はじめに
skill-creator は、Claude Codeの公式skillとして提供されている「Skillを作るためのSkill」です。Create・Eval・Improve・Benchmarkという4つのモードを持ち、Skill開発の一連の流れ(構想からSKILL.mdの生成、動作確認まで)をガイドしてくれます。今回はこの skill-creator を実際に導入し、シンプルなSkillを1つ作って動かすところまでを試してみました。
1. 今日やったこと
skill-creatorの導入(プラグイン方式)
導入方法は大きく2通りあります。
-
プラグイン方式:公式マーケットプレイス
claude-plugins-officialからインストールする方法。コマンド一つで完結し、アップデートも追従しやすいのがメリットです。 -
手動配置方式:
anthropics/skillsリポジトリをcloneして、skills/skill-creatorフォルダを自分の.claude/skills/にコピーする方法。マーケットプレイスに依存しないので、社内ネットワーク制限などでプラグイン方式が使えない環境でも導入できます。
今回は手軽なプラグイン方式を選びました。Claude Code上で次のコマンドを実行します。
/plugin install skill-creator@claude-plugins-official
スコープは3種類(user / project / local)から選べますが、個人的な検証目的だったので user scope(自分の環境全体で使えるようにする)を選択しました。
✓ Installed skill-creator. Plugin is now active.
導入確認
Plugins → Installed タブを開くと、skill-creator @ claude-plugins-official が Status: Enabled の状態で表示されていることを確認できました。
スキル題材の選定
「1回のセッションで完結する、実用的だが小さいもの」という条件で、以下の3つを候補にしました。
- コミットメッセージのフォーマット整形
- 簡単なチェックリスト運用
- Markdownメモの定型整形
今回は2の「簡単なチェックリスト運用」を選び、PRレビュー時に確認すべき観点をMarkdownのチェックボックス形式で出力するSkill(pr-review-checklist)を作ることにしました。
skill-creatorへの依頼
skill-creator に対して、トリガー文言・出力形式・カテゴリ構成を明示した上で作成を依頼しました。ポイントは、既存の skill-creator メタSkillのワークフロー(対話 → SKILL.md作成 → 評価ケース作成 → 任意でパッケージ化)に沿って進めてもらい、手作業でSKILL.mdを書き上げないことです。
依頼した仕様は次のとおりです。
- トリガー:「このPRをレビューして」「レビュー観点を教えて」など
- 出力:Markdownのチェックボックス(
- [ ]項目)、5カテゴリに分割(コードの品質/エラーハンドリング/テストの有無・妥当性/セキュリティ/ドキュメント・コメントの整合性) - 各項目は簡潔な一言で、初心者にも判断しやすい表現
- 複雑な多段階ワークフローは不要(1ターンで完結するシンプルな構成)
skill-creator はこの依頼を受けて実装方針を提示してくれました。既存スキルの配置ルール(<skill-name>/SKILL.md にfrontmatterとして name と description が必須で、description がトリガー判定の唯一の手がかりになる)まで調査した上でプランを組んでくれたのが印象的でした。
プランを確認し、「Yes, manually approve edits」を選んで実行に進みました。
SKILL.mdの作成
実行後、.claude/skills/pr-review-checklist/SKILL.md に66行のファイルが生成されました。description には想定したトリガー文言がそのまま明示され、「具体的なPRの差分が渡されていなくても必ずこのスキルを使う」という一文も入っていて、意図した挙動になっていることが確認できました。
動作確認
新しいセッションで実際に「レビュー観点を教えて」と送ってみたところ、Skill(pr-review-checklist) が正しくロードされ、5カテゴリ×各4〜5項目のMarkdownチェックリストがそのまま出力されました。
1. コードの品質
- [ ] 変数・関数名がその役割を説明できているか
- [ ] 同じロジックが複数箇所にコピペされていないか
...
差分を渡していない状態でも問題なく発火したので、description に書いたトリガー設計がそのまま機能していることが確認できました。
2. つまずいたポイント
一番のつまずきは、Skillの配置スコープの思い込みでした。
CLAUDE.mdにこの日の作業内容を記録しようとした際、私は配置場所を .claude/skills/pr-review-checklist/SKILL.md(プロジェクトローカル)と記述して指示を出しました。しかし、これは実際の配置場所と食い違っていました。
3. どう解決したか
CLAUDE.md更新の指示を受けたClaude Code側が、私の指示をそのまま信用せず、実際にファイルシステムを検索して裏取りしてくれました。その結果、pr-review-checklist は実は ~/.claude/skills/pr-review-checklist/SKILL.md(userスコープ=全プロジェクト共通)に存在していることが判明しました。
原因をたどると、そもそも skill-creator 自身が最初のプラン提示の時点で「ユーザースキルは C:\Users\<ユーザー名>\.claude\skills\<skill-name>\SKILL.md に配置される」と明記していました。つまり、特に「このプロジェクト限定で」と指定しない限り、skill-creator はデフォルトでuserスコープにSkillを作る仕様だったということです。プラン提示の段階で気づいていれば防げたつまずきでした。
CLAUDE.mdには、この訂正を反映した正しいパスと「userスコープ(全プロジェクト共通)」という注記が記録されました。
- `skill-creator` is installed at **user scope** (applies across all
projects, not just this one) via the plugin marketplace.
- Using `skill-creator`, a custom Skill `pr-review-checklist` was
created. It lives at `~/.claude/skills/pr-review-checklist/SKILL.md`
(user scope — **not** `.claude/skills/` under this project directory).
4. 今日の学び
-
skill-creatorで作成したSkillは、明示的に指定しない限り**userスコープ(全プロジェクト共通)**に配置される。プロジェクトローカルに置きたい場合は、依頼の時点でスコープを明示する必要がある - AIエージェントに作業ログや設定内容をドキュメント化してもらう際、渡した指示文の内容を無条件に信用せず、実際のファイルシステムやコード側の状態を確認してから記録してくれる挙動は、ドキュメントの正確性を保つ上でありがたい
- Skillの
descriptionに具体的なトリガー文言を明示しておくことで、差分やコンテキストが渡されていない状態でも意図通りに発火させられる
5. 次にやってみたいこと
- 今回作らなかった「コミットメッセージのフォーマット整形」「Markdownメモの定型整形」も同じ流れで作ってみる
-
pr-review-checklistに実際のPR差分を渡して、固定チェックリストだけでなく差分内容に沿った具体的な指摘までできるか試す -
skill-creatorのEval機能を使って、作成したSkillの出力精度を評価用テストケースで検証する







