32bitマイコンCH32シリーズはWCHブランドで展開されています。
WCHって聞いたことありますか?電子工作やっている人だと、うっすら見たことがあるという人は多いような気がします。本記事ではそんな、けっこう使われているけどそんなに目立っているわけでもない、WCH社について軽く解説します。
この記事は「CH32V203 Advent Calendar 2025」の2日目です。
公式ホームページ
(中国語) https://www.wch.cn/
だいたい同じようなページ構成です。データシートなど資料もこちらから。言語ごとにダウンロードページが分かれています。
会社概略
- 会社名: 南京沁恒微电子股份有限公司(Nanjing Qinheng Microelectronics Co., Ltd.)
- 創業年: 2004年 (https://pitchbook.com/profiles/company/893954-80 による)
- 主力ブランド: WCH (WinChipHead)
- 主力製品: 自社開発IPによるコネクティビティ(USB, Ethernet, Bluetoothなど)とマイクロプロセッサ (E8051, RISC-V, Arm)
USBシリアル変換(CH340, CH9102Fなど)
WCH製品で最も見かける機会が多いのはコレでしょう。USB-シリアル変換(USB-CDC)チップの CH340 や CH9102F などがあります。
CH340はArduino UNO互換機でも広範に採用されていますね。このチップは専用ドライバーを必要とします(USBデバイス的にはUSB-CDCクラスではない)。
CH9102FはM5Stackで採用されていたりします。このチップはUSB-CDC準拠なので、汎用ドライバーでも動きます(ということになっている。実用上は専用ドライバーを入れたほうが安定するみたい)
8051マイコン(CH552, CH559など)
Intel互換8ビットマイコンのラインナップがあり、CH552やCH559などが該当します。USB機能も統合していて、USBデバイスを作れたり、さらにホスト機能を備えるものもあります。8ビットCPUコアということもあり、C言語は動くものの制限あり、RAMも2つの領域に分かれるなど、現代からすると制約の多い環境ではあります。
8051とはIntelが1980年に販売開始した8bitコアで、組み込み・産業用途ではその互換コアが現在も利用されています。
PDトリガー(CH221Kなど)
USB Type-C PowerDelivery規格のトリガーチップもあります。CH221KはCCピンでソースと通信し、9V/12V/15V/20Vを取り出すことができるチップです。
RISC-Vマイコン
WCHでは自社のRISC-Vコアを保有していて、そのコアを利用したRISC-Vマイコンが多品種あります。このアドベントカレンダーで取り扱うCH32V203もここに含まれます。
CH32V003, CH32V002, CH32V006などは8ピンなど小ピン品もあり、ROM/RAMも少ないものの安価な32bitマイコンです。
CH32V103, CH32V203, CH32V303などは100ピンを超える品種も備えた、汎用マイコンです。USB, Ethernet, Bluetoothを統合したものもあります。
その他にCH32Xシリーズなどもあります。PowerDelivery機能を統合し、マイコンからPDの制御ができるものもあります。
自社コアはQingKeという名前で、実装されている命令が異なる11種類のバリエーションがあります。
まとめ
こう見てみると、実は触ったことがあるという人はけっこう多いのではないでしょうか?とくに電子工作の製作物をパソコンと接続するなんてときには、ひっそりWCHのチップが活躍しているかもしれません。
マイコンに関してはいろんな視点があるとは思いますが、やはり安価である点は魅力でしょう。WCHマイコンの広がりに大いに期待したいところです。



