現在では、学ぶ意欲さえあれば、コストをかけずに大学レベルのコースを受講することが可能です。とくにコンピューターサイエンス分野はオンライン学習との相性が良く、多くの高品質なプログラムが提供されています。
しかし、そうしたプログラムの存在を知る機会がない人も少なくありません。
そこで本稿では、学ぶ意欲さえあれば無料で大学レベルのコースを受講でき、修了証やバッジでスキルを証明できる代表的なプログラムをカテゴリ別にまとめています
※一部のプログラムでは、学生であることなど参加条件を満たす必要があります。
Credly発行のデジタル認証バッジが獲得できるコース
Credly は、スキルや学習成果を可視化できるデジタル認証バッジ(Open Badges 2.0/3.0対応)の発行サービスです。
世界の主要IT資格の約85%で採用されており、実績あるスキル証明手段として広く利用されています。
以下は、無料(または受講無料・バッジ発行有料)でデジタル認証バッジが取得できる代表的なコース一覧です。
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティにおけるエントリーレベルのコースとして、次の3つを紹介します。いずれも難易度は同程度です。想定しているゴールは類似していますが、アプローチにはそれぞれ違いがあり、この点で好みが分かれるところです。
目次
1. Coursera - Google サイバーセキュリティ プロフェッショナル認定証
2. IBM SkillsBuild - Cybersecurity Fundamentals
3. ISC2 - Certified in Cybersecurity
Googleサイバーセキュリティプロフェッショナル認定書
- 受講リンク:リンク
- 前提条件:登録者が対象で、特別な前提条件は不要
- コスト:「日本リスキリングコンソーシアム」などで無料受講枠を獲得できる場合があります。
- コースレベル:3つのコースのなかでもっとも初心者(ノンテクニカル)レベルを対象としています。ですが、最終的な到達目標は1〜3年目レベル
- 期間:公式では、7時間/週で約6ヶ月(133時間)の学習期間が推奨されています。
- バッジ獲得条件:9つから構成されているコース全てを終えると認定とバッジを受け取ることができます。コース教材のほとんどは動画で構成されていますが、テストは多肢選択方式だけでなく小レポート提出タイプもあります。なお、テストは12時間ごとに再挑戦することが可能です。
Courseraで提供されている「Google サイバーセキュリティ プロフェッショナル認定証」はアメリカ教育評議会(ACE, American Council on Education)の単位推奨を受けており、大学の単位として認定される可能性があります。一方で、公式の推奨としては7時間/週で約6ヶ月とかなりの学習期間を必要とする点に注意が必要です。
また、CompTIA Security+と組み合わせることで、「Google Cybersecurity Certificate & CompTIA Security+ dual credential」を獲得することが可能です。
- CompTIA, GoogleとCompTIAでサイバーセキュリティ認定を取得する, 2024/12/18
- Coursera - ACE®の単位推奨に関するFAQ
IBM SkillsBuild - Cybersecurity Fundamentals
- 受講リンク:リンク
- 前提条件:登録者が対象で、特別な前提条件は不要
- コスト:無料。コース、バッジ取得も無償
- コースレベル:到達目標は1〜3年目レベル
- 期間:7.5時間。4つのモジュール(Introduction、Offense、Defense、Career)で構成されている。
- バッジ獲得条件:コース終了時の評価に 80% 以上のスコアで合格
ISC2 - Certified in Cybersecurity
- 受講リンク:リンク
- 前提条件:ISC2 アカウント保持者が対象で、特別な前提条件は不要
- コスト:「One Million Certified in Cybersecurity」プログラムが継続されているため、自己学習コースと試験が無料。試験に合格後、認定を受けるには年会費50米ドルが必要
- コースレベル:到達目標は1〜3年目レベル
- 期間:14時間
- バッジ獲得条件:試験合格。試験時間は2時間、100問(多肢選択など)
Google Career Certificate Scholarship Program
Google が提供する「Google Career Certificate Scholarship Program(Googleプロフェッショナル認定証奨学金プログラム)」は、特定の分野で即戦力となるスキルを無料で習得できるオンライン学習プログラムです。
詳細は『キャリアアッププログラム「Google Career Certificates」日本版を開始』の記事でも紹介されています。
- Google UX Design プロフェッショナル認定証
- Google Project Management プロフェッショナル認定証
- Google データアナリティクス プロフェッショナル認定証
- Google IT Automation with Python プロフェッショナル認定証
- Google ITサポート プロフェッショナル認定証
- Google Digital Marketing & E-commerce プロフェッショナル認定証
- Google サイバーセキュリティ プロフェッショナル認定証
- Google AI Essentials 専門講座
Amazon Web Services
AWS Educateでは、約2時間のコースと最終確認テストをパスすると、バッジと修了証明書を獲得することができます。
