はじめに
自作キーボードに出会いKeyball44を仕事用・Keyball61を自宅用で使用していて特に不満はないが、最近仕事で外出することが増え、外出先で使用するキーボードが欲しくなった。
この際自分が考えた最強キーボードを設計してみようと思う。
構想
持ち運びキーボードなので下記の要素がほしい
- 無線接続(Seeed XIAO BLE nRF52840を使用)
- 狭ピッチ(17mm)
- トラックボール
- ガスケットマウント
この条件をほとんど満たしているmoNa2というキーボードがある。
ただ今回は自分で設計してみたいのとガスケットマウントのキーボードを作成してみたいのでこのまま進めていく。
3Dモデル設計
まずはキー配列を作成していく。
プリセットが用意されているのでErgoDoxを選択するとカラムスタッガードの配列が作りやすい。
一旦この形で決定(NとBの横にキーを追加するかは後で決める)
そうしたらRow dataの内容からDXFを作成する。
自分はAI03 PLATE GENERATORを使用した。
作成したDXFをFusion360にインポートしてトッププレートを作成していく。
最終的にはこうなった。(やっぱりNとBの横にキーを追加した)
形を確認するため3Dプリンターで印刷してみる。
ついでにキースイッチとキーキャップをつけてみた。
キー配置は問題なさそうなので、次はトラックボールケースを作成する。
何度も試行錯誤して最終的にはこうなった。
キーとギリギリ干渉していない、かつ操作感も問題ないためこのまま進める。
トラックボールセンサーPCB作成
KeyballではPMW3360が使用されているが消費電力が大きので無線キーボードではPMW3610が使用されている。
はじめてPCB設計を行っていくので操作が簡単そうなEasyEDAを使用してトラックボールセンサーのPCBを作っていく。
PMW3610のデータシートにApplication circuits(回路例?)があるので参考にしようとしたがAA Battery(単三電池)の回路が載っているのでPMW3360の回路を参考にして電源周りの回路を作成する。
PCB上にパーツを並べるとこうなった。
EasyEDAはAutoRouteで配線までしてくれるので初心者でもなんとかPCBを作成できた。
あとはJLCPCBでPCBを作成して完成。
はんだ付けして動作確認してみる。
moNa2のファームウェアを一旦借りてトラックボールだけ動かしてみる。
無事動作したので一旦今回はここまで。
最後に
ここまで作るのに4ヶ月程かかりました。
(PCBの設計が24年12月で実際の動作確認が25年4月)
だいぶ時間がかかったが動くものができるとやる気が出てくる。
次回はキーボード側のPCB設計を行っていく。