はじめに
前回、Claude Codeで「第二の脳(セカンドブレイン)」を構築した話を書きました。
前回の記事はこちら
https://qiita.com/yamapiiii/items/cc2450f410b64329d275
今回はその裏側。GitHubの機能だけでプロジェクト管理を完結させ、Claude Codeで自動化した話です。
使っているのはGitHubの標準機能だけ。
- Issues — 全プロジェクトのタスクを1リポジトリに集約
- Milestones — プロジェクト × フェーズで管理
- Labels — タスクの種別と優先度
- Projects — Board / Roadmap で俯瞰
- gh CLI — Claude Codeから全操作を自動化
外部ツールは一切不要でした。
この記事でわかること
- GitHub Issues を「全プロジェクト共通のタスクDB」にする設計
- Milestone × Label × Projects の命名規則と運用ルール
-
ghCLI でIssue作成→実行→クローズを自動化する方法 - Claude Codeと組み合わせて「プロジェクト管理ごと自動化」する仕組み
対象読者
- 個人開発でタスク管理に困っている人
- GitHub Issues を使いこなしたい人
- Claude Codeを使っている or 興味がある開発者
- 専用ツールは重すぎるが、メモ帳管理は限界な人
全体設計: 1リポジトリに全Issueを集約する
「思考リポ」と「実装リポ」を分ける
brain リポ(GitHub Issues の単一事実源)
├── Issues: 全プロジェクトのタスク
├── Milestones: プロジェクト × フェーズ
├── Projects: 横断ビュー + PJ別ビュー
├── Labels: 種別 × 優先度 × PJ名
└── Markdown: 設計書・意思決定ログ
project リポ(コードだけ)
├── ソースコード
├── PR → brain Issue を参照
└── Issues は作らない ← 重要
なぜ1リポジトリに集約するのか
理由1: 2箇所に分散すると必ずドリフトする
「あのIssue、brainに書いたっけ?projectに書いたっけ?」が発生した時点で管理が崩壊します。brain リポジトリに一元化し、project リポのPRからは参照するだけ。
# project リポの PR description
Closes {owner}/brain#16
GitHub がクロスリポジトリ参照をサポートしているので、PRをマージすると brain 側の Issue が自動クローズされます。
理由2: GitHub Projects が複数リポのIssueをまとめられる
GitHub Projects (V2) は複数リポジトリのIssueを1つのボードに集約できます。つまり、Issueをbrainに一元化しても、プロジェクトごとのビューは自由に作れる。
理由3: gh CLI で一括操作できる
--repo フラグで操作対象を指定するだけ。Issue が散らばっていると、どのリポに gh issue create すればいいか迷う。1リポなら迷わない。
Issues: タスクの書き方
Issue タイトルの命名規則
タイトルの先頭にタスクの種別をprefixとして付けます。
investigate: React vs Next.js vs Remix 比較調査
design: ダッシュボード画面のUI設計
impl: ユーザー認証APIの実装
docs: README作成(初期セットアップ手順)
| prefix | 意味 | いつ使う |
|---|---|---|
investigate: |
調査 | 技術選定、市場調査、データ分析 |
design: |
設計 | アーキテクチャ、画面モック、DB設計 |
impl: |
実装 | コーディング、環境構築 |
docs: |
ドキュメント | 資料作成、レポート、プレゼン |
なぜ prefix か: Milestone で絞り込んだとき、一覧でタスクの性質が一瞬でわかる。
Issue body の設計: 3回の失敗で辿り着いたフォーマット
最初から今のフォーマットだったわけではありません。3回失敗しました。
v1: タスク名だけ
ベクトルDB構築
何をすれば終わりかわからず、数週間「進行中」のまま放置。
v2: やることリスト
## やること
- Pinecone vs Weaviate vs Qdrant を比較
- 選定してセットアップ
- テストデータを投入
「やること」は書いたが「何をもって完了か」がない。テストデータを1件入れたら完了?100件?
