はじめに
クラウドレンダリングとは、3DCG等のレンダリングをクラウド上で行う技術です。従来のレンダリングでは、ユーザーのコンピューター上でレンダリングを行うため、高性能なコンピューターが必要でした。しかし、クラウドレンダリングでは、クラウド上の高性能なコンピューターを利用するため、ユーザーのコンピューターの性能に依存する必要がありません。古くはシンクライアントとも呼ばれてきました。
クラウドレンダリングのメリット
クラウドレンダリングには、以下のメリットがあります。
- 高性能なコンピューターがなくても、高品質なレンダリングが可能
- レンダリングにかかる時間を短縮できる
- コストを削減できる
クラウドレンダリングの用途
クラウドレンダリングは、以下の用途に利用されています。
- 映画やゲームなどの映像制作
- 建築や製造などの設計
- 医療や教育などの分野でのシミュレーション
製品の社内レビューにおける課題
ソフトウェアや3DCGパース製品の開発時には社内レビューという工程が入る場合があります。
近年の業務用PC調達やワークスタイルの変化で社内レビューには以下のような問題点があります。
- 半導体不足によりPC調達が困難
- 円安によるPCの高騰
- 利用頻度が低く、コストパフォーマンスが悪い
- リモートワークの普及で遠隔でレビューを受ける場合があるがハイスペックなPCを持ち歩いていない
クラウドレンダリングで解決
Tencent CloudのCAR(クラウドレンダリング)はWindowsアプリやAndroidアプリをクラウド上のサーバーで実行し、クライアント側はその映像を受信して操作できるPaaS製品です。
ビルドしたアプリケーションをコンソール画面にアップロードするだけですぐにブラウザでアクセスできるようになります。
どれだけ簡単にできるかは以下の記事で紹介してますのでご覧ください。
クラウドレンダリングを試してみた
Tencet Cloudのクラウドレンダリングを活用すると前述の課題が解消できます。
半導体不足によりPC調達が困難
→クラウド上の仮想マシンを利用するため、すぐに確保できます
円安によるPCの高騰、利用頻度が低く、コストパフォーマンスが悪い
→必要なタイミングのみPCをレンタルするイメージなので高価なPCを購入する必要がありません。
次々と高性能なアプリが発生しても、新たにPCを購入しなおしたり、パーツ交換するといった対応も不要になります。
リモートワークの普及で遠隔でレビューを受ける場合があるがハイスペックなPCを持ち歩いていない
→クライアント側はブラウザでアクセスできるので、安価なPCやスマホでも十分操作可能です。
レビューをうけるタイミングに合わせてクラウドレンダリングにアップロードと有効化すればいつでもどこでもレビュー可能です。
まとめ
クラウドレンダリングは、高性能なコンピューターがなくても、高品質なレンダリングを可能にする技術です。レンダリングにかかる時間やコストを削減できるため、さまざまな分野で利用されています。今後ますます普及していくことが期待されています。