はじめに
「SAPコンサルになりたい」と思って調べ始めると、
よくこんな言葉を見かけます。
- SAPは高単価
- 大企業向けのERP
- モジュールが多くて難しそう
ただ、自分が一番知りたかったのはこれでした。
「結局、どんな仕事をすればSAPコンサルになれるのか?」
この記事では、
- SAPコンサルになるまでに
- どのモジュールに、どの業務として、どの順番で関わるとよいか
- 未経験・初心者が3年でコンサルになる現実的な道筋
を、自分なりに整理します。
SAPコンサルが多く所属する有名なコンサル会社
まず前提として、SAPコンサルは以下のような会社に多く在籍しています。
コンサル会社(特に大手・総合コンサル)
Big4(監査法人系の総合コンサル)
- PwC
- デロイト
- KPMG
- EY
IT・業務改革に強い総合コンサル
- アクセンチュア
- アビームコンサルティング
これらの会社に共通しているのは、
SAPを「技術」ではなく「業務改革の手段」として扱っている点です。
SAPコンサルに必要なのは「モジュール」より「業務の流れ」
最初に誤解しがちですが、
SAPコンサルにとって本当に重要なのは、
- どのモジュールを知っているか
よりも - 業務がどう流れ、どこでSAPが使われているかを説明できるか
です。
そのためには、システム導入の全体工程を一度は通ることが非常に重要だと感じています。
SAP案件で経験しておきたい業務の流れ
- 要件定義
- 基本設計
- 開発
- テスト
- 移行
- 本稼働
理由はシンプルで、
コンサルは「点」ではなく「流れ」を説明する仕事だからです。
初心者が最初に携わりやすいモジュール × 業務
1社目(0〜1.5年)
| モジュール | 立ち位置 | よくある業務 | 身につく力 |
|---|---|---|---|
| MM | 運用・設定補助 | マスタ登録、購買フロー理解 | 業務の流れ理解 |
| SD | 運用・テスト | 受注〜請求の確認 | 業務と伝票の関係理解 |
| FI | 運用・照会 | 仕訳確認、決算補助 | お金の流れ理解 |
| BASIS | 補助 | ユーザー・権限対応 | SAP全体構造理解 |
この時期に重要なのは、
- 設定を「覚える」ことではなく
- なぜこの設定が必要なのかを説明できるようになること
です。
1.5年目〜:コンサルに近づく人がやり始める業務
1社目後半〜2社目(1.5〜2.5年)
| 業務カテゴリ | 実務内容 | 意味 |
|---|---|---|
| 業務ヒアリング | 現行業務整理 | 業務理解の基礎 |
| 業務一覧作成 | As-Is整理 | 業務を言語化 |
| パラメータ設計 | 設定方針決定 | 判断力 |
| テスト設計 | シナリオ作成 | 因果関係理解 |
| 問い合わせ対応 | 業務起点説明 | 説明力 |
この段階で言えるようになりたい一言があります。
それはSAPの問題ではなく、業務ルールの問題です
これが言えるようになると、
作業者からコンサル寄りの立ち位置に変わってきます。
コンサルになるために必ず通るべきモジュール
2.5〜3年目
必須
- FI(経営層と会話できる)
- CO(数字で語れる)
- MM or SD(業務寄りコンサルの軸)
できれば触りたい
- PP(製造業案件に強い)
- BW / SAC(上流感が出る)
優先度が低めな業務について
以下は経験できたら良いが、初期は優先度が低いと感じています。
- Fit & Gap
- ERPのシステム選定
理由は、
これらは 業務理解と導入経験がないと形だけになりやすいためです。
まずは
「既存SAPを使って業務を回す・改善する経験」
を優先した方が、後から活きます。
3年でSAPコンサルになる人の業務レベル進化
レベル1(0〜1年)
- 指示通り設定・テスト
- 問い合わせ対応
レベル2(1〜2年)
- 業務を整理して説明できる
- 影響範囲を理解できる
レベル3(2〜3年)
- 業務改善案を出せる
- 顧客と直接会話できる
このレベル3が、一般的に言われる「SAPコンサル」。
2〜3社経験するなら理想的な分け方
| 会社 | 役割 | 目的 |
|---|---|---|
| 1社目 | 運用・下流 | SAPと業務の基礎 |
| 2社目 | 設計・テスト | 業務×SAP理解 |
| 3社目 | 上流 | コンサル完成 |
おわりに
SAPコンサルは、
- コードを書くのが得意な人
ではなく - 業務を理解し、整理し、説明できる人
が価値を出しやすい仕事だと感じています。
これからSAPに関わる人、
SAPコンサルを目指す人の参考になれば幸いです。