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DB2のパフォーマンス評価方法(EXPORT/LOAD)

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Last updated at Posted at 2017-04-19

DB2の更改プロジェクトでDB2のデータを1000テーブル近く移行したときに、EXPORT/LOAD時間の評価方法で苦労したので、その評価方法を記載してみます。

なお、メーカーで保障している式というわけではないので、そこはご容赦を。。。

前提

 DB2でのEXPORT/LOAD処理を前提としています(他のDBでも使える概念はあるかもしれませんが、そこは見れていません)
 あと、それなりに式とかが複雑ですので、扱うテーブル数が多い、どうにかして実計測せずにそれなりの精度で机上評価をしたいという目的むけです。対象が数テーブルであれば各テーブルごとに実計測をお勧めします。

EXPORT

EXPORT(基本形)

 EXPORT処理は、大きくはDB内のデータをCSV・IXF等のファイルに出力する処理のため、データ量にのみ依存した計算式を想定していましたが、実際にはデータ量が同じ場合、項目数が多いテーブルは項目数が小さいテーブルに対して性能が出ません。これは、DB内のデータをファイル出力するときに、DB2内で項目単位の処理があるためのようです。また、この項目単位の処理はDISK性能ではなく、CPU性能に依存した処理となっているようです。

●EXPORT処理時間 基本形
 処理時間 = (データ量 × DISK性能指数) +  (項目数 × CPU性能指数)
  • データ量:admintabinfoコマンドなどで調査したDB内部のデータ量を想定しています(admintabinfoの結果は通常KB単位)。ただし、admintabinfoでのデータ量は、再編成(reorg)運用をおこなっていない場合などはhigh water markとして、実データ量よりも多めになることがあります。

  • DISK性能指数:項目数が1項目などのテーブルで計測をおこなうことで求めます。DBでの計測も難しい場合は、単純にファイルコピーなどでの計測結果、カタログ性能などを元に、下駄を履かせる形になります。

  • 項目数:1テーブルあたりの項目数×レコード数です。ただし、日付項目(Dateなど)や浮動小数点項目は文字や整数項目よりもCPU性能を食うようで、私がおこなったプロジェクトでは、日付・数値項目は5倍(1項目を5項目扱いとする)することで、実計測結果とあうようになりました。

  • CPU性能指数:データ量は一定で、項目数10、20、30などと増やしたテーブルで計測をおこない、最小二乗法などで傾きから求めました。計測が難しい場合は、MIPS値から下駄を履かせるしかありませんが、比較元がないと厳しいかもしれません。。。(試験環境で計測して、本番環境のCPU性能比で求めるなど)

EXPORTは基本的にはDISK IO中心と思いきや、実はCPU処理も結構あり、私が経験したEXPORT性能試験結果では、処理時間の内訳はCPUとDISKで半々となっていました(外部DISKを使用しておりDISK IO性能が結構高かったので、そこが影響していたようです)。テーブル構造や基盤構成にも大きく依存しますので、あくまで一例としてですが、、

EXPORT(LOBデータ有り)

 TABLE内にBLOB/CLOBなどのLOB項目が有る場合はもう少し複雑になります。というのも、DBではテーブルデータとLOBデータでは、データ処理が異なるためです。また、LOBデータはファイルサイズが小さい場合は、サイズへの依存も大きいです。

●EXPORT処理時間 LOBデータ有り
 処理時間 = (データ量 × DISK性能指数) + (項目数 × CPU性能指数) + LOB項目数 × DISK性能(LOB xKB)
  • LOB項目数:1テーブルあたりのLOB項目数×レコード数です。
  • DISK性能(LOB xKB):こちらのスループット指数はLOBサイズ(4KB, 8KB ,16KB ,,,4MB,,)への依存があるため、テーブルによって平均データ長が異なる場合は、それぞれのサイズでのパフォーマンスを求めます。

LOBありのテーブルは上記のとおり、式としては増加要素のみしかないため、基本的にはLOB無しに比べてパフォーマンスが悪くなります。ただし、LOBデータのファイルサイズが大きい場合、基本的にはDISKIO処理の割合が増えていくため、CPU処理の割合が減っていき、ファイルサイズあたりでみると、LOBありのテーブルのほうがスループットとしては上がっていくことになります。

EXPORT(並列実行)

