2025年11月19日(現地時間)に突然公開された Google の新しい AI 主体 IDE Antigravity。
公式サイトを見ると「AI エージェントがコード生成から開発フローまで自動化する」など、かなり未来的な雰囲気をまとっています。
- 公式: https://antigravity.google/?hl=ja
- Getting Started: https://antigravity.google/docs/get-started?hl=ja
実際に触ってみたので、普段 VS Code + GitHub Copilot を愛用している開発者の視点で率直にまとめます。
■ 結論:現時点では、まだ主力 IDE にはならない
先に結論を書くと、私は Antigravity を
「日常的に使う IDE としては選ばない」
という判断になりました。
理由はシンプルで、以下の3つです:
- VS Code ほどの拡張機能エコシステムがない
- "AI 主体の開発フロー" が合う人を選ぶ
- GitHub Copilot の快適さに勝てていない
Antigravity は確かに面白いプロダクトですが、
開発者が"明日からこれに乗り換えるか"と言われると、
現時点ではかなり難しいと感じています。
■ UI は VS Code にかなり似ている(むしろ意識している?)
第一印象として、UI デザインは完全に VS Code を意識していると感じました。
- 左サイドバーのファイルツリー
- 下部のターミナル領域
- タブ式のエディタ
- コマンドパレット風の操作
- 配色やアイコンの雰囲気
正直、初回起動時は
「これ VS Code のフォークか何か?」
と思うほど似ています。
おそらく Google 側も
「VS Code ユーザーが違和感なく移行できるように」
という意図があるのでしょう。
ただし、
見た目は似ていても、中身の思想は全く違う
というのが使ってみた率直な感想です。
■ 1. 拡張機能エコシステムはまだ不十分
VS Code の強みは、圧倒的な拡張機能の数と質です。
- ESLint / Prettier / stylelint
- Next.js / React / TypeScript 系拡張
- Docker / k8s 管理ツール
- DB ビューア
- テーマ・アイコン
- デバッガ
これらが即座に揃う IDE は他にありません。
対して Antigravity は、
まだ最低限の言語サポート + AI 操作ツールが中心
という印象で、実務で必要な"環境構築の自由度"は少ないです。
UI が似ているだけに、
「あ、この拡張がない」
という気づきが頻繁に起きて、逆にストレスになる部分もありました。
■ 2. 「AI が主導で開発する」という思想が強め
Antigravity の特徴でもあり賛否が割れそうな点は、
人間が IDE を操作するのではなく、AI エージェントが開発を進める前提
になっていることです。
例えば:
- タスクを与えると AI がリポジトリを読み、コードを生成
- エージェントが自動でブランチを切る、PR を作る
- UI よりもコンテキスト対話が中心
これは
"人が作業して AI に補助させる"
ではなく、
"AI がメイン、人間は管理者"
に近い体験です。
私は自分の手でコントロールしながら開発したいタイプなので、
このアプローチは少し噛み合いませんでした。
■ 3. GitHub Copilot の完成度が高すぎる
普段から Copilot を使っている人間としては、
以下の快適さは Antigravity では代替が難しいです。
- スムーズなインライン補完
- Chat / Edits がコードベースと強く連動
- PR / Tests / Agents などの統合機能
- VS Code 上で完結する圧倒的な操作性
特に VS Code + Copilot の組み合わせは現時点で
最も生産性が高い実用的な環境だと感じているので、
乗り換える理由は見つかりませんでした。
■ 実際に触って良かった点
もちろん、Antigravity にはポテンシャルがあります。
● AI エージェントとの連携が非常にスムーズ
複数の agent が横で動いて、
コード修正や分析を勝手に進めてくれるのは面白いです。
● プロジェクト単位で AI が"理解"して動く設計
VS Code の拡張とは別の方向で、
高度に AI 最適化された IDEを目指しているのがわかります。
■ 私が使いたくないと思った決定的な理由
最終的にはこれです。
「自分の手で開発を進めたい自分には、AI 主体 IDE が合わなかった」
Antigravity の方向性そのものが
"AI がすべてを巻き取る IDE"
であり、VS Code のような
"人間が自由にカスタムしていく IDE"
とは根本思想が違います。
思想が違う以上、比較して優劣を付けるものではなく、
向き不向きの問題です。
UI が似ているからこそ、
「見た目は知ってるけど、中身が全然違う」
という違和感が強調されてしまった部分もあります。
■ まとめ
Antigravity は将来性があるし、
AI 主導の開発体験に興味がある人には刺さると思います。
ただし、
- VS Code に慣れきっている人
- Copilot の操作性に信頼している人
- 自分で環境を作り込むタイプ
- マルチ言語・マルチフレームワークを扱う人
には、現時点ではおすすめしません。
私自身は
「しばらくは VS Code + Copilot でいい」
という結論です。
UI が似ているからこそ、逆に違いが気になる
というのも、乗り換えに至らなかった理由の一つかもしれません。
■ 最後に
Antigravity が"実用 IDE"として進化していくのを見守りつつ、
当面は VS Code の拡張エコシステムと Copilot の強さを活かしていこうと思います。
必要ならこの記事に追記もするので、
新しいアップデートなどあればまた触ってみます。
追記
この記事を書いてる当時はVSCodeがOSSなのを知らずに書いてました...
つまり拡張機能もいろいろ使えるということです。
完全に私のミスでした...本当に申し訳ないです...