はじめに
本コンテンツは、2020年2月22日(土)、23日(日)に開催される「新潟 IoT ハッカソン」の技術ハンズオン資料です。
「新潟 IoT ハッカソン2020:MotionBoardの利用(1/2)-概要と基本操作-」も併せてご参照ください。
センサーデータの可視化手段は、ハッカソン参加者が自由に選択することができます。
ここでは、その方法の1つとして、BIツール「[MotionBoard](https://www.wingarc.com/product/motionboard/ MotionBoard)」によるセンサーデータの可視化をご紹介していきます。
事前準備
運営よりテナントIDと、ユーザーID、パスワードを受け取ってください。
MotionBoard Cloud にログインしてください。
センサーデータの可視化
センサーデータは基本数値データです。
そのデータの特性や即時性、傾向の見せ方(視認性)、他の情報との関連性などを考慮し、可視化するチャートや検索やアラート、リレーションなど付加する情報をアイテムで作成したり、設定したりします。
センサーデータの連携方法
MotionBoardはセンサーのデータを即座に受け取り、(ほぼ)リアルタイムに可視化することができます。
センサーから送られるデータをMotionBoardが取り込む方法は、次の3パターンがあります。
1. センサーデータをDBに格納し、MotionBoardはDBを参照する
2. MotionBoardが提供するWeb APIまたはMQTTを利用する
3. MB IoT Agentを利用してスマートフォン端末の情報や位置情報を利用する
ハッカソンでは主に、Web APIを利用するenebularが中心になりますが、それ以外の連携方法も併せて利用できます。
MB IoT Agentを利用し、スマートフォンの情報と連携した仕組みを作るなど、幅広くデータの可視化用途をご検討ください。
1. センサーデータ可視化の方法
センサーやスマートフォンから送られてくる各種データは、その種別や特性に応じて「どう見せるか」、「見た時に何がわかるか」といった観点で表現する方法を使い分ける必要があります。下表を参考にして、見せ方に応じたチャートやアイテムを選んでください。
チャートやアイテムごとにマニュアルの参照先を記載していますが情報量が多いので、詳細やそれ以外の表現・見せ方についてはお気軽にメンターまでお問い合わせください。
どう見せるか/見た時に何がわかるか | よく使うチャート/アイテムなど | イメージ | 概要 | マニュアル参照先 |
---|---|---|---|---|
時間ごとの推移を見て、全体の傾向や過去のデータを見たい | 折れ線チャート | ![]() |
行項目に日時データ、集計項目にセンサー値を配置します。時間経過に応じた推移の可視化に適しています。 | こちら |
センサーなどが示す値をリアルタイムに見たい | シングル系チャート | 各アイテムのイメージを参照 | 数値などをシンプルかつ1つで表現します。リアルタイム連携と組み合わせると、刻々と変化する状況の可視化ができます。 | シングル系チャート全般 |
シングルデジタル | ![]() |
値をデジタルに表現します。 | こちら | |
シングル直線ゲージ | ![]() |
値に応じてゲージが伸びていきます。色を変えて、増えるほど危険が増すような表現もできます。 | こちら | |
シングルシグナル | ![]() |
値に応じてシグナルの色が変わり、視覚的にどの程度化を把握できます。シングルの数も色も自由に変更できます。 | こちら | |
シングルイメージ | ![]() |
値に応じてイメージが変わります。寒い→快適→暑いなどの体感的な表現が簡単にできます。 | こちら | |
ゲージ | メーターのような表現で値を表示します。項目数に応じて針の数も変わります。1つの針にすれば、値を直感的に表現するのに適しています。 | こちら | ||
地図上に表現して場所ごとに見たい | GEOアイテム | ![]() |
データに住所や軽度緯度などの位置情報が持たせて、地図の上にプロットします。リアルタイム連携と組み合わせて、ランドマークの表示の中で今何が起きているのかを組み合わせて表示することができます。 | こちら |
スマートフォン利用者の位置情報やステータス(何をしているか)をリアルタイムに可視化したい | MB IoT Agentによるリアルタイム連携 | ![]() |
MotionBoardが提供するスマートフォンアプリと連動してスマフォの情報を地図上に表現します。スイッチや簡単な入力、エリアへの入退出も検知可能で、位置確認や状況確認に使うことができます。 | こちら |