v3: Done条件ドリブン
「やること」ではなく**「終わった状態」を先に定義する**フォーマットに変更。タスクが動き始めた。
しかし、まだ問題があった。「なぜこの Issue をやるのか」「やらなかったらどうなるか」がわからない。オーケストレータが優先度を判断するとき、Done条件だけでは「どれが重要か」が判断できない。
v4(現在): ゴール / 背景 / 影響 / 範囲 / 完了条件 / 依存
pm_brief.md のプロジェクトレベルの問いを、Issue 1枚1枚にも落とす。AIが自動生成するのでコストはゼロ。むしろ書いてあるほど自動実行の精度が上がる。
共通フレーム: 全 Issue に書く6セクション
## ゴール
{この Issue が完了したとき、世界はどう変わっているか。1-2文}
## 背景
{このタスクが必要な理由}
## 影響
- 実行: {完了した場合のポジティブな影響}
- 放置: {やらなかった場合のネガティブな影響。書けないなら優先度を疑う}
## 範囲
- やること: {具体的なアクション}
- やらないこと: {スコープ外を明示。「ここまではやらない」の境界線}
## 完了条件
- [ ] {チェックボックスで完了条件を列挙}
## 依存
- 影響先: {変更が及ぶファイル・システム・人}
- 先行: {先行 Issue 番号 or "なし"}
---
🧠 Generated by /decompose
各セクションが存在する理由
| セクション | 誰が読むか | なぜ必要か |
|---|---|---|
| ゴール | 人間 + AI | Issue一覧で概要を把握。「何を達成するか」の一文 |
| 背景 | 人間 + AI | 手段に溺れるのを防ぐ。「そもそも」に立ち返れる |
| 影響(実行/放置) | 人間 + AI | 実行でインパクトを、放置で優先度を判断。「別に困らない」なら後回し |
| 範囲(やる/やらない) | 人間 + AI | やることで作業計画を、やらないことでスコープクリープを防止 |
| 完了条件 | 人間 + AI | 「閉じていいか」の判断基準。GitHub UIで進捗バーが出る |
| 依存 | AI(オーケストレータ) | ブロッカー検出 + 変更の波及先を事前に把握 |
特に効くのは「影響 - 放置」と「範囲 - やらないこと」
「影響 - 放置」= 優先度フィルタ
# 優先度が高いIssue
## 影響
- 実行: DB設計が確定し、MS2以降の実装が進む
- 放置: 認証・API・フロント全てがブロックされる。
# 優先度が低いIssue
## 影響
- 実行: ダークモードが使えるようになる
- 放置: 特に困らない。ライトモードのままで問題ない。
放置に「特に困らない」と書いた Issue は、自然と優先度が下がる。オーケストレータもこのセクションを読んで判断する。放置の影響が書けない Issue は、そもそもやる必要がない可能性がある。
「範囲 - やらないこと」= スコープクリープ防止
## 範囲
- やること:
- 認証ライブラリ3つの比較表を作る
- 1つに決定する
- やらないこと:
- 認証機能の実装(次のIssueでやる)
- OAuth連携の設計(別Issue)
- ユーザー管理画面の設計
AIに実行させると「ついでにこれもやっておきました」が起きる。やらないことを明示しないと、AIは親切心でスコープを広げる。これが一番厄介。
完了条件の書き方: 「成果物 × 品質基準」
チェックボックス1つにつき**「何がある」+「どんな状態」**の2要素を入れます。
❌ 曖昧:
- [ ] 調査する
- [ ] まとめる
✅ 検証可能:
- [ ] 候補3つの比較表がある(機能・料金・学習コスト)
- [ ] 1つに決定し、選定理由が書かれている
- [ ] サンプルコードで動作確認済み
判定テスト: 第三者がその Issue を見て、「完了している / していない」を5秒で判断できるか? できないなら書き直し。
種別ごとの追加セクション
共通フレームに加えて、種別ごとにセクションを足す。
調査系(investigate:)— 「エビデンス要件」を足す
## ゴール
認証ライブラリが1つに決定し、選定根拠が文書化されている状態。
## 背景
MS2でユーザー認証を実装予定。ライブラリ未選定のまま実装に入ると手戻りが大きい。
## 影響
- 実行: 認証実装に迷いなく着手できる。チーム内で判断根拠を共有できる。
- 放置: 実装中に「やっぱり別のにすれば…」が発生し、手戻り。
## エビデンス要件
- 公式ドキュメント・GitHubスター数・npm DL数など客観的データ、出典必須
- 事実と個人の感想を分離
## 範囲
- やること:
- NextAuth / Clerk / Supabase Auth の3候補を比較
- 機能・料金・学習コスト・エコシステムの比較表を作成
- 1つに決定し、選定理由を記述
