はじめに
この記事は人間が書いてます。話の構成等はClaudeに手伝ってもらっています。
生成AIが書いた記事について、「AI臭い」という指摘は以前からよく見かけます。
AIが出力した文章をそのまま公開するのはNGなのか、それとも文章がAI生成でも中身が伴っていればいいのではないか、という議論もあります。
また、どれだけAI生成の記事でも、書き手の属性次第で、それがAI生成、AI生成じゃないというのが関係ないという観点もあります。
ただ実際に使ってみるとわかるのですが、AIが生成した文章は放っておくと冗長になり、結局何を言いたいのかわからないものになりがちです。
私はQiitaに記事を書くとき、この「何を言いたいのかわからなくなる」問題を解消するために、Claude Codeに渡す文体ルールを何度も作り直してきました。
見出しの付け方や文末の敬体、箇条書きの使い方まで、指示するたびにファイルへ追記させてきました。
このルールは一度決めて終わりではなく、実際に記事を書くたびに直す点が出てきて、結局これまでに3回、方針そのものを作り直すことになりました。
この記事では、その変遷を時系列で書きます。
自分の過去記事をなぞらせるところから始めた
最初にやったのは、自分のQiitaとXの過去投稿をAIにそのまま読ませることでした。
Claude Codeに渡した指示は次の一文です。
Qiitaの記事とXのポストを完全にトレースして今後書いてもらう文章を、今までのルールに加えて、AI臭さを完全に抜いて
QiitaのRSSと過去記事、Xの投稿を実際に読み込ませた結果、自分の書き方には次のような癖があるとわかりました。
- 「はじめに」から始まり「終わりに」か「まとめ」で締める三部構成になっている
- 締めの一文はほぼ毎回「最後まで読んでいただきありがとうございました。」で終える
- 本文中の小見出しは体言止めか疑問形で、実況しているような書き方になる
- 断定を避けたい箇所では「〜のようです」「〜だと思われます」を使う
- 失敗談は回数と症状を具体的に書き、教訓を一文で言い切る
これを「自分の実測パターン」としてルールに追記してもらい、いったんはこれで完成のつもりでした。
その日のうちにみのるんさんの書き方へ乗り換えた
ところが、この指示を出したのと同じセッションの中で、私はすぐに方針を変えました。
Qiitaで有名なみのるんさん(minorun365)の記事を見て、次のように指示し直しました。
Qiitaのみのるんさんの文章を丸パクリするぐらいにとりこんで
Claude Codeにみのるんさんの記事を複数分析させ、どこまで取り込むかを選択式で確認したうえで、さっき作ったばかりの自分の三部構成パターンを丸ごと上書きしてもらいました。
取り込んだ特徴は次のとおりです。
- 見出しは「フォルダ作って音声入力からスタート」のように、実際にやった行動をそのまま書く
- プロンプトやコード、エラーメッセージは要約せず全文を貼る
- うまくいかなかったことや制約は隠さず具体的に書く
- 「。。」や「w」のような感情の崩しを、本当に気持ちが動いた箇所でだけ使う
- 締めは要約ではなく率直な感想にし、定型の締め文句は置かない
自分の書き方を実測させたわずか数時間後に、その実測結果を他人の型で上書きしたことになります。
体言止めと伏線の張りっぱなしを指摘した
みのるん式に切り替えてしばらく経った8月24日、いくつかの記事を見返して2点気になりました。
勝手に「みのるん式」と命名しました
みのるんさん、すみません
本文の文末にまだ体言止めが残っていたことと、冒頭で触れた課題が記事の後半で回収されずに終わっていたことです。
「見出しは体言止めでよいが本文は用言で終える」
「冒頭で立てた疑問には結論部で必ず答える」
という2点をルールに追記しました。
この時点ではまだみのるん式そのものは維持していて、あくまで運用上の微調整でした。
日本語全体にひとつの規範を導入しつつQiitaだけ例外にした
8月27日、私はQiita以外も含めた日本語の書き方全体に、ひとつの規範をあてることにしました。
見つけたのは、k16shikano氏が公開しているGitHub Gistの文体ガイドです。
Claude Codeには次のように指示しました。
日本語全般(記事、メール等の文、CFP応募時の説明文等)についてこのリポジトリを完全に踏襲して。
ただし、Qiitaについては、みのるんさんの書き方も残して欲しい。
一文ごとに改行する整形のルールや、ダッシュや「・」を使わないといった表記の細部、論証の進め方まで、この規範を日本語の文章全般に適用することにしました。
その一方でQiitaについては、この規範だけに一本化せず、それまで採用していたみのるんさんの書き方をあえて併用する形にしました。
