こんにちは。FDE(Forward Deployed Engineer:政策起業家)として、テクノロジーと政策形成の萃点を探索している菅野敦也です。
私は、AI駆動開発ブログ「政策形成ブログ」を運営し、国家戦略特区としての政策提言や地方議会(Horizon Workrooms)推しの構想など、AI駆動開発の技術を活用して社会課題を解決する実践を続けています。
そのなか Heroes League 2026オンラインリーグに臨み、「ヒューマニティ源内ワールド|Humanity-GenAI-World」をエントリーしました。
🎬 2分24秒の紹介動画
> 🎬 **画像をクリックするとYouTubeのデモ動画が再生されます。**作品のキーフレーズは、
政策を、まずローカルで試食する。
上述の通り、設定した次第です。
政策を大仰なシステムとして表現する以前に、小さなプロトタイプとして動かしてみる。条件を変え、結果を記録し、人間が確認して、また試す。この検証ループを政策形成に持ち込むことが、本作品の狙いです。
大人食堂UBIから、Humanity-GenAI-Worldへ
本プロジェクトの恒久的な背景は、OtonaShokudo-UBI-GenAI 。ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)を、生存の不安から切り離す、地域や社会に参加するための「社会的な余白」と捉える社会ビジョンです。本作品は、その将来像をローカルで検証する実装モジュールです。
中心に置いたのは、Humanity → GenAI → World というフロー。
- Humanity:住民の本人性、尊厳、参加、人間自身の意思を起点に
- GenAI:人間の意思を実装・検証へつなぐ協働知となり
- 源内:その役割を担うPolicy Copilot。政策を自律的に決めるのではなく、情報整理、選択肢比較、検討材料づくりを支援する
- World:地域で小さく試し、結果を記録し、振り返り、改善する。その積み重ねが社会の仕組みや制度へ育つ可能性を探リ出す
4つのタブで動く Policy Prototyping Loop
※画像はGitHubリポジトリの公開画像を表示しています。
現在のMVPは、Python/Streamlitで実装した4つのタブを、一つの政策シナリオとして接続しています。
Tab 1:Identity & UBI
認証モックと認証レベルを設定し、UBIの条件をシミュレーションします。制度の前提の変更により、その変化を比較・検討できます。
Tab 2:Metaマルシェ循環
地域資源を自治体が買い上げる想定で、子ども食堂への配分案を生成します。配分は登録利用予定人数に基づく比例配分です。AIが最終決定するのではなく、人間が確認・承認することを前提にしています。
Tab 3:源内 Policy Room
Tab 1・Tab 2で記録されたデータ、いわば簡易ledgerの記帳ログを参照し、政策案の整理、シナリオ比較、質疑応答をサポートします。現時点の源内は、LLM APIに接続した自律エージェントではありません。実データだけを参照して応答する、ルールベースのPolicy Copilotとして実装しています。根拠のない予測を返さない、Local Firstの設計です。
Tab 4:住民ダッシュボード
UBIの受け取りをシミュレーションし、地域の子ども食堂などでの利用に伴うウォレット残高の変化や、利用の履歴を確認します。配分案や利用記録は、ブロックチェーンの概念に則る簡易ledgerに記録されます。
データフローは次のようになります。
Identity & UBI → Metaマルシェ循環 → ALLOCATION_PROPOSED
→ 簡易Ledger ──→ 源内 Policy Copilot
↓ ↓
住民ダッシュボード ← 人間の判断・承認
→ UBI_USED → 簡易Ledger → 循環・再検証
条件を変える。地域資源を配分する。結果を記録する。政策を検討する。住民利用をシミュレーションする。そして、また検証する。これが本MVP(Minimum Viable Product)の、Policy Prototyping Loopです。
実装済みと将来構想の境界
本MVPは、実際のUBI給付、実決済、自治体の本番システム、本番の本人確認、World ID、NFT、Metaマルシェ(リアルなフリマとメタバース上の商取引)や、本番のAIエージェント連携を実装したものではありません。住民ダッシュボードのウォレットやUBI受け取りは、Streamlitのセッション状態と簡易ledgerによるシミュレーションです。
ゼロ知識証明、本番ウォレット、OpenSeaやメタバース(仮想空間)でのNFT販売、実LLMによるエージェント連携、自治体との実証は、今後の検証対象です。現在できることと、将来目指すことを分けて説明すること自体が、公共領域のプロトタイプには重要だと考えています。
政策形成にプロトタイピングを
国家戦略特区や地方議会への提言には、制度や地域の合意形成など固有の制約があります。それでもなお、社会課題を発見し、仮説を小さく試して改善する考え方は大いに、政策形成に活用できるのです。
これまで、クリエイターの移住・定住を web3技術の地域実装により促進する「NFTエコノミー移住特区」や、メタバース議会構想など提案して参りました。それらは政策提言ではなく、地域の方々が議論・創発するための政策仮説です。本作品は、それを安全に試す実装環境です。
最後に
この作品で一番伝えたいことは、人間が中心であること。
AIが政策を決めるのではない。AIを使って、人間が政策を試す。
源内は、人間に代わって政策を決定する存在ではありません。情報を整理し、選択肢を示し、検討を支援する、将に「支援のAIドラえもん 」を担うのです。最終的な判断と承認は、あくまでも人間が行います。
社会の制度を大きな完成図として描かず、小さく試し、記録し、改善する。政策FDE(Forward Deployed Engineer)として、技術と政策の現場を往復しながら、心豊かなSociety 5.0の可能性の追求を続けます。
もし本プロジェクトの理念や志に共感していただけましたら、ぜひLGTM(いいね)や、ProtoPediaでの応援をよろしくお願いいたします。
Links
- ProtoPedia:ヒューマニティ源内ワールド|Humanity-GenAI-World
- GitHub:Humanity-GenAI-World
- VISION:理念・将来構想
- YouTube:3分未満の紹介動画
- Heroes League 2026:オンラインリーグ
- AI駆動開発ブログ:政策形成ブログ
- 国家戦略特区への政策提言:NFTエコノミー移住特区
- 地方議会への提言:Horizon Workrooms
- 菅野敦也:Wikidata
※本稿および作品は、政策仮説とローカルMVPの紹介です。実際の給付・決済・自治体制度の実施を示すものではありません。
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