やりたかったこと
仕事ごとにClaudeのアカウントを分けています。
ブラウザならChromeのプロファイルを分ければ済みますが、今回はブラウザ版ではなく、Claude Windowsアプリを2つ起動して、それぞれ別のアカウントで同時に使いたいと考えました。
Claude 仕事1
└─ アカウント1でログイン
Claude 仕事2
└─ アカウント2でログイン
Claudeアプリ内で毎回ログアウトするのではなく、2つのClaudeを並べて、仕事ごとに使い分けるのが目的です。
結論
同じclaude.exeに対して、異なる--user-data-dirを指定すると、別々のログイン環境として同時起動できました。
実際に使用したショートカットのリンク先です。
仕事1
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work1"
仕事2
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work2"
この2つのショートカットから起動し、それぞれ別のClaudeアカウントでログインできました。
Chromeなどのブラウザは使いません。Claudeアプリをコピーしたり、別バージョンをインストールしたりする必要もありません。
本記事の方法は、Anthropicが複数アカウント機能として案内している手順ではありません。
Claude Windowsアプリに異なる--user-data-dirを指定して、ログイン環境を分けた実機検証の記録です。
Windows 11、Claude Windowsアプリ1.32352.0.0で、2026年8月18日に動作を確認しています。
動作確認環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OS | Windows 11 |
| Claude Windowsアプリ | 1.32352.0.0 |
| 確認日 | 2026年8月18日 |
| 起動数 | 2ウィンドウ |
| Claudeアカウント | 2アカウント |
| ブラウザ | 不使用 |
Claudeの更新によって、今後同じ方法が使えなくなる可能性はあります。
--user-data-dirとは
--user-data-dirは、Chromiumでユーザーデータの保存先を変更するために使われる起動引数です。
--user-data-dir="保存先フォルダー"
今回のClaude Windowsアプリでも、この引数が有効でした。
仕事1と仕事2に異なるフォルダーを指定します。
%APPDATA%\Claude-Work1
%APPDATA%\Claude-Work2
実際のパスに展開すると、次のようになります。
C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming\Claude-Work1
C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming\Claude-Work2
起動後は、指定したフォルダーがそれぞれ作成されます。
C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming
├─ Claude
├─ Claude-Work1
└─ Claude-Work2
Claudeは通常起動時の既定データです。
今回追加したのは、次の2つです。
Claude-Work1
Claude-Work2
Claude Windowsアプリ本体の場所を確認する
今回の環境では、Claude Windowsアプリ本体は次の場所にありました。
C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe
ただし、Claudeのバージョンによってパスは変わります。
PowerShellで現在のインストール先を確認できます。
$claudePackage = Get-AppxPackage |
Where-Object {
$_.InstallLocation -like 'C:\Program Files\WindowsApps\Claude_*'
} |
Sort-Object Version -Descending |
Select-Object -First 1
if ($null -eq $claudePackage) {
throw 'Claude Windowsアプリが見つかりませんでした。'
}
Join-Path $claudePackage.InstallLocation 'app\claude.exe'
今回の環境では、次のパスが表示されました。
C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe
同名のclaude.exeに注意する
Claudeを起動した状態でプロセスを調べると、次のような別のclaude.exeが見つかる場合があります。
C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming\Claude\claude-code\2.x.x\claude.exe
こちらはClaude Code側の実行ファイルです。
今回ショートカットに指定するClaude Windowsアプリ本体ではありません。
使用するのは、次の形式のパスです。