自分の実測データのほうが正確だと気づいた
みのるんさんの書き方は8月27日に念を押して残したばかりでしたが、その4日後の8月31日の午前、私は根本的な疑問に行き着きました。
「みのるんさんの書き方を参考にする前に、そもそも自分自身の過去記事を数えたほうが早いのではないか。」
このあたりは本当に迷走しています
生成AIを使う前、2026年6月18日以前に投稿した自分の記事113本をQiita API経由で機械的に集計させたところ、次の実測結果が出ました。
- 文末が「だ・である」調の記事は0件
- 文末が「です・ます」調の記事は1866箇所
ほぼ100%がですます調でした。
体言止めもこの期間の記事には見当たりませんでした。
数日前に明示的に残すよう指示したはずのみのるんさんの書き方を、ここで削除し、自分自身のこの実測結果を新しい基準に入れ替えました。
みのるんさん、すみません
クラスメソッドの記事を完コピしてミックスした
同じ日の午後、私は別の記事を見せてまた方針を変えました。
迷走しまくりです
クラスメソッドが運営する技術ブログDevelopersIOのある記事のURLを渡し、次のように指示しました。
完コピして、過去記事の書き方とミックスさせて
Claude Codeから「見出し階層や箇条書き、太字強調、スクリーンショットの多用といった構造面をどこまで取り込むか」を選択式で聞かれ、私は「構造を全面採用する」を選びました。
これにより、太字や箇条書きを最小限にしていたそれまでの方針が反転し、h2・h3の階層構成、箇条書き多用、要所での太字強調、スクリーンショットやコードブロックによる視覚補助という、クラスメソッド記事に近い構造になりました。
一方で、午前中に入れ替えたばかりの文末表現(ですます調、体言止め禁止)は実測ベースのまま残し、構造だけを移植する形にしました。
このとき参考にした記事の特徴を数値で表したところ、太字は1記事あたり15〜20箇所という多さでした。
これをそのままルールに反映したところ、「太字が多すぎてどれが重要かわからない」と感じました
また、文中のコマンド名を逐一インラインコードにする書き方も同様に読みにくいと伝えました。
そのため箇所数の目安はやめて、「本当に重要な一握りだけ目立たせる」という質的な基準に直しました。
表と禁止語をあとから調整した
9月に入ってからも細かい調整が続きました。
表については当初「作らない」方針でしたが、実測データの比較のような一覧性が要る場面に限り、クラスメソッド記事程度の頻度であれば使ってよいと訂正しました。
言葉遣いについては、「地味に」「コケた」「正面から」「効いていた」という言い回しを禁止語として追加しました。
なんでAI生成だと、「地味に」「コケた」「正面から」「効く」といった言葉が出てくるのでしょうね
「1回コケました」は「1回失敗しました」に、「地味に助かりました」は「助かりました」に、それぞれ書き直しています。
10年分のストックを資産にした記事を見つけた
この記事を書いている途中、森田さんの記事を読みました。
10年分のQiita投稿をAIに学習させ、自分らしい文体で書けるスキルを作ったという内容です。
私の場合は自分の書き方を一度実測したあと、他人の型を試したり戻したりを繰り返しましたが、そもそも10年分の記事のストックがあり、それをそのままAIに適用できるのは大きな強みだと感じました。
おわりに
自分の書き方を実測させ、それを他人の型で上書きし、規範を一本化しようとして例外を残し、結局その例外もやめて自分の実測に戻し、今度は別の他人の型を構造だけ移植するという流れになっていました。
迷走しまくり。いい方向にいっていればいいけど
書いていて改めて振り返ると、根拠にしていたものが本人の記事、みのるんさんの記事、k16shikano氏の規範、クラスメソッドの記事と、何度も入れ替わっています。
今のルールも、次に別の記事を読んで気になる点が出てくれば、また作り直すことになると思います。
この先はAIが記事を書くのが当たり前になっていくと思います。
また、AIもいずれ進化して、人間が書いた記事と遜色ないものを一発で生成できるようになるでしょう。
それでも、人間が自分で書いた記事というものが消えることはないと考えています。
今回の型を作るにあたって、みのるんさん、クラスメソッドさん、森田さんの記事を大いに参考にさせていただきました。
この場を借りて御礼申し上げます。
ありがとうございました。
ここまで書いてきましたが、記事は100%人間が書いた方がいいのか、AI生成の記事を磨いていくのがいいのか、悩みはつきません
最後まで読んでいただきありがとうございました。