はじめに
本稿ではVeritas Flexアプライアンスの動的なリソース割り当ての仕組みとそのリソース割り当て状況の確認手法について解説したいと思います。Veritas FlexアプライアンスはDockerコンテナ上にアサインされたNetBackupアプライアンスです。以前の記事でFlexアプライアンスについて記載していますのでこちらの記事もご参照ください。
Veritas Flexアプライアンスのリソースマネージメントの仕組み
Flexソフトウェアが導入されていない通常のNetBackupの場合、初期設定時にNetBackupコンポーネント毎にCPU、メモリなどのリソースの割り当てを設定します。そのリソース割り当てが運用後の動作・パフォーマンス等に反映されることもあるため、サイジングにある一定の配慮が必要となります。
一方、Veritas Flexアプライアンスの場合、初期設定等の管理者のオペレーションで各種インスタンス毎のリソース割り当ては不要となり、それぞれのコンテナが都度の状況に応じて必要なリソースを活用できるようにリソース配分を動的に自動実行します。つまり、それぞれのコンテナの負荷状況に応じて柔軟に使えるようにリソースを可変的にアロケートしているということになります。
これにより負荷がいずれかのサーバインスタンスに偏ってサーバがハングしてしまう、動作が不安定になる、などの可能性を極小化し、ハードウェアやNetBackupが持つパフォーマンスを最大化できるようなアーキテクチャになっています。
では、各種インスタンス毎の割り当てリソースはどこで確認できるのか?
動的に割り当てられている、それぞれのリソースについてはFlexShellのパフォーマンスダッシュボードでインスタンス毎のリソース使用量を確認可能できます。
実際、各種インスタンス毎のリソース、パフォーマンス状況を確認してみましょう。
① Flex Appliance Shellへのアクセスしてログインします。
Flex Appliance ShellにアクセスするにはアプライアンスノードへSSHでアクセスし、以下ユーザ名とパスワードでログインします。
ユーザID: hostadmin
Password: 初期構成中に設定したパスワード
※初期構成をまだ完了していない場合は、デフォルトのパスワードはP@ssw0rdとなります。
※またマルチノードのFlexアプライアンスを使用している場合は、各ノードに個別にログインする必要があります。
② show instance performanceコマンドを入力します。
④ [NAME]箇所のコンテナインスタンスを選択し、Enterを押下します。
<参考>因みにFlexはDockerコンテナで構成されていますので、Dockerコマンドも利用できます。
sudo docker statsコマンドを入力します。
まとめ
Veritas FlexアプラインスはDockerコンテナの仮想環境の上に構築されたNetBackupであり、また動的にリソースを割り振りますので、各種コンポーネントにリソースをサイジングして、割り当て設定する必要がありません。また、アプライアンスであれば既に検証済みの構成でHWスペックが固定ですので、NetBackupにそれほど明るくないエンジニアの方でもサイジングに困ることがありません。加えて、Flexソフトウェアが負荷に応じてリソースを割り当てますので運用後にシステムトラブルやパフォーマンスに関する齟齬がおきにくくなります。
バックアップの導入前のサイジングや運用に手間をかけたくない、という方はFlexアプライアンスの活用もご検討ください。
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