目次
1.AI初学者、G検定にギリギリ受かる
2.G検定について
3.G検定合格に向けたおすすめ教材
4.受験記
AI初学者、G検定にギリギリ受かる
G検定を受験し、合格しました。2023年第1回(G2023#1)の試験です。
試験日は2023年3月3日~4日という、chatGPTのAPIが公開されたやらなんやら、世の中にAI分野の大きな進展があった時期でした。
AI分野は日々大きな進展があり、今後の試験内容が変わる可能性もありますが、AI初学者視点で現時点(2023年3月)でのおすすめ教材の紹介と体験談を残します。
G検定について
G検定に関する情報
G検定に関する日本ディープラーニング協会のサイトはこちらです。
正式な情報はこちらをご参照ください。
https://www.jdla.org/certificate/general/
試験概要
シラバス等はサイトを見ていただくとして、試験時間等に関する概要を抜粋しました。
- 試験時間:120分
- 問題数:多肢選択式の知識問題が200問程度
- 受験方法:オンラインで自宅等から受験
受験をおすすめしたい人
個人的には、以下のような人たちにおすすめです。
- IT系の仕事してます!
- 今後AI関連の業務を行う可能性がある!
- AIについて何も知らん!けどAIとは何か知るために勉強してみたい!
学習時間
初学者でも、以下くらいあれば余裕を持った学習ができると思います。
他の資格と比べればお手軽です。
- 学習期間:1~2か月
- 学習時間:40時間ほど
G検定合格に向けたおすすめ教材
実際に試験を受けてから、使えば良かった教材などをまとめました。
SONYのディープラーニング入門解説動画
なんといっても無料!そしてわかりやすい!
ディープラーニングについて、いくつかの動画に分けて解説されています。
動画1本1本がそれほど長くないので、見やすいです。この動画の存在を試験の後に知り、かなり悔しかったです。
この動画を見たうえでテキストを読み始めると、初学者でも理解しやすいのではないかなと思います。
テキスト
テキストを買うときは必ず最新のものを買いましょう。
AI分野は日々進化しており、試験内容も変わります。貰い物や中古のテキスト等、版が古いものを利用したい場合は、最新の情報を補完するなどの工夫が必要です。
ここでは2つ紹介したいと思います。
-
G検定最強の合格テキスト Amazonリンク
優しく書かれていて理解しやすいです。ただ、内容としては浅めなので、これだけで合格するのは難しいかもしれません。
初学者におすすめのテキストです。 -
深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト Amazonリンク
公式テキストで、シラバスも網羅されているとのことなので、こちらのテキストをベースに勉強すれば問題なく合格できそうです。
自分は試験前には読まずに試験後にさらっと読みましたが、初学者には少し難しく感じるかもしれません。
テキスト1冊だけで勉強したいなら、こちらの購入をおすすめします。
問題集
模擬試験テストのサービス自体は色々あるようですが自分は利用していませんので、他の方の口コミを参考にしてみてください。
問題集に取り組むべき理由は2つあります。
- 試験対策
正答率約7割が合格ラインと言われています。 -
時間配分の練習
120分で約200問と出題数が多いです。つまり、1分で1問以上の回答ペースを求められます。
そういう試験の経験がない人や問題を読むのに時間がかかる人は、練習が必須です。
試験問題の雰囲気をつかむだけなら、公式サイトでいくつか出されている例題( https://www.jdla.org/certificate/general/issues/ )を見ると良いでしょう。
また、先述のテキストにも練習問題が掲載されています。
受験記
と、まあいろいろ意見を述べた割に、自分の勉強方法はいたって適当です。
前提
G検定の勉強開始前の自身の状態を書いておきます。
- エンジニアとして数年社会人経験あり。しかし、バックオフィス系のシステム開発メインで、AIとは無縁の仕事をしていた。
