AWS構築における「疎結合」とは?
パフォーマンスと高可用性を実現するための設計原則まとめのためのメモメモ。
AWSのアーキテクチャ設計を学ぶと必ず登場するキーワードが 「疎結合(Loose Coupling)」 です。
これは、システムのパフォーマンスを高め、高可用性(Always Available)を実現するための基礎的な考え方です。
そもそもAWSにおいてパフォーマンスを上げる、高可用性とは?
AWSでいう パフォーマンスの向上と高可用性は以下のような概念です。
💪 パフォーマンスの向上
AWSでは、次のような方法でパフォーマンスを最適化します。
スケーリング(Auto Scaling)
アクセス量に応じてEC2やLambdaなどの処理能力を自動で増減させる
キャッシュの利用(CloudFront / ElastiCache)
重い処理やデータ参照をキャッシュし、応答速度を高速化
分散処理(複数AZ、マイクロサービス)
一つのコンポーネントに負荷が集中しないように設計する
🌐 高可用性(High Availability: HA)
サービスが止まらず動き続けるよう、障害に強い構成を取ること。
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マルチAZ構成:AZ障害でもサービスが継続
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フェイルオーバー(RDS Multi-AZ、Route 53 ヘルスチェック)
※システムで障害が発生した際に、予備のシステムへ自動的に切り替える仕組み -
冗長化(複数インスタンス、複数コンポーネント)
そしてこれらを実現する根本にあるのが 「疎結合」 という考え方です。
💡 密結合と疎結合の違い
🔒 密結合(Tight Coupling)
コンポーネント同士が強く依存しており、単体では機能しにくい状態。
特徴
- 1つが止まると他も止まる(依存度が高い)
- 変更がしにくい
- スケールしにくい(全体を同時に増強する必要がある)
- 開発・運用の自由度が低い
例
- Webサーバ → DB へ直接同期的な接続が必須
- 同じアプリに多数の機能がベタ書き(モノリス)
🔓 疎結合(Loose Coupling)
コンポーネント同士ができるだけ独立して動けるようにする設計。
特徴
- 片方が落ちても全体に影響しにくい
- コンポーネントごとに拡張・変更が容易
- スケーリングしやすい
- 障害が局所化されるため高可用性に強い
例
- Webサーバ → SQS → Worker のように、非同期で連携
- Lambda + EventBridge によるイベント駆動
- API Gateway によりサービス間を明確に分離
** なぜ疎結合がいいのか? **
AWSが推奨する疎結合のメリットは非常に多いです。
① 障害時の影響を最小化できる
あるコンポーネントが落ちても、他のコンポーネントは動き続ける。
結果としてシステム全体の高可用性が向上する。
② スケールしやすい(パフォーマンス最適化)
部品ごとに独立してスケールできるため、無駄なコストを抑えつつ高性能を保てる。
例:
- WebサーバはAuto Scalingで水平スケール
- 画像処理はLambdaでオンデマンド実行
- キューはSQSでバッファリング
③ 機能追加・改修が簡単(アジリティ向上)
新しい機能を別コンポーネントとして追加でき、既存部分へほぼ影響なし。
→ マイクロサービスとの相性が抜群
④ イベント駆動・非同期設計が可能
AWSなら EventBridge / SNS / SQS / Lambda を使って自然と疎結合な設計ができる。
例:
- S3 → Lambda(ファイルアップロードイベント)
- CloudWatch Event → バッチ実行
- SNS → 通知サブスクライバーに配信
🎯 まとめ
AWSでパフォーマンス最適化と高可用性を目指すなら 疎結合は超重要な設計原則。
✍️ 最後に。疎結合とは。
疎結合とは、システムを “壊れにくく・成長しやすく” するための設計思想。
参考記事
https://www.hulft.com/column/glossary-12
https://qiita.com/Guz9N9KLASTt/items/e4ed966fc889d019c725