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海外で注目されている OSS「Clawdbot」入門 - LocalLLM前提のAIアシスタント紹介 -

Last updated at Posted at 2026-01-21

はじめに

Clawdbot(clawd.bot)は、海外のOSSコミュニティで急速に注目を集めている
Self-hosted / LocalLLM前提 のAIアシスタントです。

2025年12月に公開されたばかりですが、2026年1月時点でGitHubスター数は5,000超、Fork数は850以上と、わずか1ヶ月ほどで驚異的な成長を見せています。

公式では「The lobster way 🦞」というキャッチコピーを掲げ、ロブスターをマスコットにしているユニークなOSSです。

名称についての注意
「Clawdbot」という名称は、Anthropic社のAI「Claude」と発音が似ていますが、Anthropic社とは無関係の独立したOSSプロジェクトです。

本記事では、「Clawdbotが何をするツールなのか」「どのように使われているのか」について整理します。

Clawdbotの位置づけ

まず押さえておきたいのは、ClawdbotはAIモデルそのものではないという点です。

Clawdbotは以下の機能を統合する「AIアシスタントの実行基盤」に近い存在です。

  • LLM(Local / Cloud)の呼び出し
  • 会話コンテキストの管理
  • ツール実行(ファイル操作、コマンド実行など)

つまり、チャットUI + LLM + オーケストレーションをSelf-hostedで提供するOSSがClawdbotです。

全体構成

Clawdbotの基本構成は以下のとおりです。

Chat UI(Telegram / Slack / Discord 等)
        ↓
Clawdbot Gateway(ローカルで動作)
        ↓
LLM(LocalLLM または 外部API)

中核となるのはGatewayです。Gatewayによって以下を制御できます。

  • どのLLMを使うか
  • どのツールを許可するか
  • どのチャット入力を受け付けるか

技術スタック・動作要件

ClawdbotはTypeScript製のOSSで、以下の環境で動作します。

項目 要件
ランタイム Node.js 22以上
パッケージマネージャ npm / pnpm / bun
対応OS macOS, Linux, Windows(WSL2推奨)

インストールは以下のコマンドで完了します。

# npmの場合
npm install -g clawdbot@latest

# pnpmの場合
pnpm add -g clawdbot@latest

Python製やGo製ではなく、Node.jsエコシステムで構築されている点は、技術選定時の重要な判断材料になるでしょう。

LocalLLM前提での利用

ClawdbotはLocalLLMと組み合わせて利用できます。代表的な選択肢としては以下があります。

  • Ollama
  • llama.cpp
  • LM Studio

この構成では以下のような特徴があります。

  • 会話内容がローカルで完結する
  • 外部クラウドに送信されない
  • 実行環境・データの所在が明確になる

OpenAIやAnthropicなどの外部APIを利用する構成も可能ですが、それは利用者が選択した場合のみです。公式ドキュメントでは、長いコンテキストやプロンプトインジェクション耐性の観点からAnthropic Claude Opus 4.5が推奨されています。

何ができるのか

Clawdbotを使うことで、たとえば以下のような用途が考えられます。

  • チャット経由での質問応答(LocalLLM)
  • ローカル情報を用いた補助(RAG的な利用)
  • 定型作業の補助(設定次第)
  • 個人・チーム向けAIアシスタントの運用

重要なのは、「何をさせるか」を利用者自身が設計する前提になっている点です。

実際の利用シーン・事例

ここからは、実際にClawdbotがどのように使われているか、コミュニティで共有されている事例を紹介します。

日常のタスク自動化

モーニングブリーフィング

毎朝7時に、メール・Slack・カレンダーの情報を自動集約し、Obsidianに保存。さらにElevenLabsのTTSで音声サマリーを送信する、という運用をしているユーザーがいます1。「Jarvisと名付けて、毎日のブリーフィング、カレンダーチェック、渋滞状況に応じた出発時間のリマインドをさせている」という声も2

メール・カレンダー管理

Microsoft 365やGmailと連携し、「メールをチェックして」「明日の予定は?」といった自然言語での操作が可能です。不要なメールの一括購読解除を自動化しているユーザーもいます3

家庭内タスクの管理

「妻と2人でトピックを随時投げておくと、日曜朝9時にClawdがリサーチ結果をまとめて送ってくれる」という、家庭内PMとしての活用事例も報告されています2

スマートホーム連携

Home Assistant統合

Home Assistantと連携し、Telegramの1つのチャットから家電制御、買い物リスト管理、Apple Notesへのメモ追加などを一元管理している事例があります4

IoTデバイス制御

空気清浄機のAPIを自動発見・制御させ、バイオマーカーに基づいた空気質管理を行っているユーザーや、3Dプリンター(BambuLab)のステータス確認・ジョブ管理・カメラ確認をチャット経由で行うスキルも公開されています5

開発・エンジニアリング支援

リモート開発環境の操作

「Netflixを見ながらTelegram経由で個人サイトを全面リビルドした。Notion→Astro移行、18記事の移行、DNSのCloudflare移行まで、ラップトップを開かずに完了」という事例が報告されています6

