はじめに
Amazon Braketというサービスを触ってみました。
内容からすると「量子コンピュータ」について何かをするものというのはわかりました。
でも、「量子コンピュータって何?」「計算が早くなるぐらいしか知らない」というところに行きつき、
「量子コンピュータについて調べてみよう」と思い、まとめたものが本記事となります。
ですので、量子コンピュータガチ勢の方や、「量子コンピュータ、完全に理解した!」という方からしたら物足りない内容になっているかと思います。
そう思われましたら、私の記事をそっと閉じていただいて大丈夫です。
Amazon Braketとのエンカウント
AWS内のサービスを漁っていたところ、Amazon Braketというサービスを見つけました。
AWSマネジメントコンソールからAmazon Braketのコンソールに入ります。
ここで分かったのは、AWS上で量子コンピューティングの検証等ができるサービスだということです。
なお、2026年1月5日現在で米国(バージニア北部、北カリフォルニア、オレゴン)欧州(ロンドン、ストックホルム)のリージョンで提供されており、東京リージョンでは未対応となっています。
量子コンピュータとは
Amazon Braketを理解するには量子コンピュータを理解する必要があると思い、調べてみました。
定義
ミクロな世界を記述する量子力学に基づく特性を応用して計算をするコンピュータの総称のことです。
これだけではよくわかりませんね。
代表的な方式
量子コンピュータには代表的な方式として
・超伝導型
・イオントラップ型
・中性原子型
・半導体型
・光型
等があります。
それぞれ長所・短所がありますが、ここでは詳細は割愛します。
量子コンピュータ注目の背景と理由
1994年にピーター・ショアによって、量子コンピュータ上で素因数分解を高速に解く実用的なアルゴリズム(ショアのアルゴリズム)が提唱されました。
巨大な合成数の素因数分解→従来のコンピュータでは膨大な時間がかかります。
この計算の困難性を利用した暗号方式(RSA暗号など)は、1980年頃から広く普及し始めました。
ショアのアルゴリズムは、量子コンピュータを用いることでこの種の暗号を容易に解読できることを示しました。
広く普及している暗号の安全性が、技術革新によって脅かされる可能性が明らかになったことが、量子コンピュータが注目を集めるきっかけとなりました。
限界突破した計算能力
従来のコンピュータは、0と1の2進数の論理ビットで情報を扱います。
それに対し、量子コンピュータは0と1を同時に使って複数の計算を同時進行できたりする量子ビットという仕組みを利用します。
量子コンピュータの仕組みとアーキテクチャ
ここでは、量子コンピュータの基礎となる量子力学の基本的な概念と、量子コンピュータに用いられている技術について書いていきます。
量子力学の基本的概念:重ね合わせ
量子力学では、粒子の状態はひとつに決まっておらず、複数の可能性が同時に存在します。これを「重ね合わせ」と呼びます。
粒子は観測されるまではこの重ね合わせの状態にあり、観測によって初めて一つの状態に収束するというものです。
量子力学の基本的概念:量子ビット(Qubit)
量子コンピュータにおける最小単位を、量子ビット(Qubit)と言います。
仕組みとしては、
従来の論理ビットが0もしくは1の状態のどちらかをとるのに対して、量子ビットは0と1の重ね合わせの状態をとります。
したがって、ビットがN個あると$2^N$通りの状態がある中で、従来の論理ビットではその中の1通りの状態しか一度にとれないのに対し、量子ビットでは重ね合わせにより同時に$2^N$通りの表現が可能です。
量子力学の基本的概念:量子もつれ
量子もつれとは、複数の量子ビットが互いに関連しあい、一つの量子ビットの状態が決まると他の量子ビットの状態も決まる性質のことを言います。
これにより、量子ビットの状態を適切に操作・観測することで、多数の計算を実行した結果を一度に得ることができます。
量子コンピュータの課題:ノイズと誤り訂正
量子コンピュータ→量子ビット数を増やすほど計算能力が増加
量子ビット→わずかなノイズでも状態が変化して、正しい結果が得られなくなる
この量子ビットの問題を解消するのが、量子誤り訂正です。
ただし、大規模化するとこの量子誤り訂正の精度にブレが生じてしまうおそれもあります。
これを解決できるアルゴリズムやシステムの開発が急がれます。
ここまでのまとめ
量子コンピュータの何が嬉しいの?
という話ですが、量子ビット、量子もつれの機能により、今までにない計算能力を得られる
というのが一番でしょうか?
これは今までのコンピュータの概念を根底から覆す可能性すらあります。
改めてAmazon Braketを見てみた
改めてAmazon Braketを見てみました。
デバイスを見てみると、現在使用可能なデバイスを確認することができます。
ノートブックを作成し、コーディングをすることもできます。
ハイブリッドジョブの画面
ハイブリッドジョブの作成を選択すると、アルゴリズムを指定するところから進んでいきます。
アルゴリズムライブラリでは既にあるアルゴリズムを見ることができます。
Braket Directを選択すると、量子デバイスへの専用アクセスを予約して使うことができます。
AWSのプラットフォームで量子コンピュータの技術検証等を実施できるサービスというのが改めてわかりました。
終わりに
Amazon Braketから始まり、量子コンピュータの概念について調べ、書いてきました。
また、現在QCaaS(Quantum Computing as a Service)というものも出てきており、量子コンピューティング市場の半分近くを占めているとも言われています。
これは、パブリッククラウド上で量子コンピューティングを利用できるというサービスで、Amazon BraketはそのAWS版ということです。
そう遠くない未来に今までのコンピュータの概念を根底から覆す可能性も秘めており、AIとの連携等でAI自体の性能も向上していくことでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。









