はじめに:「会計が分かると、SAPは分かる」
SAPって「ERP(企業の基幹システム)」だけど、初学者にはこの「会計と業務が結びついてる感覚」がつかみにくい。
だから先輩のあっちゃんは、こう言いました。
「財務3表(B/S・P/L・C/F)を“つながり”で理解すると、SAPがすんなり入ってくる」
そこで勧められたのがこの一冊:
📘 『増補改訂 財務3表一体理解法』(國貞克則 著)
初心者でもストーリー仕立てで読めて、数字がどう“動き”として企業に影響を与えるかが視覚的に理解できます。
なぜSAP学習に「会計」が必要なのか?
SAPでは、日常的にこういった用語が飛び交います。
- 「この伝票、仕訳されてる?」
- 「粗利にどの勘定科目が効いてる?」
- 「固定資産がB/Sにどう反映される?」
でも、財務会計の知識がないとこれらの意味がつかめず、処理の目的が理解できない。
SAP=業務フロー+会計処理。
だから、会計の基礎が「話の通じる耳」になるんです。
『財務3表一体理解法』のすごいところ
この本が優れているのは、「3つの財務諸表が“線”でつながっている」ことを感覚的に理解できることです。
| 表の名前 | 何が分かる? | たとえるなら… |
|---|---|---|
| B/S(貸借対照表) | 今の資産・負債・純資産の“構造” | 家計簿の残高表 |
| P/L(損益計算書) | 期間中の儲け=利益の“推移” | 月々の収支表 |
| C/F(キャッシュフロー) | 現金の出入り=お金の“動き” | 財布の中の動き |
この本では、「1つの取引が3表にどう連動して現れるか」を、図とストーリーで解説してくれます。
読むときの“ポイント”3つ
① “動き”として数字を見る
「売上が立つ」とは何か?
「仕入れた原価」はどこに反映されるのか?
すべての数字を「動き」として見る視点が大事です。
② 「仕訳→帳票にどう反映されるか」を追いかける
たとえば「100円の売上」があったら、
- P/Lに「売上+100」
- B/Sに「売掛金+100」
- C/Fには現金化されるまで載らない
といった動きを追うと、SAPの“伝票登録”の仕組みにもつながります。
③ 「この会計処理、どの業務から来たのか?」を意識する
SAPの中では「販売伝票を登録→会計伝票に転記」という流れがよくあります。
それってつまり、
- 業務(売上)→ 会計(P/L・B/S)への流れ
を“自動でやってくれる”のがSAPの本質なんです。
SAPにおける「財務3表」の位置づけ
| 会計表 | SAP内での役割 | 関連モジュール |
|---|---|---|
| P/L | 損益管理、費用や収益の計上 | FI(財務会計) |
| B/S | 企業の資産・負債状況を把握 | FI、AA(固定資産) |
| C/F | 資金繰り・キャッシュ分析 | FI、TR(資金管理)など |
特にFI(Financial Accounting)モジュールでは、これらの諸表に反映される伝票が日々たくさん自動生成されます。
この本で“仕訳”の地力がつく
SAPでは“伝票”と呼ばれる仕訳データが常に中心です。
- 売上伝票
- 入金伝票
- 固定資産取得伝票
この本で「どんな取引が、どんな仕訳になるのか」を身につけておくと、SAPの画面でそれを“読む力”がつきます。
まとめ:業務と会計をつなぐ“視点”が生まれる
『財務3表一体理解法』は、単なる会計の本じゃなく、「業務と数字をつなぐ思考法」の本です。
これからSAPのFI・CO・MM・SDと進んでいくとき、この本で得た“構造の見方”が一生モノになります。
次回予告
次の記事では、SAPでは直接扱われることの多い「製造業の業務フロー」と、その中核である「ボトルネック理論」を、『ザ・ゴール』を使って紹介します。
「作っても売れない?」「在庫が溜まるのはなぜ?」
そんな疑問がスッキリするはずです!