BYOL以外でもWebLogicが使用可能に
いままでOracle Cloud InfrastructureでWebLogicの利用するには以下の方法があった。
- OCI-CでJava Cloud Service(WebLogic ServerのPaaS)
- OCI ComputeでBYOLして「手組」or「マーケットプレイスイメージ」
2020年3月からはOCI ComputeのマーケットプレイスイメージでUniversal Creditを利用できるようになった。このマーケットプレイスイメージをOracle WebLogic Server for Oracle Cloud Infrastructureと呼ぶ。
最大のメリットはUniversal Creditによる、利用しただけ課金が可能なこと。
またJava Cloud Serviceは近日中に新規プロビジョニングが停止になる予定だ。詳しくは下記ブログを見てほしい。
- Oracle WebLogic Server for Oracle Cloud Infrastructureの正式リリース
- P47 JCSのサービス提供停止と後継のWeb Logic Server for OCI
使用できるエディションと価格
Universal Creditを利用できるのはEnterprise EditionとSuiteで、Standard EditionはBYOLに限られる。Universal Creditを適用するにはマーケットプレイスイメージを使用する必要がある。
構築方法 | 適用可能なライセンス | 特徴 |
---|---|---|
手組 | BYOLのみ | オンプレミス踏襲が可能 |
マーケットプレイス(Oracle WebLogic Server for OCI) | EEとSuiteはUniversal Credit or BYOL。SEはBYOL | 構築自動化。Universal Creditによる利用しただけ課金 |
価格は以下のとおり(最新価格表)。これ以外にComputeとBlock Storage費用が必要になる。
Product | Pay As You Go (OCPU Per Hour) | Monthly Flex (OCPU Per Hour) |
---|---|---|
Oracle WebLogic Server, Enterprise Edition | ¥58.068 | ¥38.712 |
Oracle WebLogic Server Suite | ¥162.60 | ¥108.40 |
Monthly Flexで1年間の費用を計算すると、
38.712×24h×365days
=339,117円
Enterprise Editionのプロセッサライセンスが300万円(サポート費含まない)と考えると、戦略的な価格になっている。
次のスクリーンショットはマーケットプレイスを表示したものだ。右下に「有料(Paid)」と表示されているのがUniversal Creditで利用できるイメージだ。
使用方法
詳しい使い方はマニュアルを参照のこと。構築は自動化されているが、PaaSではないので運用は手動になる。
- Oracle WebLogic Server for Oracle Cloud Infrastructure マニュアル(英語)
- Oracle WebLogic Server for Oracle Cloud Infrastructure マニュアル(日本語)
とはいえ、オンプレミスからのマイグレーションならばComputeを使うとしても、これからはKubernetesなどのコンテナ利用が主流になるかもしれない。