- やらないこと:
- 認証機能の実装(次Issue: impl: ユーザー認証)
- OAuth連携の詳細設計(別Issue)
## 完了条件
- [ ] 3候補の比較表がある(機能・料金・学習コスト・エコシステム)
- [ ] 1つに決定し、選定理由が書かれている
- [ ] サンプルコードで基本動作を確認済み
- [ ] 全データに出典あり
## 依存
- 影響先: 30_Tech_Notes/auth_selection.md に新規レポート追加
- 先行: なし
なぜ「エビデンス要件」が要るか: AIに調査させると「それっぽい嘘」を書く。「出典必須」「事実と感想を分離」と明記することでAIの出力品質が上がる。Issue body はプロンプトでもある。
実装系(impl:)— 「問題 / 解決策 / リスク」を足す
## ゴール
ユーザー認証(サインアップ・ログイン・ログアウト)が動作する状態。
## 背景
MS1でDB設計とAPI雛形が完了済み。認証がないとユーザー固有データの保存ができない。
## 影響
- 実行: ユーザーごとのデータ管理が可能になり、MS3のダッシュボード実装に進める。
- 放置: 全機能が「共有データ」のまま。個人利用すらできない。
## 問題
現在すべてのAPIエンドポイントが認証なしでアクセス可能。ユーザーの概念がない。
## 解決策
NextAuth.js を導入し、メール+パスワード認証を実装する。
- サインアップ / ログイン / ログアウトの3画面
- セッション管理(JWT)
- APIルートにミドルウェアで認証チェックを追加
## 範囲
- やること:
- NextAuth.js のセットアップ
- サインアップ・ログイン・ログアウト画面の実装
- APIミドルウェアで認証チェック
- やらないこと:
- OAuth連携(Google / GitHub ログイン)は次Issue
- パスワードリセット機能(別Issue)
- 管理者権限・ロール管理
## 完了条件
- [ ] サインアップでユーザー作成ができる
- [ ] ログイン・ログアウトが動作する
- [ ] 未認証ユーザーがAPIにアクセスすると401が返る
- [ ] テストが通る
## リスク
- セッション管理の方式(JWT vs DB session)で実装コストが変わる
- メール送信基盤が未構築(確認メールは後回し)
## 依存
- 影響先: src/auth/、src/middleware/、全APIルート
- 先行: #12(DB設計確定後)
まとめ: Issue body の設計原則
共通フレーム(全Issue必須):
ゴール — 完了後の状態
背景 — なぜやるか
影響 — 実行(やるとどうなる)/ 放置(やらないとどうなる)
範囲 — やること / やらないこと
完了条件 — チェックボックスで完了条件
依存 — 影響先・先行Issue
種別ごとの追加:
investigate: + エビデンス要件
impl: + 問題 / 解決策 / リスク
6セクションは多く見えますが、AI が自動生成するので人間の負担はゼロ。/decompose が roadmap.md と pm_brief.md を読んで、各 Issue に自動展開します。
むしろ、このフォーマットの本当のユーザーは /work で Issue を読んで実行する AI です。背景がないと優先度が判断できない。範囲がないと余計なことをする。完了条件がないと終われない。
Issue body は AI へのプロンプトである。 テンプレートの設計は、プロンプトエンジニアリングそのもの。
Milestones: プロジェクト × フェーズ
命名規則
[プロジェクト名] MS番号 or Phase番号: 概要
例えばこんな感じです:
[my-app] MS1: 基盤 - DB設計 + API雛形 (0 open / 5 closed) ✅
[my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ (3 open / 1 closed)
[my-app] MS3: ダッシュボード - メイン画面 (4 open / 0 closed)
[tech-blog] MS1: 環境構築 - Next.js + MDX (0 open / 3 closed) ✅
[tech-blog] MS2: デザイン - トップ + 記事ページ (2 open / 0 closed)
[reading] MS1: 読了5冊 - 技術書の要約ノート (1 open / 4 closed)
なぜこの形式か:
-
[プロジェクト名]が先頭にあるので、ghCLI でフィルタしやすい -
MS番号orPhase番号で順序がわかる -
概要で「何がデモできるか」が一文でわかる
Milestone の切り方: 「デモできるか?」テスト
そのMSが完了した時点で、誰かに「見て、こうなった」とデモできるか?