項目単位に集計、もしくはデータの明細を表にして数値を見たい | 集計表 | ![]() |
明細データから必要な項目を集計した表です。集計方法は合計や最大値、最小値、中央値、平均値などいろいろ選ぶことができます。どんなことやデータが多いか、を表形式で見るのに適しています。 | こちら |
明細表 | ![]() |
MotionBoardに格納されたセンサーデータや、Excel/CSV/DBなどから参照したデータをそのままの形で表示します。リアルタイム表示の際に、センサーから送られたデータがMotionBoardに入ったかを確認する導通用としても利用できます。 | こちら |
2. リアルタイムの可視化
秒単位で取得されるセンサーデータからチャートを短時間で更新し、ほぼリアルタイムなデータで表現します。
この方法で刻々と変化するセンサーのデータをMotionBoardで可視化することができ、センサー取得データと後述のアラートを組み合わせて__「高温時に赤く表示する」、「衝撃や転倒を検知したらチャットやメールで通知する」__といった監視やモニタリング的な使い方も可能です。
リアルタイムの可視化(MotionBoardではリアルタイム分析と呼びます)は、折れ線チャートやシングル系のチャートの表示が適しています。
リアルタイム分析には、時系列を示す項目として日時型のデータが必要です。
対象のチャートでリアルタイム分析の行う場合は、マニュアルを参照するか、メンターまでお声がけください。
3. アラート/リアルタイムアラート
MotionBoardには、チャート内のデータに設定した条件と一致するデータがある場合データを点滅させてボード上で注意を促したり、メールを送信するなどのアラート機能があります。
前述のリアルタイム分析にアラートを使用すると、一定間隔で更新されるデータに対してアラートの発生有無を確認することができるようになります。
3-1. アラート
指定した条件に一致するデータポイントや、行全体または特定の列を点滅させ、チャートをひと目見るだけで現在の状況をわかりやすく把握できます。
下図は「売上金額が予算を上回ったら緑色で、下回ったら赤色でデータポイントを点滅させる」というアラート条件を定義したときの例です。
アラートの条件設定は、マニュアルを参照するか、技術メンターにお問い合わせください。
3-2. リアルタイムアラート
前述のリアルタイム分析とアラートの組み合わせで、アラートの発生有無、指定した間隔で繰り返し監視することができます。監視対象のチャートアイテムでアラートが発生した場合に、検知してメールやチャットを送信したり、拡張プログラムを実行したりするなど、次の動作(アラートアクション)につなげることができます。
リアルタイムアラートの設定はマニュアルを参照するか、技術メンターにお問い合わせください。
参考情報
困ったり迷ったりしたら、まずはメンターにご相談ください!
MotionBoard Cloudマニュアル
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リアルタイム連携:
MB IoT Agentやセンサーを利用する場合、スマートフォンでステータスを通知するスイッチの作成やセンサーデータの受け取りはここで設定します。
https://mbc-manual.motionboard.jp/motionboard/manual/mbcloud/#111609175.html -
リアルタイムデータの蓄積・連携:https://mbc-manual.motionboard.jp/motionboard/manual/mbcloud/#133728338.html
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MB IoT Agentのインストール:https://mbc-manual.motionboard.jp/motionboard/manual/mbcloud/#111609504.html
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データソース接続ガイド:https://mbc-manual.motionboard.jp/motionboard/manual/mbcloud/#111608304.html
MotionBoardはセンサーデータ以外にもExcelやCSV、各種DBやクラウドからもデータを取得、可視化することができます。
これらのデータはセンサーデータと重ね合わせたり、並べて表示することで傾向の分析や関連の把握に役立ちます。
どのようなデータソースが利用可能かは、ガイドもしくは稼働環境ページの「外部連携可能なソフトウェア」の箇所をご覧ください。