はじめに
この記事はRegional Scrum Gathering Tokyo Advent Calendar 2018の8日目の記事です。
来年も1月にRSGT2019が開催されます。私自身は、RSGT2018が初参加でした。この記事では、前回をふりかえりつつ、今年のセッションの内容について話したいと思います。
RSGT2018の思い出
1年前にこんな記事を書いていたので読み直してみました。
[RSGT2018参加報告~Gathering]
(https://qiita.com/viva_tweet_x/items/c73d63cca8733c35c21d)
今見直してみると、全てのセッションの密度が濃く、すぐにでも現場で活かせるものだったなぁと思います。レポートした全ての内容が、今の仕事のどこかで生きて(活きて)いました。
キーノート、メンローの話
「わー、Joy,Incの著者だー!」くらいの軽い気持ちで聴きにいきましたが、すごい衝撃を受けました。
いま、私がチームファシリテーターとして活するとき、そしてスクラムマスターとして活動するとき、チームの行動原理として「Joy」が根付いています。このスライドも2-3回引用させていただいています。チームビルディングの中での基盤となるものを、前回のキーノートから学ぶことができました。
森田さん、田口さんの心理的安全性の話
当時「コミュニティってどう作ればいいのよ」と悩んでいたから聴きにいった、のだったかな。
あの当時から、色んなコミュニティの運営に関わらせていただいたり、自身でもコミュニティを立ち上げたりしました。その際に、心理的な負荷のない形でコミュニティを作り、そして広げる方法が活かされていました。また、文化を組織へ広げるための考え方は、今まさに私が立ち向かおうとしている課題に適合できる部分です。
吉羽さんのスクラム開始のベストプラクティス
いつもお世話になってる吉羽さん。今回もいい話が聞けそうだ、というノリで参加。
これはスクラムを導入する現場で使えるTIPSとして、そして行動規範として使っています。全体を見えるのが疎かにならないようにしたり、カーゴカルト(単語は覚えてなかった)としてwhyと効果を認識しながら新しい取り組みにチャレンジして検証するようになったり。当時は理解が不足している部分もあったはずですが、今でこそ「自分ごと」として内容がスッと入ってくるように思います。
オープンジャム
当時まだNRIだった森實さんに唆され、LT資料を突貫で作って持って行きました。
当時のスライドはこちら。
「ふりかえりは楽しい」というのを色んな人に伝え始めたのは、このスライドからだったように思います。ただ「自分が楽しいと思うものを相手にも伝えたい」という気持ちでスライドを作るようになったのも、おそらくここからです。
この時のオープンジャムの雰囲気がとても好きで、今でも色んなイベントで「オープンジャムやってないかなー」と探してしまいます。今回もあるかな?
今年は何を話そうかしら。
プロばこ
黄色い人としての正式な活動は、たしかここが最初でした。(ここから黄色い人イメージが定着し始める)
寸劇やるのも初めての経験でした。
めまぐるしく変わる状況に応じてファシリテーションをする、という経験が毎回できるのも、このワークショップならではかな、と。
当時はお手伝いとしての参加だったのですが、「来年は正式なスピーカーとしてこの場に立ちたい」というモチベーションが湧いたのも、このワークショップがきっかけでした。
開原さんと山本さんの地獄のデイリースクラム
「地獄」という言葉に惹かれて参加。
残念なデイリースクラムのロールプレイをしながら、自分のスクラムマスターとしての立ち位置を見直させられる場でした。この場がきっかけで、デイリースクラムでの私の立ち位置が「リードする」から「見守る」への変化が起こったと思います。このワークショップ自体はいつかやりたいなーと思いつつ、出来てない...
Lessワークショップ
「今後LeSSとかやりそうだし、考え方だけでも実践者からインプットを得たい」というモチベーションで参加。
この場で、「人はスケールするときに余計なロールやコミュニケーションパスをつくりがちだ」という実体験があったからこそ、この1年で何度かあったチームのスケールや、チームの再編成の際にうまいことできたと思っています。自身の中でバイアスがかかっていふことに気付かされたワークショップでしたので、戒めとして生きています。Management 3.0の研修で「Scalling」のセッションの際にも、このときの経験が活かされているのを感じていました。
OST
楽しそうだった。いいなー!!!
ワークショップに参加していたためOSTは途中からの参加でした。そのため、めっちゃくちゃ皆が楽しそうに話しているのになんとなく混ざりにくいという残念な感じ...
この経験がきっかけで自身がOSTを開催してみたり、この場の雰囲気を再現するために何が出来るかを考えてふりかえりに活かしたり、と、参加できなかったが故の悔しさがバネとなって、血肉になっていると思います。
今年こそは参加します。
ふりかえりをふりかえって
全てのセッションが、自身のためになっており、新しい考えを実践するきっかけになっていたというのを改めて感じました。きっと、Richの「実験しよう!」が心に残っていたから、「実践してみよう」「越境しよう」という感覚が強くなったのかもしれません。
セッションだけでなく、あのときにネットワーキングで繋がった人と色んな情報交換をSNSでしたり、自身がワークショップを実施して得られた気づき、全てが成長に関わっていました。
なんていいカンファレンスなんだ!
私は今回スピーカーとして参加します。去年私が感じた楽しさや学びを、聞いていただいた人にも感じて、持ち帰って実践までしてくれたら嬉しいなと思います。
セッションの話
自分のセッションに対するモチベーションも上がったところで(12/08時点でまだ資料未着手)、セッション内容についてです。
Effective Retrospective / とにかく楽しいふりかえり
Day2の13:00から45分間の枠でお話しします。
※裏番組に私の師匠のワークショップがあります。そちらも体験型できっと楽しいです。(嗚呼、なぜ被ってしまったのか)
私自身、この1年間で40近くのチームと、300人近くのふりかえりに悩める方の話を聞いてきました。そんな中、ふりかえりが「うまくいかない」という相談が結構多いのです。
ふりかえりをうまくいかせる、というのも大事かもしれませんが、ふりかえりの本質は「共通体験を経て人とのつながりを強めること」「学びからカイゼンをすること」だと思っています。形式的なふりかえりのやり方(How)のみに固執し、「どううまくいかせるか」というのを考えるのはもったいないなぁ、と。
私も、色んなやり方を実践し、ふりかえりワークショップでそれを共有していますが、やり方はふりかえりを楽しむための手段であって、目的ではありません。無論、いろんな手段を知っていれば、それだけいろんな状況に適合した、より適切な、より効果の高いふりかえりの場にすることは可能ですが、ふりかえりの目的や本質を知ってこそ、だと思います。
ふりかえりは本来、とても楽しい活動です。全員で前を向いて、チーム全員の未来のことを話し合う、そんな素敵な場だと思います。
楽しさを感じるような場にすることが、ふりかえりの目的を満たすための一番の近道だと考えています。そんな話のスライドをこれから1ヶ月で作りますので、もし興味が湧きましたら、セッションにご参加いただければ嬉しいです。
ふりかえりをより楽しく、深く知りたい、という方は、先日発行しましたふりかえり読本 場づくり編や、毎月行っているふりかえり関連のコミュニティふりかえり実践会も参考にしていただければ幸いです。
明日の話題
明日はMr.パターン、原田巌さんのお話です。最近、名古屋でパタンの話を色々と聞かせていただき、興味深かったです。スクラムでもいろんなパタンがあり、行動している中でも見つかるはずで、その話、かな?
原田(騎郎)と原田(巌)に挟まれた森の話でした。
明日もお楽しみに。