2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

メモリ8GBのWindows7機にMinishiftを導入しOpenShift環境を初体験してみた

Posted at

最近、私の周りでは OpenShift が話題ですが、規模が大きいこともあって、まだ実際に触った経験がありません。

1台のマシン上で Kubenetes を体験できる Minikube という環境があるのですが、この環境の応用で Minishift という環境の存在を教えてもらったので、以下のスペックしかないボロWin7機にインストールして体験してみました。

CPU: Intel Core i5-5300U 2Core 2.3GHz
RAM: 8GB
OS: Windows7 Pro 64bit
VM: Oracle VM VirtualBox 6.0.10

なおもう一台、同じようにテストしたデスクトップ機がこちら。CPU も違いますが、やはりメモリに余裕があるのが大きな差となっていて、こちらは他のソフトと併用しつつ普通に使える感じです。

CPU: Intel Core i7-4790 4Core 3.6GHz
RAM: 16GB
OS: Windows10 Pro 64bit
VM: Oracle VM VirtualBox 6.0.10 (Hyper-V 無効化)

インストールしよう

Installing Minishift ページを参照して Minishift ツールを設定します。以下が手動インストールの手順。

  1. ご使用のオペレーティングシステム用のアーカイブを Minishiftリリースページ からダウンロードし、7zip などのソフトで解凍します。
  2. ディレクトリの内容を好みの場所にコピーします。
  3. PATH環境変数に Minishift バイナリを追加します。

私は 1. で minishift-1.34.1-windows-amd64.zip というファイルをダウンロードしました。2. は c:\minishift フォルダに解凍した内容をコピーし、またそのフォルダ内で作業するため 3. は実施しません。

インストール後はこんな感じで、ファイル3つしか無いのがシンプルですね。
image.png
コマンドプロンプトではこんな感じ。今回はPATH環境変数を設定していませんから、フォルダ内に移動してから各種操作を実施します。
image.png

利用を開始しよう

Minishift Quickstart の Starting Minishift セクションを実行します。

環境を構築しよう、といっても簡単です。さきほどのコマンドプロンプトから、以下のコマンドを実行するだけです。

minishift start --vm-driver=virtualbox

最初の実行では、途中でディスクイメージのダウンロードなどが入り、10~20分ほどかかりますので、時間に余裕のある時に実施しましょう。

ただし上記のまま実行すると、仮想環境がメモリ 4GB、ディスク 20GB のサイズで作成されます。私のボロWin7機は実メモリ8GBしかありませんから、その半分を費やすことになります。私はマシンをいったん再起動し、他のソフトは起動しない空きメモリに余裕のある状態で、上記のコマンドを実行しました。

minishift start -h コマンドでヘルプを表示させてみると、仮想マシンのメモリ容量は --memory オプションで指定できるようなので、ちょっと試すだけであれば --memory 3GB と減らしてもよいかもしれません。また逆にヘビーに使いたい場合は増やし、ディスク容量も --disk-size オプションで変更しておくのも良いでしょう。

とりあえず今回の記事では、上記の標準設定 (4GB,20GB) で進めていきます。

準備が完了

以下のような感じで start コマンドが終了すれば、準備はほぼ完了です。
image.png
表示された URL (今回は https://192.168.99.100:8443/console) にブラウザでアクセスしてみましょう。

以下のようなセキュリティ警告(Chromeの場合)が表示される場合がありますが、[詳細設定]をクリックして表示されるリンクからアクセスします。
image.png
ログイン画面が表示されるので、Username に developer、Password には適当な値を入力して [Log In] します。
image.png
OpenShift の管理画面にアクセスできました。無事にサービスが開始できているようです。
image.png
この段階でボロWin7機のメモリ使用状況は85%程度。他に重いアプリを起動したり、ブラウザのタブを開きすぎたりしなければ、このまま問題なく利用できそうです。OpenShift 環境自体は VirtualBox 上の仮想環境で動作していて、メモリ容量などは標準値のままにしてありますからね。
image.png
さて、コマンドプロンプトのほうも準備を完了しておきましょう。以下のコマンドを実行し、表示されたパス設定を(コピペで)実行します。

minishift oc-env

以下のような感じ。
image.png
これで OpenShift の管理コマンドである oc にパスが通りましたので、oc コマンドで現在の状態を確認しておきましょう。

oc version
oc status
oc get pods

こんな感じで。
image.png

アプリを作成してみよう

Minishift Quickstart の Deploying a Sample Application セクションを実行します。

まずは GitHub にある nodejs-ex リポジトリをベースとしてアプリを新規作成します。

oc new-app https://github.com/sclorg/nodejs-ex -l name=myapp

image.png
実行ログを確認して、

oc logs -f bc/nodejs-ex

image.png
作成したサービスを外部からアクセス可能に設定します。

oc expose svc/nodejs-ex

image.png
そしてサービスにブラウザでアクセスします。

minishift openshift service nodejs-ex --in-browser

image.png
image.png

無事に Node.js アプリが起動しており、ブラウザでアクセスができました。表示された画面には今後のアドバイスが表示されていますので、この先を体験したい方は読んでみてください(私も近いうちにチャレンジしたいと思います)。

最後にコマンドプロンプト上で、oc get pods を再度実行して、OpenShift 環境の状況を確認しておきましょう。
image.png

また Web コンソールのほうでも、追加したアプリの情報を参照できますので、いろいろ眺めてみてください。
image.png

利用を終了しよう

おつかれさまでした。以下のコマンドを実行すると、仮想環境などがクローズされ、Minishift の利用を終了することができます。

minishift stop

後日の再開は、コマンドプロンプトを開いて c:\minishift フォルダに移動し、以下の開始コマンドから始めればokです。必要なファイルはダウンロード済みなので、前回ほどは時間がかからず起動するはず。

minishift start --vm-driver=virtualbox

そして今後の利用が不要の場合は、以下のコマンドで環境を削除することができます。プロファイルもあわせて削除しておくと良いでしょう。

minishift delete --force
minishift profile delete PROFILE_NAME

PROFILE_NAME はデフォルトだと minishift ですが、念のため minishift profile list コマンドで確認できます。

補足情報

今回は仮想環境として VirtualBox を使用しましたが、OpenShift 実行中に VirtualBox を起動すると参照できる仮想マシンの設定がコチラ。
image.png
光学ドライブに Docker Toolbox などでお馴染みの boot2docker.iso が設定されていたり、やっぱり c:\Users を共有していてドキドキしたり、仮想マシンの情報がホームディレクトリの .minishift 配下に保存されていたり、いろいろ興味深いです。

というわけで

メモリ8GBしかない Windows7 機、という限定された環境で、Mini ですが OpenShift 環境を構築し、体験することができました。

同等以上のスペックがあれば、皆さまのマシンでも実行可能だと思われますので、興味のある方はぜひトライしてみてください。

それではまた!

2
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?