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【設計時の見落とし】抽出処理系の考慮ついて

Last updated at Posted at 2018-12-23

はじめに

これは設計時の見落とし Advent Calendar 2018の22日目の記事となります。

業務アプリケーションの設計をするときに、見落としがちなところに焦点をあてて紹介します。
下流工程からの手戻りを少なくして 双方の負担を減らしましょう。

今回は抽出処理系の考慮についてに2点挙げてみます。

条件指定の考慮点

検索時のFrom-To指定時のパターン 両方必須、片方のみ等

  • 片方が未入力の場合、どうするのか
  • From が入力されたら To に同値をセットするのか
  • From が未入力なら最小値、To が未入力なら最大値をセットするのか

※ちなみに日付の最大値を入力した場合に、OSの日付型上 9998/12/31 が最大となるため、9999/99/99 には出来ません。

複数チェックボックスがあった場合、何も未チェックなら 全てと扱うのか

未入力はSQLのWHERE句から外すとした場合、ゴミデータが混在する場合があります。
運用上ゴミデータはありえないとさせるか、SQLにてWHERE句でIN句などで指定する必要があります。

検索時のFrom-To指定時のパターン2 キーを分離時

例として郵便番号を挙げますが、値として1つに格納している場合、下4桁を入力した検索をした場合は注意が必要です。

Fm1 - Fm2 To1 - To2
- 1111 - 4444

仕様を決めておかないと、抽出範囲が異なる場合があります。

  1. 0001111 ~ 9994444 の範囲内の郵便番号
  2. 下4桁が、1111~4444 の範囲内の郵便番号

その他

  • 検索結果は、件数制限しても困らないのではないか (そもそも10000件も抽出されて全部見るのか、見ないよね)
  • ワイルドカード文字のみの検出可能とするのか
  • Trim処理をかけるのかどうか
  • 論理削除したのも表示可能(背景色を変えるなどする)とするのか
  • ○件単位でページ単位で一覧表示させるのか

抽出条件で一覧表示後に抽出条件項目の値を変えると、その抽出条件項目の値を参照して起動などのパラメータとして渡している場合には一覧表示とデータが不整合となる。
対応として、一覧表示後に抽出条件項目を編集不可とするか、抽出条件を保持してパラメータ引渡し時にチェックするようにする。

最新データの取得

仕様書に「最新のみをチェックオンの場合、最新のデータを取得する」とだけ書かれたものがありました。

抽出条件に日付範囲があるので、この範囲内で最新データを取得するまではいいのですが、問題は他の抽出条件を組み入れた場合です。

下記の2パターンが考えられます。

  1. 複数項目の条件を抽出してから、日付範囲内の最新日を抽出する
  2. 日付範囲内の最新日を抽出してから、複数項目の条件を抽出する

データ例

顧客No 日付 区分1 区分2
1 2018/12/03 3 A
1 2018/12/04 3 B
1 2018/12/05 1 C
2 2018/12/03 3 D
2 2018/12/04 2 E
2 2018/12/05 3 F
3 2018/12/03 5 G
3 2018/12/05 2 H
3 2018/12/06 4 I
抽出項目 抽出条件
顧客番号 1 ~ 3
日付範囲 2018/12/03 ~ 2018/12/05
区分1 3~5
区分2 A~Z

1. 複数項目の条件を抽出してから、日付範囲内の最新日を抽出する

顧客No 日付 区分1 区分2
1 2018/12/04 3 B
2 2018/12/05 3 F
3 2018/12/03 5 G

2. 日付範囲内の最新日を抽出してから、複数項目の条件を抽出する

顧客No 日付 区分1 区分2
1 該当なし
2 2018/12/05 3 F
3 該当なし

雑感

このように「最新のみ」といっても取得するデータが違ってきてしまいます。
なかなか気が付きにくい部分なので、ある程度データを入れて検証して設計していくといいでしょう。

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