AI庭づくりでは、庭の写真と変更したい内容を入力し、景観の改造イメージを生成します。英語では「AI Landscape and Garden Design」と呼ばれる分野です。入力を整理するときは、残す要素・変更する要素・避けたい変更を分けると、生成結果を確認する基準も作れます。
この記事では、写真ベースの景観生成を例に、入力条件の整理、プロンプトの組み立て、結果の比較方法を説明します。以下のテンプレートと評価表は、検証に使うための提案であり、特定の出力品質を実測した結果ではありません。
AI庭づくりで指定する情報の早見表
| 項目 | 入力例 | 出力で確認すること |
|---|---|---|
| 元画像 | 建物・庭・境界が写った写真 | 同じ場所として比較できるか |
| 保持する要素 | 建物、既存樹、入口の通路 | 消失や形状変更がないか |
| 変更する要素 | 低い植栽、ベンチ1脚 | 指定した位置と数になっているか |
| 避けたい変更 | 境界の移動、通路を塞ぐ配置 | 望まない変更が起きていないか |
| スタイル | Natural | 他の条件を保ちつつ雰囲気が変わるか |
「おしゃれな庭」のような印象語に加えて、画像内で確認できる条件を書くことがポイントです。
1.入力条件を構造化する
最初に、条件を次のようなメモに分けます。
scene: small residential front yard
preserve:
- existing house facade
- mature tree on the left
- path from the gate to the entrance
changes:
- low planting along the right boundary
- one wooden bench beside the planting
avoid:
- moving property boundaries
- blocking the entrance path
style: natural
これは入力を整理するためのYAML例です。サービスが受け付けるAPI仕様や設定ファイルではありません。preserveとchangesが矛盾していないかを確認し、実際の入力欄には文章に変換して渡します。
写真には、変更対象と残したい要素が一緒に写っているものを選びます。写っていない場所の状態は、画像だけでは確認できないため、比較対象から分けて扱います。
2.条件を自然言語のプロンプトに変換する
上のメモを英語でまとめると、次のようになります。
Redesign this small residential front yard in a natural style.
Keep the existing house facade, the mature tree on the left,
and the path from the gate to the entrance.
Add low planting along the right boundary and one wooden
bench beside the planting.
Do not move property boundaries or block the entrance path.
日本語で設計意図を整理する場合は、次の内容です。
建物の外観、左側の既存樹、門から玄関までの通路を残します。右側の境界に沿って低い植栽を加え、そのそばに木製ベンチを1脚置きます。境界を動かさず、通路を塞がない自然な庭を希望します。
方向を指定するときは「画像の左側」など、写真との対応を明確にします。こうした指示も出力を拘束する保証ではないため、生成後の確認が必要です。日本語入力への対応は利用するツールで確認してください。
3.同じ写真で、条件を一つずつ変える
写真から生成するツールの例として、Landscape PlanのAI景観デザインがあります。公式サイトでは、写真と文章による生成、スタイル選択、Fast/Quality、Before/After表示、ダウンロードが案内されています。以下はこれらを用いた比較手順の提案です。
まず同じ写真と生成モードで、植栽量だけを変えた2案を作ります。比較中に写真、スタイル、ベンチの数まで同時に変えると、どの変更が結果に関係したか整理しにくくなります。
A: Add a small amount of low planting along the right boundary.
B: Add a denser arrangement of low planting along the right boundary.
生成日時、入力文、選択したモード、出力画像をセットで保存します。同じ入力でも結果が変わり得るため、1回の比較だけで傾向を断定せず、必要なら同じ条件を複数回試します。
4.見た目と条件への適合を分けて評価する
出力の印象だけでなく、最初に書いた条件を確認します。
| 評価項目 | 確認方法 |
|---|---|
| 建物と既存樹の保持 | 元写真と並べて位置・形状を見る |
| 通路の維持 | 植栽や家具が通路を塞いでいないか見る |
| 変更指示の反映 | 植栽の位置とベンチの数を見る |
| 意図しない変更 | 境界や出入口が変わっていないか見る |
各項目を「適合・要修正・判定不可」で記録すれば、次に修正する指示を選びやすくなります。写真から判断できない寸法、排水、植物の生育条件は「判定不可」とし、現地情報で別途確認します。
よくある質問
AIの景観画像は施工図として使えますか?
写真から生成した画像は、初期のイメージ共有に使う資料です。Landscape Planも施工図ではなく視覚的な相談資料として位置付けています。寸法や材料、植栽の仕様は別途決める必要があります。
「既存の木を残す」と書けば必ず残りますか?
保持指示を書いても、結果の保証にはなりません。元写真との比較で確認し、変わっていた場合は条件を満たさない出力として扱います。
このYAMLをそのままツールに渡せますか?
この記事のYAMLは条件整理用です。Landscape Planの公開APIやYAML入力対応を示すものではありません。文章に変換して、ツールの入力欄で使う想定です。
次に試すこと
AI庭づくりの検証を始めるなら、写真1枚に対して「残す・変える・避ける」を書き出し、同じ条件から少数の案を作ってみてください。プロンプトと出力を一緒に記録すると、好みの違いと指示への適合を分けて振り返れます。