はじめに

開発でメール送信のテストをするのに会社のメールサーバを使うのも良くないですし、間違ってお客さんのメールに送ってしまうという事故を防ぐためにダミーSMTPサーバがないかと思い調べたらsmtp4devというダミーSMTPサーバーがあったので使い方を説明する。
.NET Coreで作られているので、Windows、Linux、Mac OS-X（および.NET Coreを利用）で動作します。

概要

今回はWindows10にインストールしてから動作テストまでを説明します。
古いバージョンでは、Windows GUIベース(ここ)のがありますが、今回は、exe実行して、ダミーSMTPサービスを立ち上げて、ブラウザでメールの受信状況を確認できます。
https://github.com/rnwood/smtp4dev

インストール(WindowsPCで直接実行)

1.GitHubからプログラムをダウンロード

リンクはGithubのreleasesからダウンロード(ここ)
今回はwindows10なのでx64ベースをダウンロード
ダウンロードしたファイルを解凍

2.Rnwood.Smtp4dev.exeを実行

1.Smtp4dev.exeを実行
ダウンロードしたファイルを解凍して、中にあるRnwood.Smtp4dev.exe を実行する。

4.ブラウザでサーバが立ち上がっているか確認

3.動作テスト

Powrshellの権限変更
PowerShellを実行したことがないPCであれば実行ポリシーによりメールの実行テストをすることができないので、下記のサイトで変更をする
PowerShell のスクリプトが実行できない場合の対処方法

1.PowerShell ISEを起動

2.下記のメール送信用のスクリプトをPowerShell ISEに貼り付け、実行ボタンを押す

param($count=1)

1..$count | %{ 
    write-host $_
    Send-MailMessage -To foo@bar.com `
    -From from@from.com `
    -Subject "Subject:メールタイトル $_" `
    -Body "Body：メール本文" -Encoding "utf8" `
    -Port "25" `
    -SmtpServer localhost
}

認証でエラーが出る場合は下記


# 認証情報の設定
$username = "from@example.com"  # 使用するSMTPサーバーのユーザー名　これでOK
$password = "yourpasWord"      # 使用するSMTPサーバーのパスワード　これでOK

# パスワードをSecureStringに変換
$securePassword = ConvertTo-SecureString $password -AsPlainText -Force

# 認証情報を作成
$credential = New-Object System.Management.Automation.PSCredential($username, $securePassword)

# 送信メールの設定
$ToADDR   = "to@example.com"
$FromADDR = "from@example.com"
$SMTPHost = "localhost"
$PortNum  = "25"  # 2525 など必要なポート番号に調整可能
$Subject  = "smtp4devのテスト"
$MailBody = "これはテストメールです1"

# メール送信
Send-MailMessage -To $ToADDR `
                 -From $FromADDR `
                 -SmtpServer $SMTPHost `
                 -Port $PortNum `
                 -Subject "$Subject" `
                 -Body $MailBody `
                 -Encoding UTF8 `
                 -Credential $credential
                 #-UseSsl  # 必要に応じてSSL接続

3.Browserに下記のURLを貼り付けてメールが届いている確認できる
http://localhost:5000/

インストール（Dockerバージョン）

exeを起動するのに.net Coreのモジュールが必要でしたが、こちらはDockerをインストールしてコマンド実行するだけで環境を構築することができます。

1.Docker-composeファイルのダウンロード

製作者のサイトにdocker-compose.ymlのファイルが
あるのでダウンロードしてください。
下記は、不要なコメントを削除したものになります。今回は下記のdocker-compose.ymlを実行しました。

version: '3'

services:
  smtp4dev:
    image: rnwood/smtp4dev:v3
    restart: always
    ports:
      # Change the number before : to the port the web interface should be accessible on
      - '5000:80'
      # Change the number before : to the port the SMTP server should be accessible on
      - '25:25'
      # Change the number before : to the port the IMAP server should be accessible on
      - '143:143'
    volumes:
      # This is where smtp4dev stores the database..
        - smtp4dev-data:/smtp4dev
    environment:
      #Specifies the server hostname. Used in auto-generated TLS certificate if enabled.
      - ServerOptions__HostName=smtp4dev
volumes:
  smtp4dev-data:

2.Dockerコマンドの実行

Dockerをインストールしていれば、コマンドプロンプトからでも構いません。
今回はVS　Codeのターミナルから実行します。

docker-compose up

下記は実行結果です。

3.動作テスト

1.Powershell ISEから下記のコマンドを実行

param($count=1)

1..$count | %{ 
    write-host $_
    Send-MailMessage -To foo@bar.com -From from@from.com -Subject "Subject:メールタイトル $_" -Body "Body：メール本文" -Encoding "utf8" -SmtpServer localhost
}

2.Browserに下記のURLを貼り付けてメールが届いている確認できる
http://localhost:5000/

smtp4devのSettingsについて

General

Require Authentication (SMTP, IMAP)・・・OFFにすると認証が不要になる。

その他のダミーSMTPサーバ

SendGrid記事　メールのテストをする方法