概要
- Obsidianでツェッテルカステンをするための設定に関するメモ
- 設定やプラグインは最小限にしている
- ツェッテルカステンのやり方自体は説明しない
保管庫を新規作成する
File > Open vault から Create new valut
で保管庫を新規作成する。
フォルダの用意
ツェッテルカステンはメモをまとめる複数の「箱」を用いる。
Obsidianでの「箱」はフォルダに相当する。
最低限以下の3つのフォルダがあればいい。
また、ツェッテルカステンの手順に沿ってフォルダが並んでいると自然にワークフローを意識できる。
なので、そのように整列するフォルダ名を指定する。
- 走り書きメモ用
- フォルダ:
_wip
- 後述する設定により、新規作成ノートが全てここに作成される
- フォルダ:
- 文献用
- フォルダ:
Info
- フォルダ:
- メイン用
- フォルダ:
Main
- フォルダ:
数字や絵文字のプレフィックスをつけて並びを揃える方法もある。
補助的なフォルダは以下の2つのフォルダがあるといい。
- ノートのテンプレート用
- フォルダ:
_templates
- フォルダ:
- 添付ファイル用
- フォルダ:
_files
- フォルダ:
フォルダ構造とワークフローの図は以下のとおり。
ファイル新規作成時にUUIDがファイル名になるようにする
とにかく保管庫の中でファイル名が被らないようにしたい。
理由は以下のとおり。
- リンク作成時に混乱を生じさせたくない
- フォルダが異なれば同名ファイルは存在できるが、リンクのサジェストに出てきて不便である
- フォルダ構成のないシステムにデータを持ち込んだ時、同名ファイルが保持されるようにしたい
Options > Core plugins の Unique note creator
設定を有効にする。
左のリボンにユニークノートを作成するリンクが追加される。
Options の左メニュー下部の Core plugins の一覧に Unique note creator
が表示される。
Options の左メニューの Unique note creator
の設定からユニークノートについての設定を行う。
ノートの新規作成時のフォルダ設定は、 _wip
とする。
これはツェッテルカステンの「走り書きメモ」を入れる箱となる。
全ての新規作成ノートはこのフォルダに集約される。
ファイル新規作成のホットキーの設定
しかし、この状態では新規ノートを作成するホットキーにはユニークノート新規作成が割り当てられていない。
Options > Hotkeys のフィルターで unique
を入力すると設定ができる。
元々のノート新規作成設定がすでに設定されているためコンフリクトが発生する。
設定したホットキー表示をクリックするとコンフリクト対象(ノート新規作成設定)のホットキーが表示されるのでこれを削除する。
元々のファイルの新規作成時のフォルダ設定
リンクからファイルを作成する場合はユニークノートにならない。
なので、その場合の新規作成時のフォルダ設定もしておくといい。
Options > Files and links の Default location for new notes
を In the folder specified below
とすると下に Folder to create new note in
項目が現れる。
これに _wip
を指定する。
添付ファイルのデフォルトパスもここで設定できるので指定しておくのがおすすめ。
Options > Files and links の Default location for new attachments
を In the folder specified below
とすると下に Folder to create new note in
項目が現れる。
これを例えば _files
などにすると添付ファイルを1つのフォルダにまとめられる。
ファイルのタイトルの設定
このままだとファイル名が 202411110000
のような日付ベースのものでわかりにくい。
デフォルトではプロパティの alias
を設定すると、ウィキリンク作成時にエイリアスを入力すれば以下のようにリンクを作成できる。
[[202411110000|エイリアス設定した文字列]]
しかし、このままだとファイル一覧やファイルタブでUUID表示のままでまぁまぁ不便である。
Front Matter Title の導入
そこでコミュニティプラグインを有効にし、導入する。
Options > Community plugins > Browse で Front Matter Title
を選択、 Install
ボタンを押下。
インストール後に Enable
ボタンを押下し、有効化する必要がある。
有効化後に Options
ボタンが表示されるので、設定画面に遷移できる。
Common main template
でどのプロパティをタイトルとして扱うか決められる。
alias
は別の用途で使うのでデフォルトの title
を推奨する。
Features
でどの部分で有効化するか決められる。
有効化しておくといいのは以下のとおり。あとはお好みで。
- Alias
- リンク作成時などに title を入力するとサジェストされるので便利
- たとえばファイル名が 202411110000 で title が test のノートがあるときに、
test
とウィキリンクに入力すると[[202411110000|test]]
が生成されるようになる
- Explorer
- ファイル一覧の表示
- Suggest
- Search
- Tabs
- ファイルタブの表示
- Backlink
ただし、 title を変更してもリンクのタイトル表示は変わらない。
Note Link
を有効にすると title の変更にリンクのタイトル表示が追従するらしいが、そもそもタイトルはころころ変えるものではないので自分はオフにしている。
ノートのテンプレートの作成
ここまでの設定をすればツェッテルカステンは可能になるが、ユニークノートを新規作成するとプロパティが設定されていないので title 指定の用意に手間がかかってしまう。
そこで、ノートのテンプレートを作成し、ユニークノート新規作成時にこれが自動で設定されるようにする。
テンプレート用のフォルダ _templates
を作成する。
Options > Core plugins > Templates からテンプレートフォルダの設定ができる。
template folder location
に先ほど作成した _templates
を指定する。
また、Obsidianでは作成日時などがぱっと見わからないので(ファイル名がUUIDではあるが)、日付が自動的に入力されるプロパティも用意されている。
この形式もここで設定できる。
_templates
にテンプレート用のノートを作成する。
自分のテンプレートは以下の通り。
{{date}}
部分はObsidianで編集すると別の形に変換されてしまうので、別のアプリで保存する必要があった。
---
title:
date: {{date}}
---
更新日やステータスなどを追加したときもあったが、ツェッテルカステンの考え方と合わないので廃止した。
テンプレートの指定
Options > Core plugins > Unique note creator で Template file location
に先ほど作成したテンプレート用のノートを指定する。
ユニークノート新規作成ボタンやそのホットキーからノートを作成すれば以上の設定で問題ないが、リンクからファイルを作成する場合はこの設定が効かない(デフォルトのノート作成扱いになる)。
Options > Hotkeys で Templates: Insert template
に任意のホットキーを設定しておくとデフォルトのノートが作成されてもプロパティをすぐに追加できて便利になる。
Core plugins の設定
コアプラグインのデフォルト有効から無効に変更しているものについて。
- Daily notes
- 日報はツェッテルカステンでは管理しないので無効にしている
- Graph view
- 日頃使わないので無効にしている。ノートのつながりを見直したいときには使えるかも?
- Note composer
- 一度作成したノートは基本的に編集しないので無効にしている
その他の設定
ノートを開いてコマンドパレット(⌘ + p)で backlinks Toggle backlinks in document
を実行すると、そのノートにリンクを作成しているノート一覧がノート下部に表示されるのでそこそこ便利になる。
.obsidian フォルダ
以上の設定はvaultのフォルダの中の .obsidian
にjsonファイルとして保存されている。