「無料」の条件はサービスごとに異なります。10種について、枚数・ウォーターマーク・公開範囲・権利の4項目を公式情報で確認しました。
画像は Free AI Image で生成
無料プランの内容は、サービスによって性質が異なります。毎日補充されるもの、合計10クレジットで補充がないもの、生成物にウォーターマークが入るもの、既定で公開ギャラリーに掲載されるもの、そして上限が設定されていないものがあります。
本記事は10種類の画像生成AIについて、無料プランの条件のみを対象としています。クレジットカードの登録およびトライアルのアップグレードは行っていません。
画質の比較は含みません。画質は数か月単位で順位が変動するため、参照情報としての寿命が短いためです。出典は末尾にまとめました。
確認結果の要約:
- アカウント登録が不要: Free AI Image、ローカル実行の Stable Diffusion
- 補充周期が最も短い: Grok Imagine、2時間ごとに約10枚
- 補充がない: Adobe Firefly、10クレジットのみ
- ウォーターマークが入る: Gemini、Bing、Recraft
- 既定で公開される: Ideogram、Recraft、Leonardo
- 無料プランで商用利用が許諾されない: Recraft、Leonardo
確認した4項目
全サービスについて同一の4項目を確認しました。
- 無料枠: 補充の有無と周期。クレジット制の場合は1回あたりの消費量も対象
- ウォーターマーク: 無料プランで付与されるか、目視可能か
- 公開範囲: 無料プランの生成物が既定で公開されるか
- 権利: 無料プランで商用利用が許諾されるか
いずれも2026年9月時点の公式情報に基づきます。無料プランの条件は予告なく変更されるため、採用前の再確認を推奨します。
開示:Free AI Image は筆者が関わっているサービスです。他の9種と同一の4項目で記載しています。
1. Free AI Image
該当する用途:アカウントを作らずに画像を取得する
本記事の対象のうち、初回生成前にログインを要求しないのは本サービスとローカル実行の Stable Diffusion の2種です。ページを開き、プロンプトを入力し、生成物をダウンロードする手順になります。
プロンプト入力欄はトップページに配置されています。プロンプトを入力し、アスペクト比(1:1、3:4、4:3、9:16、16:9)を選択して生成します。
既存画像の編集は、PNG、JPG、WebP のいずれかを10MB以内でアップロードし、変更内容を記述します。
同一サイト上に、生成後の工程に該当する機能が用意されています。背景除去、解像度の拡大、オブジェクト除去、画像の拡張、リサイズです。
技術的な条件を記載します。無料枠はテキストから画像に Z-Image Turbo、写真編集に FLUX Klein 4B を使用しており、いずれも細部の再現より処理速度を優先した構成です。生成物を拡大して精査する用途では、後述の Gemini および ChatGPT のほうが結果が良い、というのが筆者の判断です。
制約が2点あります。1回のリクエストで返るのは1枚であり、複数のバリエーションは返りません。また通常利用に枚数の上限は設定されていません。無料モデルはクレジットを消費せず、内部のレート制限はスクリプトによる連続実行を対象としたものです。
- アカウント登録: 不要
- 無料枠: 通常利用では上限なし
- ウォーターマーク: なし
- 無料プランでの商用利用: 可
2. ChatGPT
該当する用途:対話の文脈を保持したまま画像を修正する
無料ユーザーと有料ユーザーは同一の画像モデルを使用します。差は枚数と処理の優先度です。
本記事の対象のうち、会話の文脈を保持して部分的な修正を行えるのは本サービスのみです。1枚生成したあとに「レインコートを赤に変更」と指示すると、該当箇所のみが変更され、それ以外は保持されます。
ChatGPT に無料アカウントでログインし、生成したい画像を記述します。
補足: 1メッセージあたりの変更指示は1箇所に留めることを推奨します。複数の変更を同時に指示した場合、画像全体が再生成される確率が上がります。これは筆者の運用上の判断であり、公式に記載された仕様ではありません。
無料枠の上限は公開されておらず、サーバー負荷により変動します。公式に数値が示されていないため、枚数を前提とした作業計画は立てられません。生成速度も本記事の対象の中では遅い部類です。
- アカウント登録: 無料アカウント
- 無料枠: 非公開、1日数枚程度
- ウォーターマーク: なし
