きっかけ
毎朝の情報収集がしんどかった。
Qiita、Zenn、Hacker News、はてブ、YouTube……それぞれ開いて、スクロールして、気になった記事をクリックして、全部読むか読まないか判断して。
これが積み重なると、情報収集そのものが仕事になってしまう。
しかも各サイトには画像・広告・サイドバー・おすすめ記事が山盛りで、肝心の「内容」にたどり着くまでのコストが高い。
作ったもの
Tech Drip — ソフトウェアエンジニア向けのAI要約ニュースダイジェスト
特徴はシンプルで3つだけ:
- テキストだけ、HTML1枚 — 画像なし、広告なし、JSフレームワークなし。配信するのは静的なHTMLファイル1枚のみ
- 複数ソースをまとめて表示 — Qiita・Zenn・HN・はてブ・YouTube・クラウド・AI/LLMニュースを1ページで
- AI要約済み — 全記事をGPTが要約。タイトルを見て気になったらボタン1つで要約を展開
なぜHTML1枚にこだわったか
現代のニュースサイトやSNSは、ページを重くすることで滞在時間を稼ぐ設計になっている。大きな画像、無限スクロール、おすすめコンテンツ、プッシュ通知の許可ダイアログ……。
それらを全部取り除いたら何が残るか。テキストだけになる。テキストだけなら、回線が遅くても一瞬で読み込める。情報だけが残る。
「記事は読まなくていい」という考え方
正直なところ、ほとんどの記事はAIの要約で十分だと思っている。
- 新機能・APIアップデート → タイトルと要約だけで9割わかる
- ベストプラクティス系 → 要約で概要をつかんで、必要なら読む
- 深い技術記事 → これは要約じゃ足りない。でも全体の1割くらい
従来の「とりあえず全部開いてブックマーク → 結局読まない」というループから抜け出すために、「要約で判断して、必要なものだけ読む」 という流れを強制的に作りたかった。
技術的な話
技術的には何も難しいことはしていない。
- フロント: 静的HTML 1枚。フレームワークなし。JSも最小限
- バックエンド: Pythonスクリプト群(各ソースのRSSフェッチ + OpenAI API呼び出し)
- インフラ: GitHub Actions(毎朝6時に自動実行) + GitHub Pages + Cloudflare
毎朝 6:00
GitHub Actions
↓ 各ソースからRSS/APIでデータ取得
↓ GPT で要約・選定
↓ 静的JSONに書き出し → HTMLビルド
↓ GitHub にPUSH
Cloudflare CDN経由で配信
コスト的には OpenAI API が1日あたり数円程度。インフラはほぼ無料。
現在のソース一覧
| タブ | ソース |
|---|---|
| Qiita | Qiitaトレンド |
| Zenn | Zennトレンド |
| はてブ | はてなブックマーク(テクノロジー) |
| Hacker News | HN Top Stories |
| Gadget | GIGAZINE・Gizmodo・Impress・ASCII.jp |
| Cloud | AWS・Azure・Google Cloud 公式ブログ |
| AI・LLM | OpenAI・Google AI・HuggingFace・DeepMind・Anthropic |
| YouTube | テック系チャンネルのトレンド動画 |
作ってみてわかったこと:技術記事だけだと飽きる
最初は「技術情報だけに絞る」つもりだった。でも実際に使ってみると、純粋な技術記事だけが並ぶフィードは思ったより重い。
朝イチにアーキテクチャの話やOSSのアップデートが10本続くと、読む前から疲れる感じがある。
そこで「すべて」タブにガジェット・ライフスタイル・ビジネス系を一定の割合で混ぜるようにした。技術3本に対して1本の割合で、AIが自動的にインターリーブする。
結果、フィードのリズムがよくなった。技術記事の合間に軽い話題が挟まると、スキャンが続けやすい。情報収集の「読みやすさ」って、内容だけじゃなくて構成にもあるんだなと気づいた。
感想
作ってから自分で毎日使っている。
正直、情報収集の時間が体感で半分以下になった。Qiitaだけで10分かかっていたのが、サイト全体を3分でスキャンできる感じ。
「要約だけじゃ物足りない」と思う記事は1日に2〜3本あるかどうか。それだけ読めばいい、という割り切りがうまくはまった。
似たような課題を感じているエンジニアがいれば使ってみてほしい。