C:\Program Files\WindowsApps\Claude_<バージョン>_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe
仕事1のショートカットを作る
デスクトップの何もない場所を右クリックし、次の順番で進みます。
新規作成
→ ショートカット
「項目の場所を入力してください」に、次を貼り付けます。
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work1"
ショートカット名は、用途が分かる名前にします。
Claude 仕事1
仕事2のショートカットを作る
仕事2も同じ手順で作ります。
「項目の場所を入力してください」に、次を貼り付けます。
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work2"
ショートカット名です。
Claude 仕事2
重要なのは、--user-data-dirに指定するフォルダーを変えることです。
Claude-Work1
Claude-Work2
両方に同じフォルダーを指定すると、ログイン環境は分かれません。
引用符の位置に注意する
実行ファイルのパスには空白が含まれるため、claude.exeまでを引用符で囲みます。
正しい書き方です。
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work1"
引用符で囲むのは、実行ファイルのパスだけです。
"実行ファイルのパス" 起動引数
次のように、claude.exeの後ろの空白まで引用符の中に入れないようにします。
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe "
正しくは、claude.exeの直後で引用符を閉じます。
...\claude.exe"
Claudeが更新されると、実行ファイルのパスに含まれるバージョン番号が変わる可能性があります。
今回のパスでは、次の部分です。
Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc
更新後にショートカットから起動できなくなった場合は、PowerShellでもう一度現在のパスを確認し、ショートカットの「リンク先」を修正します。
初回ログインは1つずつ行う
初回は2つを同時に開かず、1つずつログインしました。
1.Claudeを完全終了する
Claudeは、ウィンドウ右上の×を押してもタスクトレイに残る場合があります。
タスクトレイのClaudeアイコンを右クリックして終了するか、タスクマネージャーでClaudeが終了していることを確認します。
2.仕事1だけ起動する
作成した次のショートカットを起動します。
Claude 仕事1
アカウント1でログインします。
ログインできたら、一度Claudeを完全終了します。
3.仕事2だけ起動する
次のショートカットを起動します。
Claude 仕事2
アカウント2でログインします。
4.両方を起動する
初回ログインが終わったら、2つのショートカットを起動します。
Claude 仕事1
Claude 仕事2
これで、異なるアカウントのClaude Windowsアプリを同時に開けました。
通常のスタートメニューからClaudeを起動すると、--user-data-dirを指定していない既定のClaudeとして起動します。
環境を分けた後は、作成した仕事1・仕事2のショートカットから起動した方が混乱しません。
実際に確認できたこと
| 確認項目 | 結果 |
|---|---|
| Claude Windowsアプリを2つ同時起動 | できた |
| それぞれ異なるアカウントでログイン | できた |
| ログイン環境ごとに別フォルダーを使用 | できた |
| Chromeなどのブラウザ | 不要 |
| Claudeアプリ本体のコピー | 不要 |
| WindowsAppsの権限変更 | 不要 |
同じClaude Windowsアプリ本体を使い、ユーザーデータの保存先だけを分けています。
起動引数を確認する
本当に別の--user-data-dirで起動しているか、PowerShellから確認できます。
Get-CimInstance Win32_Process -Filter "Name='claude.exe'" |
Where-Object {
$_.CommandLine -match 'Claude-Work1|Claude-Work2'
} |
Select-Object ProcessId, CommandLine
次のような起動引数が確認できます。
claude.exe --user-data-dir="C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming\Claude-Work1"
claude.exe --user-data-dir="C:\Users\<Windowsユーザー名>\AppData\Roaming\Claude-Work2"
Claudeは、1つのウィンドウでも複数の子プロセスを使用します。
そのため、同じ--user-data-dirを持つプロセスが複数表示されても異常ではありません。
確認したいのは、次の2種類が存在することです。
Claude-Work1
Claude-Work2
WindowsAppsの権限は変更しない
C:\Program Files\WindowsAppsは、Windowsによって保護されているフォルダーです。
