目次
はじめに
Azure App Service の Free プラン(F1)を作成しようとした際に、以下のようなエラーが発生することがあります。
Operation cannot be completed without additional quota.
本記事では、このエラーの原因と対処方法を整理します。
想定読者:
- Azure の管理者
- App Service を利用している方
- Azure のクォータ管理に不慣れな方
この記事でわかること:
- エラーメッセージの意味
- Free VM クォータとは何か
- クォータ引き上げの具体的な手順
- クォータ申請が難しい場合の代替案
結論
- 原因:Free VM のクォータが 0 のため、必要数 1 に達さずデプロイ不可
- 解決策:Free VM クォータを 1 以上に増やすのが最も確実
1. エラーの意味
Azure デプロイ時に次のエラーが出ることがあります:
Operation cannot be completed without additional quota.
Additional details - Location:
Current Limit (Free VMs): 0
Current Usage: 0
Amount required for this deployment (Free VMs): 1
(Minimum) New Limit that you should request to enable this deployment: 1.
Note that if you experience multiple scaling operations failing (in addition to this one) and need to accommodate the aggregate quota requirements of these operations, you will need to request a higher quota limit than the one currently displayed.
内容を整理すると:
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| Limit = 0 | Free VM の最大数が 0 |
| Usage = 0 | 現在は未使用 |
| Required = 1 | 今回 1 台必要 |
| New limit = 1 | 最低限 1 に増やす必要がある |
Free VM の上限不足が確実な原因です。
2. なぜ Free VM のクォータが 0 なのか
Free VM とは、App Service の F1 / D1 プランや無料 VM SKU が使用する Azure のリソース枠です。サブスクリプションの種類やリージョンによって、初期値が 0 に設定されていることがあります。
主な原因は以下のとおりです:
- Free / Visual Studio サブスクリプションは Free VM クォータの初期値が 0 の場合がある
- 組織のポリシーで Free VM が 制限されている可能性がある
- リージョンによっては Free VM 枠自体がないケースも存在する
3. 対処方法
A. クォータ引き上げ(推奨)
必要な権限
クォータ申請を行うには、対象サブスクリプションに対して以下のいずれかのロールが必要です:
- 所有者(Owner)
- 共同作成者(Contributor)
- サポート リクエスト共同作成者(Support Request Contributor)
権限がない場合は、対象サブスクリプションの管理者に申請を依頼してください。
手順
-
Azure Portal で Subscriptions を開く
-
対象のサブスクリプションを選択する
-
左メニューから Usage + quotas を選択する
-
検索欄に「F1 VMs」と入力し、Provider を App Service (Public Preview)として対象クォータを絞り込む
-
対象行の Request adjustment を選択する
-
New limit に 1を入力して申請する
申請が通るまでの時間
今まで複数回申請を行っていますが、いずれも数分で審査が通っています。
B. App Service プランの SKU を変更する(代替案)
Free(F1)プランを使わず、Standard(S1)や Basic(B1)などの有料プランを選択します。
メリット
- クォータ申請が不要で、すぐに作成できる場合がある
デメリット
- 従量課金が発生する
C. 別リージョンへ切り替える(代替案)
クォータはリージョン単位で管理されているため、別のリージョンではデプロイできる可能性があります。
注意点
- 利用者との距離によりレイテンシが増加する場合がある
- 組織のガバナンス要件(データ所在地など)を確認する必要がある
4. デプロイ前の確認事項
- App Service プランに Free(F1)SKU を使用しているか
- 対象リージョンのクォータ上限を確認したか
- 組織の Azure Policy に SKU 制限がないか
- クォータ申請に必要な権限(Owner / Contributor / Support Request Contributor)があるか
5. まとめ
Azure App Service の Free プラン作成時に次のエラーが発生した場合:
Operation cannot be completed without additional quota.
最も多い原因は Free VM クォータ不足(Limit = 0) です。
対処方法の優先順位:
- クォータを 1 以上に引き上げる(推奨)
- App Service プランの SKU を有料プランに変更する
- 別リージョンでデプロイする
まず Azure Portal の Usage + quotas を確認することで、原因と対処方法を特定できます。