 データ移行処理時間を短くするために、EXPORT処理を同時並列でおこなう場合の式です。サーバの資源が十分で理想的な場合で、シングル実行時のルートN倍の性能となるようです。

●EXPORT処理時間 並列実行
 処理時間(並列実行) = 処理時間(シングル) ×  ルート(平行度N) ÷ 平行度N
          = 処理時間(シングル) ÷  ルート(平行度N)

結果として、2並列であれば1.4倍、4並列で2倍、8並列で、2.8倍の性能ということになります。

ただし、並列度をあげていくとどこかで資源的なボトルネックにあたって、むしろ遅くなっていくので、並列度をあげる場合は実環境での計測は必須と思ったほうがよいです。

LOAD

LOAD(基本形)

 基本的にはEXPORTと同じような考え方ですが、LOADでは索引データのリビルド処理について、計算式が追加されます。

●LOAD処理時間 基本形
 処理時間 = (データ量 × DISK性能指数) +  (項目数 × CPU性能指数) + (索引数 × DISK性能指数(索引 xKB))
  • 索引数:主キーと副次索引をあわせた数です。
  • DISK性能指数(索引 xKB):索引数が0個、1個、5個、10個などのテーブルで計測をおこなうことで求めました。索引の1レコードあたりの平均サイズにも依存しており、そちらも複数パターンがある場合はバリエーションを求めています。

LOAD(LOBデータ有り)

 こちらも考え方はEXPORTと同じです。

●LOAD処理時間 LOBデータ有り
 処理時間 = (データ量 × DISK性能指数) + (項目数 × CPU性能指数) + LOB項目数 × DISK性能(LOB xKB) + (索引数 × DISK性能指数(索引 xKB))

LOAD(並列実行)

 こちらも考え方はEXPORTと同じです。なお、LOAD処理を同一表スペースで並列で実施した場合、LOAD後の読み込み時のパフォーマンス悪化の可能性があります。並列実行をおこなう場合は、表スペースが異なるものに対して実施したほうがよいと思います、

●LOAD処理時間 並列実行
 処理時間(並列実行) = 処理時間(シングル) ×  ルート(平行度N) ÷ 平行度N
          = 処理時間(シングル) ÷  ルート(平行度N)

そのほか

そのほかの気づきや特記事項などを記載しておきます。

EXPORT

  • ファイル出力形式をCSV or IXFで変えてみましたが、私の場合は性能差は出ませんでした。(若干IXFのほうが悪いという直感とは逆の結果も、誤差の範囲)
  • LOBデータ出力はLOBファイル単位と1ファイルでの出力の2方式がありますが、後者が圧倒的に早いです。上記式も1ファイルでの出力を前提に記載しています。
  • EXPORT時にWHERE条件が無い場合を想定して記載していますが、条件をつける場合は性能影響が大きいので注意が必要です。アクセスパスにも依存しますが、ランダムアクセスになる場合などは大きく性能が落ちます(無条件の1割や、悪い場合には数パーセントなどまでスループットが落ちます)
  • 無条件であれば大丈夫ですが、WHERE条件ありの場合はアクセスパスで先読み(プリフェッチ)をしているかどうかでパフォーマンスが変わるほか、昔のDB2だと、LOBデータは無条件でもプリフェッチ対象外だったりします
  • 無条件であれば大丈夫ですが、条件をつけるとDB内の物理順と異なったデータ順でファイルが出力される可能性があります。この結果として、このEXPORT結果をLOADした場合のDBの物理順は元データと変わってしまいます。この結果として、特にシーケンシャルリードのパフォーマンスが移行元DBよりも悪化する可能性があります。(元DBのデータが汚れていた場合は、逆によくなる可能性もありますが、、)

LOAD

  • データ移行での性能評価だったため、NONRECOVERABLEオプションを使用する前提としています(障害時でもDBは0件スタートでよいことと、移行元ファイルがあるため)。こちらをはずす場合はロギング処理に依存した計算式を追加する必要があります、、、
  • 性能系のパラメータにCPU_PARALLELISMというものがあります。デフォルトだと結構伸びやかに使いに行くので、かえって遅くなるケースもあるようです。最新のCPUで使用できるスレッド数などが多い場合は抑えに行ったほうがよい場合もあるようです。(特に並列実行をおこなう場合)
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