- 無料プランでの商用利用: 可、生成物の権利は利用者に帰属
3. Google Gemini(Nano Banana 2)
該当する用途:写実的な画像と写真の編集
Gemini は Nano Banana 2 を使用しています。無料で利用できる範囲では写実性が高く、長いプロンプトの細部も反映される、というのが筆者の評価です。
Google アカウントで Gemini にログインして使用します。
写真の一部を変更した際、指示していない箇所が保持されます。この点は編集用途で有効です。
補足: 設定パネルが最小限であるため、アスペクト比などの形式指定はプロンプト内に記述する必要があります。
無料枠は毎日補充され、1日およそ20枚です。ウォーターマークが生成物すべてに付与され、目視可能です。この条件により、生成物をそのまま公開する用途では要件を満たしません。
- アカウント登録: 無料の Google アカウント
- 無料枠: 毎日補充、1日約20枚
- ウォーターマーク: あり、目視可能
- 無料プランでの商用利用: 可、Google は所有権を主張しない
4. Microsoft Bing Image Creator
該当する用途:複数のモデルを同一環境で比較する
複数の画像モデルが単一のインターフェースに集約されており、同一プロンプトを各モデルに通して結果を比較できます。
Microsoft アカウントで Bing Image Creator にログインし、モデル(MAI-Image-1、DALL-E 3、GPT-4o)を選択して生成します。
高速生成は1日15回です。使い切った後も生成は継続しますが、速度が低下します。24時間あたり200プロンプトの上限が別に設定されており、編集もこれに含まれます。
コンテンツフィルターは本記事の対象の中で最も制限が強い、というのが筆者の判断です。編集機能は単一モデルに固定されており、画像をアップロードすると GPT-4o が処理します。生成物には目視可能なウォーターマークと Content Credentials のメタデータが付与されます。
- アカウント登録: 無料の Microsoft アカウント
- 無料枠: 毎日補充、高速生成15回
- ウォーターマーク: あり、目視可能
- 無料プランでの商用利用: 可、ただし非独占
5. Ideogram
該当する用途:ポスター、サムネイルなど文字を含む画像
多くの画像生成モデルは、一定の文字数を超えると文字列が崩れます。Ideogram は読める文字を描画することを目的に設計されており、この用途では他と差があります。これは各社の公開情報から確認できる設計上の違いであり、筆者の主観的な優劣判断ではありません。
Ideogram で無料アカウントを作成し、含めたい文字列を引用符で囲んでプロンプトに記述します。
無料枠は1日12クレジットの低速枠で、順番待ちが発生します。また生成物は既定で公開されます。非公開生成は有料プランからです。自身が公開予定のサムネイルであれば条件を満たしますが、未発表の受託案件では要件を満たしません。
- アカウント登録: 無料アカウント
- 無料枠: 毎日補充、低速12クレジット
- ウォーターマーク: なし
- 無料プランでの商用利用: 可、ただし生成物は公開される
6. Recraft
該当する用途:ロゴ、アイコン、ベクター画像
本記事の対象のうち、SVG 形式のベクターデータを出力できるのは本サービスのみです。ビットマップは拡大時に劣化しますが、ベクターは形状を数式で保持するため、出力サイズに依存しません。
Recraft で無料アカウントを作成し、プロンプト入力前に画像タイプを Vector に設定してから生成します。
無料枠は1日30クレジットで、使用の有無にかかわらず補充されます。なおクレジットは枚数と一致しません。解像度や品質設定により、1回の生成が複数クレジットを消費します。
権利の扱いが他と異なります。無料プランでは生成物の権利を Recraft 側が保持し、商用利用は許諾されません。生成物は公開ギャラリーに掲載され、ウォーターマークも付与されます。4項目のうち3項目が制約に該当するため、無料プランの出力物を成果物に使用することはできません。検討段階での使用に限られます。
- アカウント登録: 無料アカウント
- 無料枠: 毎日補充、30クレジット
- ウォーターマーク: あり
- 無料プランでの商用利用: 不可
7. Leonardo AI
該当する用途:モデルと設定の詳細な制御
複数のモデル、スタイル参照、キャラクターの一貫性、サイズと品質の詳細設定が用意されており、設定項目の数は本記事の対象の中で最多です。
