ここ最近のAIの進化についていけなくなってきたKsmyです。先日、公開されたGemini3.0に合わせて、Gemini-CLIもアップデートが入りました。
アップデートしたところ!?起動時にエラーが出るようになり…。いろいろ調べていくと、どうやらGemini側でクリップボードの利用が必要になったらしいのですが、Termux側が対応していなかったため、エラーとなっていたようです。
以前、Qiitaに上げた「スマホでも!?バイブコーディングしたい!」ですが、この方法ではインストールまでは行くものの、Geminiの起動ができないため、アップデートをしなくてはと思い、試行錯誤していた結果、ようやく環境を用意することができました。
残念なことにTermuxのようにローカルフォルダを自由に利用できないため、一長一短かもしれません。※備忘録として残しておきます。
開発者向けオプションからターミナルを準備(※Pixel限定)
※本作業は、現在Pixelユーザのみ、確認はAndroidOS 16になります。
- 設定→デバイス情報→ビルド番号を数回タップすると、PINコードを入力する画面に変わります。
- PINコードを入力後、設定→システム→開発者向けオプションが表示されます。
- 一覧からLinux開発環境→(試験運用版)AndroidでLinuxターミナルを実行するをオンにします。

※"開発者向けオプションを使用"をオフすると再起動を求められます。
そのままでも大丈夫です! - アプリの一覧(画面下から上にスワイプ)にターミナルというアイコンが表示されます。
- アイコンをタップして起動すると、通知とLinuxターミナルのインストール画面になります。

※データ量が多い(約500MB)ので、Wi-Fi利用を推奨 - インストールが終わると、ターミナル画面が表示されます。
環境準備を開始!
ターミナルが起動できたら、Claude Code、Gemini-CLIをインストールするために必要な環境をセットアップしていきます。
#レポジトリを最新に更新する
sudo apt update -y
sudo apt upgrade -y
ここでターミナルが強制終了してしまうケースがあります。この場合は以下のコマンドを実行して、レポジトリの更新をやり直してください。
#中断されたパッケージ設定の再処理を実施
sudo dpkg --configure -a
これだけで直るケースが最も多いので、実施後は改めて
sudo apt upgrade -y
を実行してください。強制終了されずに処理が終わればOKです。
#nvmのインストール
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.0/install.sh | bash
#シェルへ反映
export NVM_DIR="$HOME/.nvm"
[ -s "$NVM_DIR/nvm.sh" ] && . "$NVM_DIR/nvm.sh"
[ -s "$NVM_DIR/bash_completion" ] && . "$NVM_DIR/bash_completion"
#Node.jsとnpmの最新版をインストール
nvm install node
#最新版のnodeを有効化
nvm use node
#バージョン確認
node -v
npm -v
※自分の環境下では、次のようなエラーが出てしまいました。
node: error while loading shared libraries: libatomic.so.1: cannot open shared object file: No such file or directory
原因をChatGPTに確認すると
Node.js が必要とするlibatomic.so.1という共有ライブラリが入っていない
ことでした。
#足りないライブラリをインストール
sudo apt update
sudo apt install -y libatomic1
#ライブラリキャッシュを更新
sudo ldconfig
#再度、バージョンを確認
node -v
npm -v
ここでバージョンが表示されれば、Claude Code、Geminiをインストールできる環境が整いました。あとは適宜、必要に応じてGitやPythonなどをインストールしてください。
Claude Code、Geminiをインストール
あとは公式ページに掲載されているnpmでインストールするコマンドを実行するだけです。
Gemini-CLI
#Gemini-CLI
npm install -g @google/gemini-cli
#Gemini-CLIの起動
gemini
Claude Code
#Claude Code
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
#Claude Codeの起動
claude
インストール時にエラーが出なかったことを確認したのち、起動してみましょう。
最初はアカウントで利用するのか、APIを利用するのか聞かれます。
自分が契約している方を選択して認証するようにしてください。
※このページではアカウントを利用する手順となります。
日本語環境を利用するために
前述した通り、AndroidスマートフォンのLINUX開発向けでは日本語入力ができません。日本語入力する方法はいくつか存在するのですが、この環境では実装できないとのこと…。
ChatGPTに「どうすればLINUX開発向けの環境で、日本語を利用できるのか」を聞いたところTermuxなど日本語を入力できるターミナルから、SSHで接続するという方法を教えてくれましたので、早速環境を準備。
※日本語入力とSSHができるアプリを用意しましょう!
LINUX開発向けのターミナル
#OpenSSHをインストール
sudo apt update
sudo apt install openssh-server -y
#SSH接続するときのユーザIDにパスワードを設定
sudo passwd $USER
#SSHを起動
sudo service ssh start
TermuxでSSH接続
ターミナルを起動した後にTermuxを起動して
ssh <USER>@<ターミナルのIPアドレス>を入力
接続が完了したら、インストールしたClaude CodeやGeminiを起動して、日本語入力ができることを確認しましょう。

まとめ
Pixelだけしかできない方法でありますが、Android OSのバージョンアップで同じような機能が他のスマートフォンに提供される可能性はゼロではありません。またGoogle Playストアを返さないアプリとしてTermux(F-Droid版)もあるので、そちらをインストールしても問題ないでしょう。
※ただし、プレイストア提供ではない場合は自己責任となります