文字列操作で単純作業を減らす

エンジニアのアウトプットの大半はソースコード、要するに文字列です。
そのため、文字列を効率よく扱うことが出来るようになると、
単純作業の大半を削減してクリティカルな部分に集中できるようになります。

個人的によく使うものを備忘も兼ねて挙げておきます。
基本的に対象となるデータが少ないものから。

マルチカーソル

カーソルを複数個所に設置し、同時にキーボード操作できるようにする機能。
最近のエディタ(VsCodeとかSublimeText)にはデフォルトで積んでありますし、
VimやEmacsと言ったクラシックなエディタもちょっとプラグインを入れれば対応できます。

用途としては、複数行の先頭に特定の文字列を入れたい場合や、
複数個所に同じパラメータを入れたい場合など。
ただし、基本的にカーソルを当てる箇所を手動で指定する都合上、
多くても10か所くらいが限度です。

ただ、同じ文言を数か所に打ち込むと言った作業は意外と普段の開発で多い上、
操作も簡単ですぐに使い方を身につけられるので、
お気に入りのエディタでの使い方は覚えておいて損はないと思います。

キーボードマクロ

一連のキーボード操作を記録して、ショートカットキーで呼び出したり、
任意の回数実行させたりする機能。
VimやEmacsと言ったキーボードだけですべて完結させる系のエディタでは
およそすべての操作をPCの性能の許す限り連続実行できるので、特に強力です。
EmacsやVim派は是非覚えておくべきです。
(とはいっても今日日この辺りのエディタを使っているような方には釈迦に説法でしょうけれども)
逆にVsCode辺りの新しいエディタには標準では搭載されていません。
そもそもキーボードだけですべて済ませる設計になっていないからでしょうか。

正規表現置換

テキストエディタのみならず、大抵のIDEやExcelなどのスプレッドシートにも搭載されています。
正規表現の書き方を習得しなければいけないため少々敷居は高いですが、
うまく使えば予め準備したパラメータのリストから一気にソースコードを作成したり、
あるいは既存のログを整形して必要な情報だけ抽出することなども可能です。
各エディタごとに微妙に仕様が異なりますが、
「各種メタ文字の使い方」と「マッチングした文字列の置換先の文字列への当て込み方」の二つを覚えるだけでも大分捗ります。

grep/sed/awkなどのUnixコマンド

unixコマンドにはsedやawkと言った強力な文字列操作コマンドがある上、
これらをパイプで組み合わせて利用することが可能です。
普段コードを書くのに利用することはそこまで多くありませんが
ログを漁って必要なものを取り出したりするときには便利ですし、
正規表現置換一発で行うには厳しい複雑な変換を行う場合にはこちらの方が楽です。

Windows派の型は標準で使えないんじゃないかと思われるかも知れませんが、そこはご心配なく。
これらのコマンドはgitbashを入れるとWindows上で実装されたものがオマケでついてきます。
git系のコマンドを打つ時に色々と試してみるのも面白いでしょう。
git statusで出た大量のファイルから必要なものだけをつり出したりするのにも使えます。

まとめ

エンジニアとしての引き出しを増やしてスマートに大量の文字列処理をこなしましょう。