- ✅ 「ログインしてダッシュボードが見える」 → デモできる → 良いMilestone
- ❌ 「DB設計が終わった」 → デモできない → まだ「作業の塊」
gh CLI での Milestone 作成
gh api repos/{owner}/brain/milestones \
-f title="[my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ" \
-f description="メール+パスワードでログインできる状態" \
-f due_on="2026-04-15T00:00:00Z"
Labels: 種別 × 優先度の2軸
実際のラベル設計
種別ラベル(タスクの性質):
| Label | 色 | 用途 |
|---|---|---|
investigation |
🟣 purple | 調査・選定タスク |
implementation |
🟢 green | 実装タスク |
design |
🔵 blue | 設計タスク |
documentation |
🔵 light blue | ドキュメント作成 |
優先度ラベル:
| Label | 色 | 用途 |
|---|---|---|
priority: high |
🔴 red | 緊急・重要 |
priority: medium |
🟡 yellow | 中程度の優先度 |
priority: low |
🟢 green | 低優先度・いつでもOK |
プロジェクトラベル(横断検索用):
| Label | 用途 |
|---|---|
my-app |
メインの個人開発アプリ |
ai-generated |
AIが自動生成したIssue |
idea |
アイデアから生まれたIssue |
ラベルの初期セットアップ
# 種別ラベル
gh label create "investigation" --description "調査・選定タスク" --color "d4c5f9" --repo {owner}/brain
gh label create "implementation" --description "実装タスク" --color "0e8a16" --repo {owner}/brain
gh label create "design" --description "設計タスク" --color "1d76db" --repo {owner}/brain
# 優先度ラベル
gh label create "priority: high" --description "緊急・重要" --color "d73a4a" --repo {owner}/brain
gh label create "priority: medium" --description "中程度の優先度" --color "fbca04" --repo {owner}/brain
gh label create "priority: low" --description "低優先度" --color "0e8a16" --repo {owner}/brain
# プロジェクトラベル
gh label create "my-app" --description "メインPJ" --color "fbca04" --repo {owner}/brain
「調査」と「実装」を分けるのが最重要
❌ - impl: ベクトルDB構築(調査と実装が混ざっている)
✅ - investigate: ベクトルDB選定(比較表を作って1つに決定)
- impl: ベクトルDB環境構築(選定結果に基づいて構築)
ラベルで investigation と implementation を明示的に分けることで、見積もりが崩壊しなくなります。
GitHub Projects: ボードで俯瞰する
プロジェクトの作り方
例えば3つの個人プロジェクトを抱えているなら:
| # | Project | Items | 用途 |
|---|---|---|---|
| 1 | ALL VIEW | 30 | 全Issue横断ビュー |
| 2 | My App | 15 | メインの個人開発 |
| 3 | Tech Blog | 8 | 技術ブログ |
| 4 | Reading Notes | 5 | 読書ノート |
使い分け
- ALL VIEW: 全プロジェクト横断。「今週やるべきこと」を俯瞰
- 個別プロジェクト: そのプロジェクトの Board / Roadmap ビュー
GitHub Projects V2 は複数リポのIssueを混ぜられるので、brain リポの Issue と project リポの PR を同じボードに並べられます。
gh CLI × Claude Code: 自動化の実装
ここからが本題。上記のGitHub設計を、Claude Codeでどう自動化しているかです。
/decompose — タスク分解 → Issue 一括作成
「プロジェクト名を伝えるだけで、ゴール → MS → タスクに分解し、GitHub Milestone + Issue を自動作成する」コマンド。
裏で実行される gh コマンド:
# Step 1: Milestone 作成
gh api repos/{owner}/brain/milestones \
-f title="[my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ" \
-f description="メール+パスワードでログインできる状態" \
-f due_on="2026-04-15T00:00:00Z"
# Step 2: Issue 作成(Milestone + Label 付き)
gh issue create --repo {owner}/brain \
--title "investigate: 認証ライブラリ比較調査" \
--label "investigation,my-app" \
--milestone "[my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ" \
