありますが、ここでは新しいロック画面を作成し、そこにウィジェットを追加する手順を紹介します。

まず、iPhoneのロック画面を長押しして、ロック画面の編集モードになったらロックを解除します。
次に、編集する画面を選択する状態になるので、一番右にスワイプして画面中央の+ボタンをタップします。

好きな壁紙を選択後、「ウィジェットを追加」するスペースが表示されるので、ウィジェットを追加から、ショートカットアプリを選択します。

ショートカットのアイコンを1回タップし、ショートカットアイコンをウィジェット上に追加します。

ウィジェット上に配置されたショートカットアイコンをタップすると、ショートカットを選ぶメニューが表示されるので、「PASMO起動」ショートカットを選択します。

ここまでで、以下のようにロック画面上にPASMO起動ショートカット用のアイコンを追加できました。

この状態で、

  1. ロック画面上でショートカットアイコンをタップ
  2. iPhoneロック解除
  3. Face IDやTouch IDで認証

といった流れで、PASMOで改札を通過できる状態になります。

背面トリプルタップでショートカット起動

こちらは結構知られている方法かもしれませんが、iPhoneの背面をトリプルタップすることで、任意のショートカットを起動する方法です(ダブルタップでも登録できます)。
手順は、「設定」アプリ⇒「アクセシビリティ」⇒「タッチ」⇒「背面タップ」メニューから、「トリプルタップ」を選択します。
メニューの下の方に、作成したショートカットの一覧が並んでいるので、先ほど作成した「PASMO起動」ショートカットを選択すれば完了です。

ロック時、ロック解除時にかかわらず、背面をトリプルタップすることで、ショートカットが起動します。

  1. iPhone背面をトリプルタップ
  2. (必要に応じて)iPhoneロック解除
  3. Face IDやTouch IDで認証

といった流れで、PASMOで改札を通過できる状態になります。

先ほどの画像にも載っていますが、ダブルタップ時の挙動を設定することも可能です。
ただし、誤作動でショートカットが起動することをできるだけ減らすには、トリプルタップの方を推奨します。
(実際、トリプルタップでもたまに誤作動が起きることがあります)

◇補足

今回は交通系ICカードアプリを例に紹介しましたが、ウォレットアプリに登録されているクレジットカードでも同様の手順でショートカットを作成できます。
コンビニでの支払い時などで、通常使用しているクレジットカードを使い分けたい時に今回の方法を使うことで、多少ですが手間を減らすことができます。

◇おわりに

今回は、iPhoneショートカットを使って、私の中でのちょっとした困りごとを解決してみました。

実は、当初はiPhoneショートカットを使って、エクスプレスモードの切り替えができないかに挑戦していました。
しかし、現状のショートカットでできるアクションでは、実現が難しいと判断して、今回の形に落ち着いた次第です。

同様の困りごとを持つ人は少ないかもしれませんが、どなたかのご参考になれば幸いです。

この後もアドカレの記事が続きますので、ぜひお楽しみください。

🔚END

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