ガラケーからiPhoneへ、フリガナを含めて連絡先を移行する方法 #iPhone

TL;DR

vcfファイルをガラケーから取り出す
vcfファイルのフリガナのkeyを全て「X-PHONETIC-FIRST-NAME」にする
半角カナを全角カナに変換する
iPhoneに送って取り込む

経緯

ソフトバンクのガラケーを使っていた母（60代半ば）が「電話料金が高い」と言い出したことがきっかけで、楽天モバイルにすることになり、iPhoneにすることになり、あれよあれよという間に諸々の手続きと作業を押し付けられてしまいました。

基本的にただ面倒くさいだけの作業なのですが、連絡先を移行する時にフリガナを含めるのが鬼門で地味にSEスキルが必要だったのでここに書き留めておきます。

SEスキルとは言ってもプログラミングとかではないです。意味不明なテキストファイルをとりあえずいじってみる好奇心が必要です。

環境

移行元端末: ガラケー（COLOR LIFE 2 002P）
移行先端末: iPhone6 32G
作業端末: Mac Book Air

※環境が違っても以下手順にそれほど差異はないです。

手順

1. 連絡先ファイルをガラケーから抽出する

機種によって手順は異なりますが、以下サイトがわかりやすくてほとんどの機種に当てはまりそうなので参考にしてみてください。
http://iphone.f-tools.net/setting/Address-Copy.html

最終的に.vcfと拡張子のついた連絡先ファイルが出来上がれば完了です。
ここではファイル名をcontacts.vcfと仮定して以下を進めます。

2. 連絡先ファイルをいじる

フリガナを含めるにはここでの手順が大事です。

手順１で取得したファイルをメモ帳か何かのテキストエディタで開くと、
以下のようなテキストがずらずらと書かれているかと思います。

contacts.vcf

 : 
 : 
 : 
BEGIN:VCARD
VERSION:2.1
N;CHARSET=SHIFT_JIS:山田　太郎;
SOUND;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ﾔﾏﾀﾞ ﾀﾛｳ
TEL;VOICE:0312345678
NOTE;CHARSET=SHIFT_JIS;ENCODING=QUOTED-PRINTABLE:=00=11=22=33
X-GNO:0
X-GN;CHARSET=SHIFT_JIS;ENCODING=QUOTED-PRINTABLE:
X-CLASS:PUBLIC
END:VCARD
 : 
 : （繰り返し）
 :

一番重要な点は、フリガナが書かれている行の先頭の単語（この例では「SOUND」）です。
これを全て「X-PHONETIC-FIRST-NAME」に書き換えてください。
とはいえたくさんあるので、テキストエディタの一括置換機能を使うと楽だと思います。

以下のようになればOKです。

contacts.vcf

 : 
 : 
 : 
BEGIN:VCARD
VERSION:2.1
N;CHARSET=SHIFT_JIS:山田　太郎;
X-PHONETIC-FIRST-NAME;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ﾔﾏﾀﾞ ﾀﾛｳ
TEL;VOICE:0312345678
NOTE;CHARSET=SHIFT_JIS;ENCODING=QUOTED-PRINTABLE:=00=11=22=33
X-GNO:0
X-GN;CHARSET=SHIFT_JIS;ENCODING=QUOTED-PRINTABLE:
X-CLASS:PUBLIC
END:VCARD
 : 
 : （繰り返し）
 :

　
また、iPhoneは半角カナに対応していないので、全角カナに書き換えます。
以下のサイトが便利でした。
http://zerothree.sub.jp/php/mbckana_b/

contacts.vcfの全てを丸々コピペして変換し、
変換されたものを丸々コピペしてcontacts.vcfに戻せば完了です。

もし仮にフリガナの行が姓と名で分かれている場合

つまり、

contancts.vcf

 : 
SOUND-LAST-NAME;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ｻﾄｳ
SOUND-FIRST-NAME;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ﾊﾅｺ
 :

となっている場合は、
LAST NAMEを表しているものを「X-PHONETIC-LAST-NAME」
FIRST NAMEを表しているものを「X-PHONETIC-FIRST-NAME」
に変更してください。

以下のようになれば完了です。

contancts.vcf

 : 
X-PHONETIC-LAST-NAME;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ｻﾄｳ
X-PHONETIC-NAME;CHARSET=SHIFT_JIS;X-IRMC-N:ﾊﾅｺ
 :

さらにもし仮に漢字も姓と名を分けて登録したい、という場合

行頭に「N;」もしくは「N:」と書かれている行の漢字の姓と名を「;」で区切ってください。
つまり、

contancts.vcf

 : 
N;CHARSET=SHIFT_JIS:山田　太郎;
 :

となっているところを

contancts.vcf

 : 
N;CHARSET=SHIFT_JIS:山田;太郎;
 :

とすれば完了です。

3. 連絡先ファイルをiPhoneに取り込む

手順２で加工したvcfファイルをiPhoneにメールなどで添付して送り、iPhoneで開くと「連絡先を追加しますか？」みたいなメッセージが出て追加できます。

もしこれでフリガナが移行されていない場合は、Gmail（もしくはiCloud）とiPhoneの連絡先を同期させて、それ経由でインポートしてみてください。

おわり