各コースの難易度は、AWS Certified Cloud PractitionerまたはAWS Certified Solutions Architect - Associate程度です。
はじめに(基本的なAWSの使い方について)(18時間)
| コース名 | デジタル認証バッジ名 | 学習時間 |
|---|---|---|
| Introduction to the AWS Management Console (Japanese) | バッジ無し | 1時間 |
| Introduction to Cloud 101 | AWS Educate Introduction to Cloud 101 - Training Badge | 3時間 |
| Getting Started with Storage | AWS Educate Getting Started with Storage - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Compute | AWS Educate Getting Started with Compute - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Networking | AWS Educate Getting Started with Networking - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Databases | AWS Educate Getting Started with Databases - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Cloud Operations | AWS Educate Getting Started with Cloud Ops - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Security | AWS Educate Getting Started with Security - Training Badge | 2時間 |
| Getting Started with Serverless | AWS Educate Getting Started with Serverless - Training Badge | 2時間 |
大学が提供しているコース
Coursera(コーセラ)
Coursera は、スタンフォード大学発のMOOC(Massive Open Online Course:大規模公開オンライン講座)プラットフォームで、世界中の大学や企業と提携して学習コースを提供しています。
無料で学習を開始できるコースが多く、修了証やプロフェッショナル認定証を発行する場合のみ有料となるのが特徴です。コースは英語音声のみですが、日本語字幕が設定されています。
授業は英語中心ですが、日本語字幕対応の講座も増えています。体系的に学びたい初心者や、大学水準の専門知識をオンラインで身につけたい人におすすめです。
- Coursera - ニューヨーク大学タンドン - サイバーセキュリティ入門 専門講座
- Coursera - コロラド大学 - 高度なシステム・セキュリティ設計 専門講座
- Coursera - コロラド大学 - クラウドコンピューティング・セキュリティ
- Coursera - スタンフォード大学 - 暗号技術 I
Udacity(ユダシティ)
YouTube
日本の大学
- 筑波大学オープンコースウェア - 機械学習
- 東京大学 - コードで学ぶAWS入門
- 東京大学 - Pythonプログラミング入門
- 京都大学 - プログラミング演習Python
- 東京工業大学情報理工学院 - 機械学習 (CSC.T254)
企業・団体の提供による学習コース
ハンズオン学習プラットフォーム
常設CTF
サイバーセキュリティ
- シスコ ネットワーキング アカデミーの日本語で受講できるコース
- シスコ ネットワーキング アカデミー - Cybersecurity Defense Analyst
- Coursera - マイクロソフト サイバーセキュリティ アナリスト プロフェッショナル認定証
ウェブセキュリティ
クラウドコンピューティング
Linux
- IBM SkillsBuild - Fit to Learn: Linux System Administrator
- LPI-Japan - Linuxシステム管理標準教科書
- Envader
プログラミング
セキュアコーディング
新人研修
- LINE(現・Zホールディングス) - 受講者の声から紐解く、現場で実践してもらえる新入社員研修づくり
- サイバーエージェント - 新卒エンジニア研修の講義資料を公開!技術力も圧倒的に成長するチーム開発研修とは
- サイボウズ - 2021年のエンジニア新人研修の講義資料を公開しました
- サイボウズ - 2025年のエンジニア新人研修の講義資料を公開しました
- MIXI - ミクシィの21新卒技術研修の資料と動画を公開します!
学習環境を整えるツール
ハイパーバイザー
- VMware Workstation Pro
- Oracle VM VirtualBox
- UTM | Virtual machines for Mac
- Proxmox Virtual Environment(Proxmox VE)
ネットワークシミュレーション
参考情報
- @dave-kiara-inc, 初心者・非エンジニア向けセキュリティ学習プラットフォーム一覧, 2025/12/19
- David, Exploring the World of AWS Badges: A Comprehensive Guide, 2024/01/05