--body "$(cat <<'EOF'
## ゴール
認証ライブラリが1つに決定し、選定根拠が文書化されている状態。
## 完了条件
- [ ] 3候補の比較表がある
- [ ] 1つに決定し、選定理由が書かれている
- [ ] サンプルコードで動作確認済み
## 依存
- 先行: なし
---
🧠 Generated by /decompose
EOF
)"
私の場合、/decompose my-app 一発で、5 Milestones + 18 Issues を自動作成できました。
/work — Issue を読んで実行してクローズ
「Issue 番号を伝えるだけで、内容を読んで実行し、完了報告してクローズする」コマンド。
# Step 1: Issue 取得
gh issue view 15 --repo {owner}/brain --json title,body,labels,milestone
# Step 2: (Claude Code がタスクを実行)
# Step 3: 完了コメント
gh issue comment 15 --repo {owner}/brain --body "$(cat <<'EOF'
## Completed
### 成果物
- NextAuth / Clerk / Supabase Auth の比較表を作成
- NextAuth.js に決定、選定理由を記述
- 30_Tech_Notes/auth_selection.md に保存
### 作業内容
- 3候補の公式ドキュメント・GitHubリポを調査
- 機能・料金・学習コスト・エコシステムの4軸で比較
- サンプルコードで基本動作を確認
---
🤖 Completed by Claude Code
EOF
)"
# Step 4: クローズ
gh issue close 15 --repo {owner}/brain
Issue のライフサイクル例:
作成: /decompose で自動生成
↓ 約20分
完了: /work #15 で自動実行
Comment: "認証ライブラリ比較完了。NextAuth.jsに決定。"
State: CLOSED
約20分で調査 → 比較表作成 → 決定 → レポート保存 → Issue クローズ。人間がやったのは /work #15 と打っただけ。
/orchestrate — 優先度判定して連続実行
「Milestoneを指定すると、Issue の優先度を自動判定して順番に実行する」コマンド。
# Step 1: Milestone のIssueを取得
gh issue list --repo {owner}/brain \
--milestone "[my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ" \
--state open \
--json number,title,labels
# Step 2: 優先度スコアリング
# Score = (依存関係 × 3) + (ラベル優先度 × 2) + (タイプ適合度 × 2) + (工数 × 1) + (鮮度 × 1)
# Step 3: 上位3件を順次 /work で実行
# Step 4: roadmap.md を更新
# Step 5: Git commit
ガードレール:
max_issues_per_chain: 3 # 1チェーンで最大3Issue
max_time_per_issue: 10min # 1Issue最大10分
max_time_per_chain: 30min # 1チェーン最大30分
forbidden_actions:
- ファイル削除
- force push
human_interaction:
max_questions_per_chain: 1 # 人間への質問は最大1回
/issue — 自然言語から構造化Issue作成
> /issue ダークモードを追加したい
→ Claude Code が以下を自動判定:
タイトル: impl: ダークモード対応
ラベル: implementation, my-app
Milestone: 候補を提示(or 新規作成)
→ gh issue create で作成
/weekly-review — Milestone 進捗の自動チェック
# 全Milestoneの進捗を取得
gh api repos/{owner}/brain/milestones --paginate \
--jq '.[] | "\(.title)\t\(.open_issues)/\(.closed_issues)"'
# 出力例:
# [my-app] MS1: 基盤 - DB設計 + API雛形 0/5 ✅ 完了
# [my-app] MS2: 認証 - ログイン・サインアップ 3/1 🔄 進行中
# [tech-blog] MS1: 環境構築 0/3 ✅ 完了
# [tech-blog] MS2: デザイン 2/0 ⚠️ 未着手
週次レビューでは、この進捗データにPM視点のヘルスチェックが自動追加されます:
## PMヘルス診断
| プロジェクト | MS進捗 | 健康度 | 直近活動 |
|---|---|---|---|
| my-app | MS1完了、MS2進行中 | 🟢 | 2日前 |
| tech-blog | MS1完了、MS2未着手 | 🟡 | 1週間前 |
| reading | MS1残り1件 | 🔴 | 30日前 |
### キャパシティ
- Active: 3個 / 推奨上限: 5個 ✅
### 停滞プロジェクト
- reading: 1ヶ月間活動なし。興味が薄れた可能性。
提案: 本のジャンルを絞って再開 or アーカイブ
クロスリポジトリ連携: brain Issue ↔ project PR
brain Issue を project PR から参照する
# project リポで PR を作る
gh pr create \
--title "feat: ユーザー認証API実装" \
