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ドラマ仕立てで見た、Crystal 言語の2017年

Last updated at Posted at 2017-12-11

これはCrystal Advent Calendar 2017の投稿です

Crystal 言語の 2016年を振り返ってみての続きです。
記憶に基づいて、慌てて書きますので、誤りはご容赦ください

今年は、Crysal 言語の開発ストーリーを後で振り返るとしたら、間違いなくドラマチックな年でした。

Ary Borenszweig さん(通称Ary さん)の驚異的な、開発スピードと、修正コミットのレスポンスから、Crystal言語をここまで発展させたといえるわけですが、そのAry さんが4月突然 Git開発上に現れなくなりました。その後、かれは Crystal言語の開発コミット履歴を、2012年9月初コミット以降のすべてを削除し、まったく姿を消していきました。
どうも Ary さんは、会社を去っていくか、言語の開発から離れる模様がうかがい知れました。
これに対する憶測が、インターネット上に流れるわけですが、Manas社からしばらく、6月頃まで正式なコメントは出ませんでした。
一方で Crystal 言語は、新たな普及段階を迎え、開発に新たに参加するメンバーが拡大し、Gitter の議論数は、目に見えて増えていきます。

またプルリクなど、6か月を超える議論が続く例えば Hash 実装の改良やライブラリーの安定、機能向上に関する議論が増えていきます。

日本からは、以前から参加しておられたメンバーに加え、Formatter King of the Yearと呼ばれたMakenowjust さんや Router 開発とベンチマークを公開し、Awesome-Crystal のコミッターの一人を引き受けられた Tbrand さん などが世界レベルで見ても、Crystalの発展に寄与されています

その後、 Ary さんの動向について、Manas社から、Crystal言語の将来に向けたロードマップ公開や、他社協業が発展していることと合わせ、コメントが出て、企業連携の関係で、まだ発表はできないけれど、というニュアンスで Ary さんが今後も、関係しそうなコメントが公開されました。

一方で、Ary さんは,あいかわらず沈黙しています。 そして彼は7月頃、シリコンバレーに拠点を置くソフトウェア技術志向の企業の、アルゼンチン現地スタッフ(一人)として、WEB上に姿を現します。

そして彼は、なんとなくリハビリをしていたのか、8月まず手始めに彼は、Ruby Formatter をGIT 上に公開します。 そして忘れもしない8月15日 彼は、Crystal言語の開発プルリクに再びコメントを始めます。そして現在に至ります。 Crystal言語開発の決定権は、Manas 社にあるという立場で、彼はコメントやプルリク、アドバイスに専念する、という立場を継続しています。 

12月最近 彼は、またちょっと顔を出していないのですが、彼は、誰かから Gitterで呼ばれると、あいかわらずさっと現れ、それは彼がコメントに常に目を通していることがうかがわれ、私は一安心してみています。

8月TIOBE Indexに突然 Crystal言語が32位にランクインしたのも、ドラマチックでした。7月は60位といわれTIOBE側で、喫緊の話題度を織り込むよう検索条件を変更したことが、このドラマチックな結果とつながりました。このrustよりも上位にランクする状況は、ちょっと首をかしげる集計ですが、Crystal言語の知名度があがってほしいと願ってきた関係者から見ると、まさに天の助けですね。

さて、今年もあと残すところ1か月を切り、Crystal 言語への 並列化機能実装は入るのか、Roadmap のVer1.0 は出るのか、がクリスマスプレゼントで、楽しみで残っています。

実際この進展では、Ver1.0 は難しいですが、
Windows サポートでは、"Hello World" プロジェクトが、進展し、GC 実装を残すのみともいわれています。

並列化機能は織り込まれていませんが、プログラムから OS のプロセスを呼び出し、並列化動作させることはすでに可能であり、負荷バランスの自らの調整はできずに OSまかせではありますが、特定WEB用途では、例えばTechemPower ベンチマークでは、80 CPUを並列動作させるところで競争していても、Crystal言語は並み居る強豪の中で、トップの50%パフォーマンスの位置にキープできています。

ガーベージコレクション改良も、平凡なBohem-GCだけではなく、Go 並みの時間ロスのない Immix 実装の話題も、出始めました。

量産へ Crystal 言語を応用する企業も欧米では確実に増え、自らアナウンスする企業も多く、みずからのポリシーを主張する頼もしさが言語周辺で拡大しています。

その意味で、Ver 1.0 が出なくとも期待は持てます。 継続してWatchしていきたいと思います
ここまで、読んでいただき、ありがとうございます。

さて、明日は、続くことやら.. みなさん よろしくおねがいします。

この続きは
Crystal 言語の 2017年を振り返ってみてでまとめています。

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