はじめに
この記事は、本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2023の19日目です。
前任者から引継ぎ、にわかサーバー管理者になって1年、全容を把握したつもりで全くしていなかった時の事です。動いているからまーいーかー本業は別だしー的な。
ファイルサーバーのシャドウコピーを破壊しただけでなくファイルも喪失した話です。
- Windows のシャドウコピー(VSS) は便利だが過信は禁物だよー
- 世代バックアップは別に取る事をお勧めー Windows Server バックアップでOK
- ファイルのバックアップは確実にしようねー
環境
- Windows Server 2012R2 の部門内ファイルサーバーでデータを共有。
- シャドウコピー(VSS)を設定し誤操作によるファイル消失が起こらない(無かった事に出来る)様にした(なってた)。
- スナップショットを取る時間は、夜中、昼休み、とした(なってた)。
シャドウコピー(VSS)
Windows OS 標準機能で、ボリューム内のスナップショットを設定した時刻にとる機能です。
- 履歴でフォルダ内を見られるので、破損や削除したファイルをここから戻せます。
- 使い方もクライアントPC の explorer から出来て簡単です
フォルダでプロパティ > 以前のバージョンtab で
履歴を見ーの、開けーの、コピーの操作が出来ます。 - サーバー側でも Windows Server バックアップ の様に特別な領域を確保とかめんどくせー事も無くスイッチをONにするだけ、古い履歴は自動で削除と至れり尽くせり。
ある日
ファイルサーバー内のあるフォルダ以下を全て戻して欲しいと依頼がありました。ざっと20GB位?
シャドウコピーからコピーを開始しました。
予想より時間が掛かり、そろそろ昼休み時間だそういえばスナップショットを取る時間と重なるなーと思っていたら
(ここから記憶が曖昧)
- コピーが進まなくなった
- そのうち、VSSが消去された諭旨のダイアログ
- 以前のバージョンtabで履歴を見ても空。
被害
悪い事に別系統のバックアップは不具合により出来ていませんでした。
- 履歴含めシャドウコピー全て消失
- 戻すべき残りのデータも全て消失
- (もともと無い)私の信用も消失
原因
- 大量のファイルをシャドウコピーから書き戻し中にスナップショットの処理が重なるとシャドウコピーが壊れる
OSなのかハードなのか何の不具合なのか(今となっては)
対策
- シャドウコピーはバックアップではないので、大量ファイルを扱う際は別系統から行う。
- バックアップがしっかり取れているかシステムで監視して警告できるようにする。
- バックアップはあまり凝った物を使うと不具合時に復旧で困るので一周廻って Windows Server バックアップ を使うか robocopy 推奨。
後日談
これ以降、Windows Serverの勉強を始めました。真面目に。
シャドウコピーのスナップショットとクライアントからの操作が重なった場合にどうなるのか記事が見つからなかったので書いてみました。
以上です。ありがとうございました。