--body "Closes {owner}/brain#16"
PR がマージされると、brain リポの Issue #16 が自動クローズされます。
実際のフロー
ポイント: Claude Code は brain リポの Issue を読み、project リポで実装し、PR 経由で brain Issue をクローズする。2つのリポジトリを跨いだワークフローが gh CLI で完結します。
運用してみて
良かったこと
- 「今何をすべきか」に迷わない: Milestone の open Issue を見れば、次にやることが明確
- サボっても復帰しやすい: 1ヶ月放置しても、Issue を読めば「ここまでやった、次はこれ」がわかる
-
AIに丸投げできる:
/work #15と打つだけで、Issue の内容を読んで実行してクローズしてくれる -
命名規則のおかげで検索が楽:
gh issue list --label investigationで調査系だけ一覧
想定される規模感
| 指標 | 目安 |
|---|---|
| プロジェクト数 | 3〜5個が管理しやすい |
| Issue数 | プロジェクトあたり10〜30件 |
| Milestone数 | プロジェクトあたり3〜6個 |
| Labels | 種別4 + 優先度3 + PJ名 = 10〜15種類 |
学んだこと
1. GitHub Issues は「タスクDB」として十分強い
Labels でフィルタ、Milestones でグルーピング、Projects でビュー切替。個人〜小規模チームなら、これ以上のツールは要らない。
2. gh CLI が自動化の鍵
Claude Code × gh CLI の組み合わせで、Issue 作成・コメント・クローズが全自動化できる。GUI を使う必要がほぼなくなった。
3. 命名規則を最初に決めると全部楽になる
[project] MSn: description と type: title のフォーマットを最初に決めたおかげで:
- Issue 一覧でタスクの性質が一瞬でわかる
- Milestone でプロジェクト横断のフィルタができる
- AIが命名規則を学習して、一貫した Issue を生成してくれる
4. 「1リポに全Issue」は最初に決める
後から統合するのは大変。最初から「Issues は brain リポに一元化」と決めておくのが最重要。
5. 完了条件で Issue が止まらなくなる
Issue body に完了条件をチェックボックスで書くだけで、「何をすれば閉じていいか」が明確になる。GitHub の UI でもチェックボックスの進捗が表示されるので、管理しやすい。
はじめ方: 最小構成
Step 1: brain リポを作り、ラベルを設定
gh repo create brain --private
cd brain && git init
# 最低限のラベル
gh label create "investigation" --color "d4c5f9"
gh label create "implementation" --color "0e8a16"
gh label create "design" --color "1d76db"
gh label create "priority: high" --color "d73a4a"
gh label create "priority: medium" --color "fbca04"
Step 2: 最初の Milestone と Issue を作る
# Milestone
gh api repos/{owner}/brain/milestones \
-f title="[my-project] MS1: MVP" \
-f description="最小限の機能が動く状態"
# Issue
gh issue create \
--title "investigate: 技術選定" \
--label "investigation" \
--milestone "[my-project] MS1: MVP" \
--body "## Done条件
- [ ] 候補3つの比較表がある
- [ ] 1つに決定している"
Step 3: GitHub Projects でボードを作る
gh project create --title "My Project" --owner @me
ここまで5分。あとは Issue を書いて、消化して、閉じるだけ。
Claude Code を使っているなら、CLAUDE.md に以下を追加するだけで Issue ベースのワークフローが動き始めます:
## ルール
- タスクは GitHub Issues で管理する(リポ: brain)
- Issue の Done条件が全て満たされたら gh issue close する
- 新しいタスクは gh issue create で作成する
まとめ
| GitHub機能 | 使い方 | 自動化 |
|---|---|---|
| Issues | 全PJのタスクを brain リポに集約 |
/decompose で一括作成 |
| Milestones |
[project] MSn: 概要 で管理 |
gh api で自動作成 |
| Labels | 種別(4種) × 優先度(3段) × PJ |
gh label create で初期化 |
| Projects | Board / Roadmap で俯瞰 | gh project create |
| gh CLI | 全操作をCLIで実行 | Claude Code が自動実行 |
| Cross-repo | PR → Closes brain#N
|
Issue 自動クローズ |
Claude Code と gh CLI を組み合わせれば、そのルールの運用すら自動化できる。
前回の記事: Claude Codeで「第二の脳」を構築した話
https://qiita.com/yamapiiii/items/cc2450f410b64329d275
質問はコメント欄でお気軽にどうぞ。