Leonardo に登録後、Image ツールでモデルとサイズを指定して生成します。
無料枠は1日150 Fast Token です。上位モデルはトークン消費量が大きいため、実際に生成できる枚数は表記から受ける印象より少なくなります。ここでもクレジットと枚数は一致しません。
補足: トークン消費を抑える方法として、消費量の小さいモデルでプロンプトを検証し、最終的な生成のみ上位モデルを使用する運用が考えられます。これは筆者の運用案であり、公式の推奨ではありません。
Recraft と同様、無料プランの生成物は公開されます。また Leonardo 側が広い範囲の利用権を保持するため、機密性が求められる案件では要件を満たしません。
- アカウント登録: 無料アカウント
- 無料枠: 毎日補充、150 Fast Token
- ウォーターマーク: なし
- 無料プランでの商用利用: 不可
8. Adobe Firefly
該当する用途:学習データの出所の説明が求められる場合
Adobe は自社の Firefly モデルについて、ライセンス済みコンテンツとパブリックドメイン素材で学習させ、商用利用を前提に提供していると記載しています。社内規定で画像の出所が問われる環境では、この点が他の項目より優先される場合があります。
Firefly にログインしてプロンプトを入力します。生成物はダウンロード工程を経ずに Adobe Express および Photoshop に渡されます。
補足: 同一プラットフォーム上にパートナー企業のモデルも提供されており、ライセンス条件が Adobe 自社モデルと異なります。生成前に選択中のモデルの確認が必要です。
無料枠は本記事の対象の中で最も少なく、性質も他と異なります。10クレジットが1回のみで、1日10クレジットではありません。基本的な生成が1クレジット、大きい解像度はそれ以上を消費します。補充はありません。
- アカウント登録: 無料の Adobe アカウント
- 無料枠: 10クレジット、補充なし
- ウォーターマーク: なし
- 無料プランでの商用利用: 可、Adobe 自社モデルの場合
9. Stable Diffusion(ローカル実行)
該当する用途:枚数の上限がなく、生成物が外部に送信されない環境
Stable Diffusion はオープンソースの画像モデルです。ローカル環境で実行する場合、アカウント、枚数の上限、生成物の外部送信のいずれも発生しません。
導入手順は、ComfyUI などのインターフェースをインストールし、モデルファイルをダウンロードして起動する形になります。手順は各インターフェースの GitHub README に記載されています。
前提条件はハードウェアで、相応の性能を持つ GPU が必要です。
ライセンスについて1点補足します。ライセンスはソフトウェアではなくモデルファイルに付随します。 SDXL は Open RAIL ライセンスで一般に商用利用が認められていますが、他のチェックポイントが同様とは限りません。使用するモデルのモデルカードを個別に確認する必要があります。
- アカウント登録: 不要
- 無料枠: なし(上限はハードウェア性能)
- ウォーターマーク: なし
- 商用利用: モデルファイルのライセンスによる
10. Grok Imagine
該当する用途:補充周期が日単位では足りない場合
本記事の対象のうち、補充周期が時間単位であるのは本サービスのみです。他はすべて日単位または補充なしです。約2時間ごとに10枚が補充されます。
Grok で画像生成に切り替えてプロンプトを入力します。
xAI は権利について、生成物は利用者に帰属し商用利用が可能であると記載しています。条件として、Grok で作成したコンテンツである旨の表示を求めています。
- アカウント登録: 無料アカウント
- 無料枠: 2時間ごとに約10枚
- ウォーターマーク: なし、ただし表示が求められる
- 無料プランでの商用利用: 可、表示が条件
4項目の一覧
| サービス | 該当する用途 | アカウント | 無料枠 | ウォーターマーク | 無料での商用利用 |
|---|---|---|---|---|---|
| Free AI Image | 登録なしで取得 | 不要 | 通常利用では上限なし | なし | 可 |
| ChatGPT | 対話による修正 | 無料 | 非公開、1日数枚 | なし | 可 |
| Google Gemini | 写実的な画像 | 1日約20枚、毎日補充 | 目視可能 | 可 | |