- AIについては、ニュースでちょっと知っているくらい。AIが云々、世間が騒がしいなとしか思ってない。Chat-GPTは使って遊んでた。
- 画像認識とか機械翻訳とかがあるのは知ってた。モデル名とかは知らない。
- 文系出身で、数学の授業を受けなくなってから10年以上たつ。つまり数学にはめっぽう弱い。
- 仕事で使いそうなので、勉強してみるかという理由で受験。
こんな感じです。ちなみに、エンジニアとしての知識はあまり役に立ちませんでした。
学習時間
厳密な記録をしていなかったのですが、これくらいでした。
- 学習期間:3週間
- 学習時間:約20時間
使用した教材
先にも書いた「G検定最強の合格テキスト」を利用しました。
時間があまり取れなかったので、一冊にフォーカスして勉強しました。
使用したテキストの良かった点と気になった点を挙げておきます。
良かったポイント
- 文字がぎっしりしておらず、読みやすい。
- 問題が付いている。
- ある程度の区切りで「ココが試験に出る!」まとめが付いていて、振り返りにちょうど良い。
気になったポイント
- 内容はちょっと薄め。情報不足感が否めない。
- これ一冊で合格は結構厳しい。
基本的にこの本一冊+インターネット等でわからないことを調べた状態で受験をしたのですが、感覚としてはテキストの情報だけだったら受かるかどうかギリギリでした。
そんな詳しいことまでテキストには載ってたっけ?みたいな問題に結構遭遇しました。(自分が忘れてただけかもしれませんが。)
勉強法
「G検定最強の合格テキスト」を使用して、以下のようなことを行いました。
- まずはテキストを読みながら、知らない単語をルーズリーフに書き出す。
- テキストの「ココが試験に出る!」を見ながらまとめノートを作って、自分の中の知識を整理する。
- テキストをパラパラ頭から見直して、まとめノートに足りていない部分を追加でまとめる。
- まとめたノートを見て、最初に作った知らなかった単語のリストと見比べながら、知らなかった単語が理解できるようになっているか確認。理解できていなければノートに追記したり、改めて調べる。
- 後はひたすら「まとめたノートを眺める⇒足りない内容をノート追加して頭に情報を入れる」を繰り返す。
試験の感想
-
試験時間が短い
事前の情報としては知っていましたが、比較的文字を読むのは早いつもりだったので、特に問題を解くスピードに関する練習はせずに挑みました。本番ではペースを気にしながら問題を解き、一周問題を解き終わったときは残り3分ほどでした。 -
受けてよかった
こういった基礎的な内容って、タイミングを逃がしてしまうとなかなか習得することができなくなってしまいます。受験をきっかけに学ぶことができてよかったです。
AIはIT業界としては無視できない分野になりました。AI自体で食って行く行かないにかかわらず、この分野の基礎知識があるなしでは、数年後に大きく差が開いていくのではないかと感じます。 -
楽しかった
自身の受験タイミングとしては、2023年2月~3月でAI関連でいろいろなものが発表され、世間をざわつかせたタイミングでした。「これってこんな仕組みだったのか」と理解しながら勉強することで、一層身に沁みた学習ができたことは楽しい経験でした。
AIわからん!こわい!と思っている人こそ、受けてみてほしいなと思います。
ちなみに正答率は・・・
こんな感じでした。
- 人工知能とは.人工知能をめぐる動向.人口知能分野の問題:77%
- 機械学習の具体的手法:60%
- ディープラーニングの概要:80%
- ディープラーニングの手法:61%
- ディープラーニングの社会実装に向けて:72%
- 数理・統計:50%
- 法律・倫理・社会問題:82%
結果には得手不得手が如実に出ました。恥ずかしながら、合格者の中では合格ラインぎりぎりの方かと思います。
前5分野は、テキストでの学習の成果が出ているなと思います。
数理統計は半分は取れてますが、完全に捨てていました。
法律・倫理・社会問題はさらっとしか勉強していませんが、きちんととれているあたり文系が滲み出ています。
SNSでいろんな方の結果報告を見ていると、結構高得点の方がたくさんいらっしゃいました。すごい!
こちらの記事が、今後G検定を受験予定の方の学習の一助になれば幸いです。