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Pepper Choregraphe 2.5.5 インストールとアプリケーションの作成/実行

Last updated at Posted at 2017-04-03

NAOqi OS 2.5.5 のリリースにあわせて、Choregrapheなどの開発環境もアップデートされました。NAQqi OS の機能アップに対応するとともに、開発ツール単体として見た場合でも、プロジェクトファイルのの自動保存やリカバリ機能の強化、後述の多言語化に対応する機能など、幾つかの拡張が行われています。そこでまずは最初のステップ「Choregrapheのインストール」と動作確認の手順をまとめてみました。

  1. Choregrapheのインストール
  2. ロボアプリの作成と実行

Choregrapheのインストール

ロボアプリを開発するための環境には、Choregraphe以外にプログラミング言語ごとのSDKがありますが、ここでは、Choregrapheを中心に説明します。
動作環境

  • ハードウェア
  • 1.5 GHz CPU
  • 512 MB RAM
  • OpenGL対応グラフィックカード
  • OS
  • Linux
  • Ubuntu 14.04 Trusty Tahr - 64bitsのみ
  • Windows
  • Microsoft Windows 7 / 8.1
  • Mac OS X
  • 10.11 El Capitan

この記事では、Mac OS X を例に説明します。

ダウンロード

インストーラは、Pepper の開発者向けウェブサイトにあります。このページに表示されている「Choregraphe」という項目の中から、必要なインストーラをダウンロードします。今回は、Mac OS X 用ですので、

Choregraphe 2.5.5 Mac 64 Setup

を選びます。

インストーラの実行

  1. 管理者権限でダウンロードしたインストーラ実行ファイルを起動します
    image01.png

  2. Mac OS X の場合は、 choregraphe-suite-2.5.5.5-mac64-setup.dmg などとなります。

  3. [次へ] をクリックして先に進みます

  4. 使用許諾契約書を確認の上、同意する場合は [同意します]をチェックし [次へ]をクリックします
    image06.png

  5. インストールモードを選択します。ここでは、Quick を選んで、次へをクリックします
    image07.png

  6. インストールが始まります。インストールの途中で表示される画面が以前とはだいぶ異なる印象になりました。
    image00.png

エラーなどが発生しなければ、インストール終了を示すダイアログが表示されます
image04.png

これでインストールは完了です。 終了をクリックするとChoregraphe 2.5.5が起動します。

(参考)インストールされるソフトウェア

  • Choregraphe 2.5.5
  • アプリケーションの開発環境
  • Monitor 2.5.5
    • Pepperの状況をモニタリングするツール
  • Memory Backup 2.5.5
  • ロボットのデータのバックアップ、リストアを行うためのツール
  • NAO ドキュメント 2.5.5
  • ツールやAPIに関するドキュメント

Choregrapheの実行

インストールすると、Choregrapheのアイコンがスタートメニューなどに登録されますので、ここからChoregrapheを起動することもできます。

[ようこそ]ダイアログが表示されたら、まずは [新規プロジェクト…] をクリックしてください。Choregrapheの画面が表示されます。2.4系を利用されている方にはおなじみの画面です。
image03.png

でも、少しだけ以前とは異なる部分がここにあります。画面左上の「プロジェクトファイル」の部分です。初めて起動したときに表示される画面をよく見ると、以前のバージョンには存在しなかったフォルダを見ることができます。「translations」というフォルダです。以下は、プロジェクトファイルを拡大した図です。

image02.png

実際に、このフォルダを展開すると「translation_en_US.ts」というファイルがあることがわかります。

Choregraphe2.5.5における変更の一つに国際化対応があります。Pepper の発話メッセージを多言語化する際に利用されるもので、たとえば、日本語で指定したメッセージを英語に変換するといったいわゆる翻訳機能です(実際には翻訳辞書といった方が良いかもしれません)。

拡張子がts というファイルには、あるメッセージをどういうメッセージに翻訳するかが定義されています。なお、この拡張子 ts のファイルを編集するために、専用ツール「Qt linguist」が提供されています。

アプリケーションの作成と実行

では、ボックスライブラリから、お決まりのSayボックスを選択して、Pepperに発話させてみましょう。ここではバーチャルロボットを利用して実行結果を確認します。

  1. ボックスライブラリから、Set LanguageボックスとSayボックス選んで、フローダイヤグラムに並べます。
  2. ボックス間を接続します。
  3. Set Languageボックスのパラメータボタンをクリックして、Language としてJapanese を設定します。また、SayボックスにはTextとして「こんにちは」を設定します。
    image08.png
  4. [接続]メニューの [バーチャルロボットに接続] をクリックします。
  5. [表示]メニューの [ダイアログ] をクリックして、 [ダイアログ]パネル を表示します
  6. ツールバーの [ロボットにアップロードして再生] をクリックします
  7. [ダイアログ]パネルに ロボット: 「こんにちは」 と表示されれば成功です

スクリーンショット 2017-04-03 午後11.11.13.png

多言語化については、また別な機会で説明したいと思います。

Choregrapheの基本的な使い方は、バージョン2.4系のときと大きな違いはありません。Pepper本体への接続も上部のツールバーから簡単に行うことができます。Pepper 本体のNAOqi OSを 2.5.5にアップデートしたら(ただし、4/3時点ではPepper for Biz のみですね)、早速Choregrapheも新しいバージョンで試してみてください。

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