| Bing Image Creator | 複数モデルの比較 | Microsoft | 1日15回の高速、以降低速 | 目視可能 | 可、非独占 |
| Ideogram | 画像内の文字 | 無料 | 1日12クレジット(低速) | なし | 可、ただし公開 |
| Recraft | ベクター画像 | 無料 | 1日30クレジット | あり | 不可 |
| Leonardo AI | 詳細な制御 | 無料 | 1日150 Fast Token | なし | 不可 |
| Adobe Firefly | 出所の説明が必要な場合 | 無料 | 10クレジット、補充なし | なし | 可 |
| Stable Diffusion(ローカル) | 上限なし、非公開 | 不要 | 上限なし | なし | モデル次第 |
| Grok Imagine | 補充周期が短い | 無料 | 2時間ごとに約10枚 | なし | 可、表示が条件 |
ウォーターマークの項目について補足します。AI生成物であることを示す目的で付与される場合と、有料プランへの誘導として付与される場合がありますが、利用者側から見た制約は同一です。本表の中では回避手段が最も限られる項目にあたります。
選択の基準
要件から絞り込む手順を記載します。
- 1枚のみ必要で、アカウント登録を行わない: Free AI Image
- 1回の作業で枚数が必要: Grok Imagine、枯渇後は Bing。Bing は停止せず低速で継続します
- 成果物が有償の案件に含まれる: Recraft と Leonardo は対象外。無料プランで商用利用が許諾されていません
- 機密性が求められる案件: Ideogram、Recraft、Leonardo は対象外。3種とも無料プランの生成物が公開されます
- ウォーターマークが許容できない: Gemini、Bing、Recraft は対象外
- 学習データの出所の説明が必要: Adobe Firefly、Adobe 自社モデルを選択
補充周期がサービスごとに異なる点も運用上の判断材料になります。Grok は2時間、多くは翌日、Firefly は補充されません。1つが枯渇した場合、待機するより別のサービスに移行するほうが所要時間は短くなります。
まとめ
4項目すべてで制約がないのは、ローカル実行の Stable Diffusion と Free AI Image の2種です。ただし前者にはハードウェアとモデルライセンスの確認、後者にはモデルの性格という別の条件が付きます。
残る8種はいずれかの項目に制約があり、その制約が自身の用途に該当するかどうかが選択の基準になります。
参考
いずれも2026年9月に確認した内容です。
- Free AI Image 利用規約 https://freeaiimage.io/terms-of-service
- OpenAI Terms of Use https://openai.com/policies/row-terms-of-use/
- Google 生成 AI の使用に関するポリシー https://policies.google.com/terms/generative-ai/use-policy
- Gemini 画像生成の概要 https://gemini.google/overview/image-generation/
- Microsoft Bing Image Creator 利用規約 https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator
- Ideogram Terms of Service https://ideogram.ai/legal/tos/
- Recraft 所有権と商用利用に関する FAQ https://www.recraft.ai/blog/ownership-and-commercial-use-faq
- Leonardo.Ai 生成物の商用利用について https://leonardo.ai/news/can-you-use-ai-generated-images-commercially
- Adobe Firefly FAQ https://helpx.adobe.com/firefly/web/get-started/learn-the-basics/adobe-firefly-faq.html
- Stability AI ライセンス https://stability.ai/license
- xAI Consumer FAQs https://x.ai/legal/faq











