これはなに
LINE公式アカウントの友だち登録者数は、アカウントの成長度合いを示す重要な指標です。しかし、そのデータを手動で取得し、分析用のデータベースに保存するのは手間がかかります。
そこで本記事では、SaaSのtroccoを使って友だち登録者数を自動的に取得し、BigQueryに保存する方法をご紹介します。
事前準備
trocco®アカウントの作成
trocco®には無料で始められるフリープランがあります。
LINE Developer Accountの登録
すでにLINEの公式アカウントを運用されていることを前提とします。
LINE Developer Account に登録されていなければ、登録します。
Developer登録後、運用されている公式アカウントに対し Messaging API を有効化します。
その後、「チャネルアクセストークン」を取得してください。
実装
troccoにログインし、転送設定の新規作成に進みます。
- 転送元:HTTP・HTTPS
- 転送先:BigQuery
を選択します。
転送元の設定
今回はこちらのAPIを利用します。
troccoの転送元設定画面にて、以下のようにフォームを埋めていきます。
設定項目名 | 設定内容 |
---|---|
URL | https://api.line.me/v2/bot/insight/followers |
HTTPメソッド | GET |
入力ファイル形式 | JSONPath |
ルート | $ |
パラメータ | date \$date\$ |
HTTPリクエストヘッダ | Authorization Bearer {channel access token} |
$date
の部分は「カスタム変数」です。
yyyymmdd の日付文字列となるように、以下のように設定します。
ルート/パラメータ/ヘッダ は以下のように設定します。
転送先の設定
転送先設定にて、BigQuery側のデータセット、テーブル等を設定していきます。
プレビュー確認・保存・実行
step2の画面に進むと、取得データのプレビューを確認することができます。
各項目の説明についてはLINE Developerサイトのリファレンスを参照いただければと思いますが、targetedReaches
が現在配信対象となっている友だち数、と解釈してよさそうです。
テーブル定義等は自動設定のままで問題ないので、確認・保存と進みます。
保存後の画面で「実行」を選択することで、すぐにデータ転送を実際に動かすことが可能です。
以下のように、実際にBigQueryにデータが入っていることを確認できました。
上記に加え、取得日のデータを転送項目に追加しておくと、時系列分析をする際に便利そうですね。
実際の運用にあたっては、別途troccoの「ワークフロー」機能などから作成したジョブを呼び出していただき、スケジュール実行していただくことで、友だち数の推移を時系列でモニタリングすることが可能となります。
まとめ
以上で、LINE公式アカウントの友だち登録者数をAPIから取得し、データ基盤に蓄積することが可能となります。
プログラミング操作を一切することなく、APIを活用したデータ環境を整備できるため、エンジニアに限らず幅広くデータ活用の可能性が広がるユースケースです。