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UiPath Communications Mining 準備編 データ連携方法 概要紹介

Last updated at Posted at 2024-01-29

皆さん、UiPath Communications Mining(以下はCMと略称)についてご存知ですか?

これは自然言語処理技術を用いて、メールなどの文章を解析し、業務を分析して自動化するツールです。日本語でのメールやカスタマーサポートのやり取りを効率的に分析、分類することが可能になります。

実際に、ある銀行ではCMを活用してメールの仕分け業務の自動化に取り組んでいます。詳しい事例については、以下の二つのページをご参照ください。

どんな処理をするか

UiPath CMは、プログラミングが不要な、最先端の自然言語処理技術を活用したプラットフォームで、教師なし学習とアクティブラーニングを組み合わせて、顧客固有の機械学習モデルを構築し、ビジネスコミュニケーションを分析および自動化します。

image.png

上記の図に示されている通り、最初のステップはデータ連携です。さまざまなデータをUiPath CMプラットフォームに取り込むことができます。

どんなデータの連携ができるのか

CMは様々なデータソースとの接続が可能です。これらデータをCMに取り込んで、外部の分析ツールや自動化ツールとの連携できます。
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本記事では、ビジネスで最もよく使用されるメールデータの連携方法を紹介します。

メールデータ連携方法の紹介

メールサーバーの環境に応じて、以下の四つの方法が利用可能です。
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  • 方法1: Azureを通じてMicrosoft Exchangeとの統合(コネクタ接続)
  • 方法2: UiPath Activitiesを利用してメールデータの連携(アクティビティ利用)
  • 方法3: UiPathツール利用でPSTファイルを変換してアップロード(Re:Inferインポートツール)
  • 方法4: CSVファイルのアップロード(CMのアップロード画面)
場合 方法1 方法2 方法3 方法4
メールサーバーがMicrosoft Exchangeであり、かつUiPath CMとの統合可能な場合 〇(推奨)
メールサーバーがMicrosoft Exchangeであるが、UiPath CMとの統合が不可能な場合 ×
メールサーバーがMicrosoft Exchange以外の場合(例:Gmail) × 注1
添付ファイル名の連携が必要な場合 〇(推奨) 注2 ×

注1:必要なメールをPSTファイルにエクスポートする必要があります。
注2:添付ファイル名を連携する場合、ワークフローでメールの添付ファイル名を取得し、それをユーザー定義フィールドとして追加する必要があります。

方法1:Azureを通じてMicrosoft Exchangeとの統合

UiPathが提供するコネクターを使用して、CMがMicrosoft Exchangeと接続できるように、以下のステップにて設定する必要があります。
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Azure側で作業する必要があるので、Azure管理者アカウントが必要です。

詳細な設定方法は以下の記事で記載しましたので、ご参考ください。

方法2:UiPath Activitiesを利用してデータの連携

Microsoft Exchangeとの統合が不可な場合は、UiPath Activitiesを利用して、メールデータをCMにアップロードできます。

詳細な利用方法は以下の記事で記載しましたので、ご参考ください。

方法3:UiPathツール利用でPSTファイルを変換してアップロード

UiPathの提供するツールを使用して、OutlookからエクスポートしたPSTファイルをCMにアップロードするためには、以下に示すステップに従って実施する必要があります。
image.png

変換後のPSTファイルをUiPath CMへアップロードするのに、UiPath CLIツールだけではなく、API経由でも可能です。詳細は以下のページをご参照ください。
https://developers.reinfer.io/api/reference/sources#update-a-source

上記のステップで使用するPSTファイル変換ツールは、UiPath社とのNDA(秘密保持契約)の手続きが必要となります。この方法を利用したい場合は、貴社のUiPath担当者にご確認ください。

方法4:CSVファイルのアップロード

CMの画面を直接使用して、メールのCSVデータ(最大サイズ:128M)をアップロードすることも可能です。
CSVファイル例:
image.png

CSVファイルのヘッダー名を含めたアップロード方法については、以下のページに記載されていますので、ぜひご参照ください。

最後に

上記で紹介した連携方法の中で、可能な限り、方法1であるAzureを通じたMicrosoft Exchangeとの統合を推奨します。この統合を通じて、複数メールアカウントのメールや特定のフォルダーや時間帯のメールがリアルタイムでUiPath CMへ連携でき、その結果、後続のデータ分析や自動化もスムーズに行えます。

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