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チームファシリテーションというファシリテーション像

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はじめに

この記事では、「チームファシリテーター」「チームファシリテーション」というファシリテーションの姿について、お話ししていこうと思います。

チームファシリテーションとは

私、森は、「チームファシリテーター」と名乗って活動しています。チームを活性化したり、組織を改革する、所謂働き方改革でイメージされる活動が一般的には近いかもしれません。

私は「ふりかえり」「チームビルディング」を軸に、いろんなチームの状態を改善する、「チームをよりよい方向に導く」ことがチームファシリテーションだと考え、実践しています。チームファシリテーションの結果、チームひいては組織が、より大きなROIを生み出せるようにするのがゴールです。

よいチームの備える5つの要素

それでは、何がチームファシリテーションなのでしょうか。
私なりの定義をここに書いて残しておきます。

私の経験上、「よいチーム」が持つ要素として、以下の5つが優れていることがわかりました。

  1. 目的・目標が揃っている
  2. 多様性に富んでいる
  3. 関係性が密である(関係の質が高い)
  4. 文化を自分たちで作り上げている
  5. 自立・自律している

それぞれについて説明していきます。

目的・目標が揃っている

目的や目標について、チームで共通認識は取られているでしょうか?
「なぜそのチームがそのチームであるのか」というミッション・ビジョン・ゴールがチームの中で共通認識となっており、そのゴールに向かって日々の仕事ができているでしょうか。
また、そのゴールを達成するための中間目標やKPIが、チームにとって納得感のあるものでしょうか。

これらの問いに、チーム一人一人が「自分の言葉で」返答ができたとき、目的・目標が合致し、同じ方向を向くことができていると判断します。

チームファシリテーションの最初の一歩としては、チームメンバーそれぞれが思い思いの方向性を持っていて、方向性が違うということを認知するところから始まります。
全員が同じ思想を持つ必要はありません。多様性があるということを認知した上で、「個人として」のゴールではなく、「チームとして」のゴールを検討して、チームが全員で全力で前に進むことのできる環境を整えます。

このためのアクティビティとして、インセプションデッキを作ったり、チーム名を決めたり、というものがありめす。

多様性に富んでいる

推進力のあるチームは、チームメンバーそれぞれが別々のスキルを持っており、それが相互補完的である必要があります。
全員が画一的なスキルを持っている必要はありません。多様なスキルや考え方を持つからこそ、イノベーションは生まれますし、コラボレーションしたときのチームメンバー同士で相互に与える刺激が高まります。

チームファシリテーションの2つ目の要素は、この多様性があることを全員で知覚することです。スキルマップを作ったり、互いの価値観を共有するようなワークを行い、互いのことを深く知っていき、互いが互いを補完できるような環境を作り上げます。

関係性が密である

コミュニケーションが活発に行われており、チーム内でのコラボレーションが強力に行われているチームでは、問題は自然と解消されていきます。

普段のふりかえりや、内面開示のワーク、Kudoなど、様々な方法で関係の質を高めていきます。

文化を自分たちで作り上げている

チームのルールやリズムなど、様々な「チームを運営するために必要な活動」や「考え方」などが、固定の人間(例えばリーダーやファシリテーター)により誘発されて行われたのではなく、自分たちが自発的に作るような動きができているチームです。

次の「自立・自律」にもつながりますが、このようなチームは何か問題があったとしても、自分たちで何とかでこる、解決できる能力を持ちます。

自立・自律している

自分たちで改善を自発的に行い、変化や問題へも自分たちでなんとかできる。所謂自己組織化されたチームの状態です。

この状態を目指すためには、ふりかえりを自分たちで行い、改善する癖をつけるのが最初の第一歩になるでしょう。

5つの要素を伸ばし続ける

この5つの要素は、どんな素晴らしいチームメンバーを集めたとしても、最初から備わっているものではありません。普段の仕事を通じて、これらの要素を高め続ける必要があります。

継続したチームビルディングの活動によって、この要素を高め続けます。

多くのチームでは、チームが結成された初期段階ではこうしたチームビルディングの活動が行われるものの、チームが活況になるにつれ、行われなくなってしまいます。
そうならないようにするための効果的な活動が、定期的に行う「ふりかえり」です。ふりかえりの時間をこれらの5要素を高めるための活動に使い、強いチームを生み出していきます。

この5つの要素のどこに着目し、伸ばしていくのか、というのを、チーム自身が自走できるまで伴走し、促すのが「チームファシリテーター」だと考えています。

さいごに

あなたのチームでは、これらの5要素はどのような状態でしょうか。
読んでいただいたあなたが「チームファシリテーター」として、チームの成長に寄与してみようと思えたなら、是非小さい1歩からでもいいので始めてみてください。

チームにとってピタリと当てはまる活動は、色々と試してみないとわかりません。
何から始めたらものかと迷う方は、ふりかえりの中で毎回1つの要素を高めることから始めてみてみるとよいでしょう。

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