PC (macOS) からAndroid端末への遠隔操作が必要だった為、いくつかツールを検討したが、AnyDeskはセキュリティ機能が弱い、TeamViewerはセッション時に必ずAndroid側の認証が必要、scrcpyはキャリア回線経由の通信が不可といった点があり、今回はAirDroid無料版で試してみることにしました。
AirDroid Personalの主な特徴
- PCからAndroidを遠隔操作可能(画面制御・マウス/キーボード操作)
- USB不要・root不要・キャリア回線でも接続可能
- 通知・SMS・通話履歴をPCで確認・操作可能
- ファイル転送が高速・双方向・ドラッグ&ドロップ対応
- Android画面のミラーリングが可能(リアルタイム表示)
- リモートカメラ機能あり(監視・遠隔撮影に活用)※有料版
- TLS/SSL暗号化通信+2段階認証対応でセキュリティ堅牢
- Webブラウザからも操作可能(web.airdroid.com)
- 無料版は通信量・機能に制限あり、プレミアムで拡張可能
機能 | 無料版 | プレミアム版 |
---|---|---|
リモートデータ通信量 | 月200MB | 無制限 |
ファイルのオフライン転送サイズ | 最大30MB | 最大1GB |
登録可能な端末数 | 最大2台 | 最大10台(拡張可能) |
リモートカメラ | 利用不可 | 利用可能 |
端末紛失時の高度な捜索機能 | 利用不可 | 利用可能 |
広告表示 | あり | なし |
(参考)AirDroid公式サポート:
AirDroid Personalの概要・機能
AirDroidパーソナルプレミアムとフリーアカウントの違い
オフライン転送の説明
AirDroid Control Add-onのシステム要件
システム要件としては、Android 7.0以上であること以外PCについては明記されていないようです。
インストール
ここからPC用無料版をダウンロード。
ダウンロード後に表示されるページにAndroid用アプリのダウンロード用QRが表示されるので、続けてこちらもAndroidからダウンロード。(Google PlayストアからAirDroidで検索しても出てきます。)
macOSでインストールする。
Androidでインストールする。
パーソナルアカウントを作成する
Liteモード(アカウントなし)では同じwifiネットワークでしか使用できない。
AirDroid公式サポート: LiteモードとGeneralモードの違い
次のどちらかでアカウントを作成する。
① google/FB/Apple account連携でサインイン
② 新規アカウント作成
今回は新規で作成。(作成手順は割愛)
AndroidでインストールしたAirDroidを起動してサインイン。
Androidにデバイス操作権限を付与する
アプリの機能一覧が表示されるので今回はリモート操作のみ許可を与える。
リモート操作をタップ。
「電話を探す」は無料版では有効にできない。
リモート操作を許可する
AirDroid Control Add-onをインストールする。
AirDroid Control Addーonを有効にする。
「他のアプリの上に重ねて表示できるようにする」を有効にする。
macOSから操作
左ペイン一番上の[ユーザーセンター]アイコンをクリックすると登録したAndroidデバイスが表示される。デバイスをクリック。
Android側がスリープした場合はロックの解除を行い再試行する。
non root での操作なので、shutdown/reboot操作はできません。
左ペインの[ファイル転送]アイコンをクリックするとPCからファイルをAndroidに転送できる。
左ペインの[ファイル]アイコンをクリックするとAndroid内のファイルをPCに転送(エクスポート)できる。
Androidで最低限やっておくべき設定
スリープモードにしない - On (default: Off)
画面消灯による接続切断を防ぐ。
HTTPS接続 - On (default: Off)
PCとAndroid間の通信がTLS/SSLで暗号化される。
補足事項
・リモート接続前にAndroid側でロック画面を解除する必要がある。
・AirDroidキーボードに切り替えるとPCのキーボードで入力可能になるはずだが、実際切り替えて試したところ入力はうまくいかなかった。(一瞬うまくいくときもあった。これは機種やAndroidのバージョンに依存するのかも。)
・2段階認証(2FA)については、AirDroid独自の機能がある訳ではなく、Googleアカウントを2FAに設定しておくことで対応するようです。要するに2FAが必要な場合は、アカウントの新規作成ではなくGoogleアカウント連携が必要になります。
AirDroid CastというiPhoneを操作できるツールもある。これは遠隔操作の場合有料となる。
(参考)AirDroid公式サポート: AirDroidキャストとは?