計算式
まず、労働者の給料を決めるにあたって、次のような計算式があります。
給与額 = 限界利益 * 労働分配率
限界利益 = 売上額 - 変動費
イメージ図
用語説明
次に、計算式の各項目について説明します。
今回は、給料を計算する上で最低限の用語のみ言及しています。
変動費
売上高に比例して発生する費用のこと。
逆に、売上がないと発生しない費用です。
なので、今回は労働者が稼動すると発生する費用を変動費としましょう。
例) 交通費、残業費
固定費
売上高の増減に関係なく発生する費用のこと。
例) 事務、営業費
限界利益
売上高から変動費を引いたもの。
もしくは、固定費と利益を足したもの。
労働分配率
限界利益に占める人件費の比率のこと。
労働分配率は、40%~60%が適正な比率ですね。
人材ビジネス(SES、派遣など)だと、60〜70%が平均と言ったところでしょうか。
単価50万円の場合の給料は?
では、実際に例を挙げて給与を計算してみましょう。
請負案件の場合、考慮しなければならない要因が多々あるため、SESで一定単価の案件を例に挙げてみました。
前提
事業:SES事業
形態:委任
単価:50万
変動費 : 5万
労働分配率 : 50%
計算
売上 - 変動費 = 限界利益
50万 - 5万 = 45万
限界利益 × 労働分配率 = 給料
45万 * 70% = 31.5万
最後に
労働分配率は高いけど貰っている給与が低かったら、あなたの単価が低いことになります。
逆に、単価は高いけど貰っている給与が低かったら、労働分配率が低い、つまり会社の吐き出しが悪いと言えるでしょう。
3年前の話ですが、
単価の高い案件が取れなかった時は、労働分配率を上げて、相場より少し高い給料を頑張って渡していました。
単価が高く、条件も良い案件が取れるようになると、労働者が集まり、利益も上がって嬉しかったものです。笑
給与の計算方法は分かったけど、そもそも自分の単価が分からないという方は、次回の記事をお楽しみください。
次回:知らせざるIT業界の実態