要約:合格のコツ
最初に合格のコツの要約だけ置いておきます。
- とにかく午後2の論述対策が大事
- 事前の論文設計と論文全体の一貫性が命
- PMとしての立場を明確にする(エンジニア/システムアーキテクト的回答をしない)
はじめに
先日、2025年秋期のプロジェクトマネージャー試験を受験しました。
ほぼ勉強時間が取れない中でプロジェクトマネージャー試験に合格できたため、その勉強方法やコツを残します。
当時の私のスペックです
- 2023年4月入社(新卒3年目)
- 情報系大学院卒業
- ITエンジニア3年目、プロジェクトマネージャーの経験なし
- 応用情報・ネスぺ・デスぺ・システムアーキテクト取得済み
プロジェクトマネージャー試験について
詳細はIPAのページを見て頂ければと思いますが 「論述問題がある」 ことが挙げられます。
- 午前1(免除あり、選択式)
- 午前2(選択式)
- 午後1(記述式)
- 午後2(論述)
の4つで構成されています。SA試験と同様、午後2が論述試験となっています。
他の試験と同じく、午前1〜午後1は60点以上、午後2はランクAで合格となります。午後2の論述は点数ではなく、ランクで合否が決まることに注意してください。
トータルの合格率は毎年14%程度です。
通過率は毎年下記のような水準になっています。
- 午前2:80%
- 午後1:60%
- 午後2:40%
プロジェクトマネージャー試験を受けた動機
毎回IPAの試験を継続して受験しているため、今回も受けようと思いました。
本当は支援士を受験しようと思っていましたが、取得済み資格を踏まえると支援士は春試験で受けた方がIPA資格コンプリートの都合が良かったため、秋試験ではプロジェクトマネージャー試験を受けることにしました。
IPAの試験が大きく変わるということで、僕の計画は無意味になっちゃったんですけどね笑
勉強の流れ
使用教材
下記の教材をベースとして使用しました。他の試験対策でも使用している翔泳社の教材です。
翔泳社の教材は定期的に半額セールになるのがアツいです。
システムアーキテクト試験の時に使った下記の本のエッセンスがそのまま流用できたため、今回の試験用で論文対策の教材は買っていないです。
勉強スケジュール
1週間後に控えた宅建をメインで勉強していたため、プロジェクトマネージャー試験の勉強時間はほぼ取れませんでした。
- 1週間前:午前問題を7年分ほど周回
- 3日前:教材を読み込み、午後問題の解答・解説を読み込み
- 午後問題を事前に解くことは出来なかった
試験対策の時間がほぼ取れない中での受験でしたが、システムアーキテクト試験で培った論述のエッセンスを流用できたことが大きかったです。
勉強のコツ
午前1
他資格を取得済みで免除だったため、割愛
午前2
過去の試験対策記事でも繰り返し言っていますが、選択肢ごと覚えてしまうこと、これに尽きます。
今回は7年分を周回しました。これまでにネスペ・デスぺ・システムアーキテクトと受けているため、他分野の問題も大体分かる問題が多いことも大きかったです。
ただ、後述しますがギリギリでの通過となってしまったため、7年分では少し足りなかった反省があります。もう少し多めに周回しておくと安心です。
午後1
プロジェクトマネージャー試験の午後1で一番気を付けたいことは、エンジニア・システムアーキテクト的な回答をしないことです。
プロジェクトマネージャーである以上
- より良い設計をした
- 早く作れるようなプログラミング言語を選定した
といった解決策は微妙になってしまいます。システムアーキテクトがやることでは?となってしまうためです。
あくまでプロジェクトマネージャーとしてのマネジメント視点の回答が必要です。スケジュール管理、リスク管理、ステークホルダーとの調整、といった観点で回答することを意識しましょう。
個人的に午後1で困ったこととして、プロジェクトマネージャー試験の午後1は正解っぽい回答を何通りも思いつく問題が多い点です。どの回答にするかを結構悩みました。SA試験の午後1のように問題文に答えが眠っているタイプとは少し異なる印象です。
午後2(論述)
基本的に、システムアーキテクト試験の時に書いた勉強のコツがそのまま流用できます。詳しくはシステムアーキテクト記事の午後2セクションを参照してください。
ここで、プロジェクトマネージャー試験の午後2を突破する上でのポイントを2つ挙げます。