今回必要なのは、既存のclaude.exeをショートカットのリンク先として指定することだけです。
次の作業は必要ありません。
WindowsAppsの所有者を変更する
WindowsAppsのアクセス権を変更する
claude.exeを別の場所へコピーする
フォルダーをエクスプローラーで直接開けなくても、PowerShellで取得したパスをショートカットに指定できます。
この方法で分けられたもの
今回確認できた範囲です。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| Claude Windowsアプリのウィンドウ | 分かれた |
| Claudeアカウントのログイン状態 | 分かれた |
%APPDATA%配下のアプリ用データ |
分かれた |
| 仕事1・仕事2の同時起動 | できた |
この方法だけでは完全に分かれないもの
--user-data-dirで分離できるのは、主にClaude Windowsアプリ側のユーザーデータとログイン環境です。
Claude Codeの既存チャット、プロジェクトメモリ、設定、MCP、ルーティンなど、C:\Users\<Windowsユーザー名>\.claude側のデータまで自動的に完全分離されるわけではありません。
少なくとも今回の環境では、次のフォルダーは別の場所として残っていました。
C:\Users\<Windowsユーザー名>\.claude
そのため、次の作業は本記事の対象外です。
既存チャットの振り分け
Claude Codeの設定分離
プロジェクトメモリの分離
ルーティン・定期実行タスクの移行
MCP設定の分離
これらはCLAUDE_CONFIG_DIRやチャット一覧の索引、scheduled-tasksなども確認する必要があります。
アプリを2つ起動する方法とは論点が異なるため、別の記事で扱います。
うまくいかない場合
2つ目も同じアカウントで開く
2つのショートカットで、同じ--user-data-dirを指定していないか確認します。
Claude-Work1
Claude-Work2
それぞれ別のフォルダーである必要があります。
一度すべてのClaudeを完全終了し、仕事1と仕事2を1つずつ起動し直します。
2つ目のウィンドウが開かない
Claudeがタスクトレイに残っている可能性があります。
タスクトレイからClaudeを終了し、タスクマネージャーでも残っていないことを確認します。
その後、仕事1と仕事2のショートカットを起動します。
ショートカットから起動できなくなった
Claudeの更新によって、本体のパスが変わった可能性があります。
PowerShellで現在のパスを確認します。
$claudePackage = Get-AppxPackage |
Where-Object {
$_.InstallLocation -like 'C:\Program Files\WindowsApps\Claude_*'
} |
Sort-Object Version -Descending |
Select-Object -First 1
if ($null -eq $claudePackage) {
throw 'Claude Windowsアプリが見つかりませんでした。'
}
Join-Path $claudePackage.InstallLocation 'app\claude.exe'
表示された新しいパスに、ショートカットの「リンク先」を変更します。
プロファイルを初期化したい
対象のClaudeを完全終了してから、次のフォルダーを別名に変更します。
%APPDATA%\Claude-Work1
または、
%APPDATA%\Claude-Work2
例えば仕事2を退避する場合です。
Rename-Item `
-Path "$env:APPDATA\Claude-Work2" `
-NewName "Claude-Work2.bak"
その後、仕事2のショートカットを起動すると、新しいClaude-Work2フォルダーが作成されます。
問題がなければ、退避した.bakフォルダーを削除できます。
必要なデータが残っている可能性があるため、最初から削除するより、名前を変更して退避する方が安全です。
まとめ
Claude Windowsアプリを2アカウントで同時起動するには、同じclaude.exeに対して、異なる--user-data-dirを指定します。
仕事1
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work1"
仕事2
"C:\Program Files\WindowsApps\Claude_1.32352.0.0_x64__pzs8sxrjxfjjc\app\claude.exe" --user-data-dir="%APPDATA%\Claude-Work2"
これで、Chromeなどのブラウザを使わず、Claude Windowsアプリを2つ同時に起動し、それぞれ別のアカウントでログインできました。
ポイントは次の3つです。
Claude Windowsアプリ本体のパスを使う
仕事ごとに異なる--user-data-dirを指定する
初回ログインは1つずつ行う
--user-data-dirで解決できるのは、Claude Windowsアプリ側のログイン環境の分離です。
既存チャットやルーティンまで仕事ごとに移行・分離する方法は、別の記事で扱います。