マルチエージェント構成

3台のマシン(GCP VM×2、自宅Raspberry Pi)で3つのAIエージェントを運用し、相互にSSHでデバッグさせる構成を組んでいるユーザーもいます。エージェント同士が問題を検知・修復し、手動の引き継ぎなしで連携動作します1

CI/CDとの連携

「最新のPRのCIステータスを確認」「このブランチでPRを作成」「Vercelにフロントエンドをデプロイ」など、GitHub CLIやクラウドCLIと連携したワークフローも可能です7

ブラウザ自動操作

定期購入・予約の自動化

週次の食事プランから、スーパーの常連商品を選択→配送スロット予約→注文確定まで、APIなしでブラウザ操作のみで完結させている事例があります6。テニスコートの空き状況チェック&予約を自動化するCLIも作成されています。

フォーム入力・ログイン操作

TradingViewにブラウザ自動操作でログインし、チャートのスクリーンショットを取得してテクニカル分析を行う、という使い方も報告されています6

ユニークな活用例

パーソナライズド瞑想の生成

カスタム瞑想テキストを生成→TTS変換→アンビエント音楽と合成、という流れで、完全にパーソナライズされた瞑想音声を作成しているユーザーがいます8

保険会社との交渉

「Clawdbotが私の返答を誤解して、保険会社(Lemonade)と勝手に交渉を始めてしまった。結果的に、即却下されていたケースが再調査されることになった」という予期せぬ成果も9

音声通話

ElevenLabsと連携し、電話をかけてオーストラリア訛りで話しかけてくる、という機能を実装したユーザーもいます10

学習・教育支援

語学学習

中国語学習エンジンとして、発音フィードバックや学習フローをClawdbot経由で提供するスキルが開発されています6

プログラミング教育

「生徒にvibe codingを教えるのに、これは完全にゲームチェンジャーだ」という教育者からのフィードバックもあります10

基本的な使い方(概要)

Clawdbotを使い始めるまでの流れを整理します。

1. Clawdbotをインストール

Node.js 22以上の環境で、npmまたはpnpmを使ってグローバルインストールします。

npm install -g clawdbot@latest

2. オンボーディングウィザードを実行

clawdbot onboard --install-daemon

ウィザードが起動し、Gateway、ワークスペース、チャンネル、スキルの設定を対話的に行えます。

3. LLMを用意する

LocalLLM(Ollamaなど)を起動するか、外部APIキーを設定します。

4. チャットUIと接続

Telegram / Slack / Discord / WhatsApp / iMessageなど、利用したいチャットツールのBotトークンを設定します。

5. Gatewayを起動

clawdbot gateway

この時点で、最低限のAIアシスタントとして利用可能になります。ダッシュボードは http://127.0.0.1:18789/ でアクセスできます。

OSSとしての特徴

ClawdbotはMIT LicenseのOSSです。

  • ソースコードが公開されている
  • 挙動やデータフローを確認できる
  • fork・改変・再配布が可能

そのため、ブラックボックスなAIツールとして使う必要はありません。

また、コミュニティによるスキル(拡張機能)のエコシステムも形成されつつあり、ClawdHubというスキルレジストリで100以上のスキルが公開されています。

自作との比較

Clawdbotが提供する機能は、技術的には個別に自作可能な要素の集合です。Clawdbotの価値は主に以下の点にあります。

  • 構成が整理されている
  • すぐに動かせる
  • 実運用を意識した設計になっている
観点 Clawdbot 自作
導入速度 速い 時間がかかる
自由度 高い 非常に高い
学習コスト 低め 高い

想定される利用者

Clawdbotは以下のような利用者に向いています。

  • LocalLLMを実運用したい人
  • AIアシスタントに与える権限を設計できる人
  • OSS前提でツールを選びたい人
  • Node.js環境に馴染みがある人

一方で、設定や運用を意識せずにすぐ使いたい用途には向きません。

まとめ

Clawdbotは、2025年12月に登場して以来、海外のOSSコミュニティで急速に注目を集めているAIアシスタント構築用のOSSです。

完成されたAIというよりも、制御可能なAIアシスタントの基盤として捉えるのが適切でしょう。

上記の利用事例からもわかるように、「何をさせるか」は完全にユーザー次第です。日常のタスク自動化から、開発ワークフローの効率化、スマートホーム連携まで、アイデア次第で様々な活用が可能です。

「The lobster way 🦞」を掲げるこのユニークなOSSが、今後どのように発展していくか注目です。


参考


  1. My Almost AGI with Clawdbot - Medium 2

  2. Clawdbot公式サイト ユーザーの声 2

  3. Microsoft 365 skill for Clawdbot - GitHub

  4. Clawdbot公式サイト

  5. Clawdbot Showcase

  6. Clawdbot Showcase 2 3 4

  7. Agent Flywheel Clawdbot Skills - GitHub

  8. Clawdbot公式サイト

  9. Clawdbot公式サイト

  10. Clawdbot公式サイト 2

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