-
最初に論文構成を設計する時間を確保し、全体の整合性を取る
- これはシステムアーキテクト試験と同様です。論文を書き始める前に、章立て・各章で書きたいこと・全体の整合性を先に設計します
- 設問ごとに考えていると、どうしても全体での整合性が取れなくなりがちなので、最初に確保します
-
プロジェクトマネージャーとしての立場を表明し、生じた課題に対して適切な対処をしたことを示す
- 前述の通り、「より良い設計をした」「早く作れるプログラミング言語を選定した」はNGです
- プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトの課題をどのように考え、どのように対処したかを論述しましょう
当日の感触
午前2
初見の問題が思ったよりも多く、少し焦りました。
休憩中に自己採点したところ、結果は 17/25(68点) でギリギリの突破でした。1/2でどっちかだろうなと思った問題を結構外してしまったことに加え、そもそもの周回の年数が足りなかったです。
とはいえ、午前2を突破できれば合格発表当日まで「受かってるかも?」とドキドキする権利を得られるので一安心です。
午後1
問1と問2を選択しました。
自分のバックグラウンドはエンジニアなので、システム系の問題の方が考えやすいと考えたためです。
何度か言っていますが、エンジニア的な思考の回答をしないようにだけ注意しました。
プロジェクトマネージャー試験の午後1は正解っぽい回答を何通りも考えつくものが多く、どれを選ぶか結構悩みました。結局、90分ギリギリで解き切ることになってしまいましたが、全問埋めることは出来たので流石に60点は取れただろうという感触でした。
午後2
問1を選択しました。
自分がメンターをした経験があり、先輩によるプロジェクトでの育成計画を見聞きしたこともあったため、考えやすいと思い選びました。
システムアーキテクト試験の経験を活かして、最初に論文全体の骨組みを設計してから執筆に入りました。ざっくり以下のような内容で設計しています。
- プロジェクト内のシニアエンジニアが成果を出そうとするあまり、自分でタスクを抱え込み、若手エンジニアにタスクを回さなかった
- 若手エンジニアが重要な意思決定に関われず、提案をしても採用されないため、士気が下がり、プロジェクト内の心理的安全性が低くなっていた
- プロジェクト全体は遅延しており、シニアエンジニアの労働時間は増えているが、若手エンジニアの労働時間には余裕がある
ただ、論文設計に30分以上かけてしまったため、文章全体が殴り書きになってしまいました。残り2,3分でギリギリ書き終えたレベルであり、内容がぐちゃぐちゃになってしまった自覚がありました。
正直、流石に合格できてなさそうだな、という実感でした。 結果的にA評価だったので、論文設計さえしっかりしていれば文章の粗さは多少許容されるのかもしれません。
このあたりの進め方はSA試験と同じなので、詳しくはSA記事を参照してください。
試験結果
- 午前1:免除
- 午前2:68点
- 午後1:86点
- 午後2:ランクA
午前2が68点とギリギリでした。7年分の周回では少し心もとなく、もう少し多めに周回しておけば良かったです。
一方で、午後1は86点と高得点を取れ、午後2もA評価で一安心でした。勉強時間がほぼ取れない中でも、システムアーキテクト試験で培った論述のエッセンスが活かして合格できたと思っています。
これから
CBTの導入や試験科目の再編成とIPA試験は激動の時代を迎えるかと思います。
CBTになっても、2026年度は同じ試験科目っぽいので、次は支援士を受験しようと思います。他の高度試験も受験するかは考え中です。
個人的には、CBT化の影響が気になっています。今の形式だと1日で試験が終わりますが、午前と午後で2日に分かれるような試験だとむしろ面倒臭いなと思っています。
また、CBTの試験はテストセンターの予約がなかなか取れなかったり、面倒くさかったりするイメージがあります笑
変革を経てより良い試験になってくれればと思います。
備考
プロジェクトマネージャー試験の対策は、システムアーキテクト試験の対策と通ずるものがあるので、そちらもご参照ください。
データベーススペシャリスト・システムアーキテクトの合格体験記もあります。併せてご覧ください。
