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【初心者向け】"Google Colab" or "NotebookLM" でPDFの表をExcelに変換する完全ガイド

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【初心者向け】"Google Colab" or "NotebookLM" でPDFの表をExcelに変換する完全ガイド

「PDFに含まれる表をExcelにまとめたい!」そんなとき、手動でコピペしていると時間もかかるし、ミスも増える…。しかし、Google ColabNotebookLMを上手に使えば、PDFから表を抽出してExcelに書き出す作業がぐっと楽になります。プログラミング初心者でもわかるように、ステップバイステップでやり方を紹介します。さらに、トラブルシューティングや応用例も含めて、充実した内容をお届けします!


目次

  1. はじめに:なぜGoogle ColabとNotebookLM?
  2. 事前準備:Google ColabのセットアップとPDFファイルのアップロード
  3. Google ColabでPDFの表をExcelに変換する方法
    • 3.1 必要なライブラリのインストール
    • 3.2 PDFから表を抽出する(tabula-py)
    • 3.3 Excelファイルに書き出す
    • 3.4 Excelファイルをダウンロード
  4. NotebookLMでPDFの表を抽出し、Excel化する方法
    • 4.1 NotebookLMへのPDFアップロード
    • 4.2 表形式のデータをリクエストする
    • 4.3 NotebookLMの出力結果をExcelに転記
  5. トラブルシューティング:よくある問題と対処法
    • 5.1 スキャンPDF・画像ベースの問題
    • 5.2 複雑な表のレイアウトによる問題
    • 5.3 エラーメッセージが出る場合
  6. tabula-py以外の方法:camelot-pyの活用
  7. 応用例:さらに便利に使うためのヒント
    • 7.1 複数PDFを一括処理
    • 7.2 毎月の定期レポート作成
    • 7.3 データ分析やグラフ作成
  8. まとめ
  9. よくある質問(FAQ)

1. はじめに:なぜGoogle ColabとNotebookLM?

Google Colabは、ブラウザ上でPythonを実行できる無料のサービスです。わざわざ自分のPCにPythonをインストールしなくても、すぐにPythonコードを試すことができます。また、データ分析や機械学習を学ぶ際にも広く使われている人気ツールです。

一方、NotebookLMはGoogleが提供するAIツールで、PDFやテキストドキュメントなどの内容をAIが解析してくれます。文章内の表やデータを見つけ出して構造化したり、必要に応じて要約や分類なども行ってくれる便利なサービスです。

この2つを組み合わせると、

  • Google Colab上でPDFをPythonのライブラリ(例:tabula-py, camelot-py)を用いて表を抽出し、Excelに変換
  • NotebookLM上でAI解析を活用して、PDFの表形式データを素早くテキストやExcelにまとめる

といったことが可能になります。初心者でも扱いやすい環境なので、ぜひ活用してみましょう。


2. 事前準備:Google ColabのセットアップとPDFファイルのアップロード

まずはGoogle Colabを準備します。

  1. Googleアカウントの用意
    すでにGmailやGoogle Driveをお使いの場合は、そのアカウントでOKです。持っていない場合は無料で作成できます。

  2. Google Colabを開く
    ブラウザでGoogle Colabにアクセスし、右下の「新しいノートブック」をクリックして、新しいノートブックを作成します。するとJupyter Notebookのような画面が現れ、セル(コードを入力する領域)が使えるようになります。

  3. PDFファイルをアップロード
    変換したいPDFファイルを手元に用意しておきましょう。

    from google.colab import files
    uploaded = files.upload()  # ここでPDFを選択
    

    上記コードをColabのセルに貼り付けて実行すると、ファイル選択画面が表示されるので、変換したいPDFを選択します。アップロードに成功するとsample.pdfのようにファイル名が表示されるので、あとで使うためにメモしておいてください。


3. Google ColabでPDFの表をExcelに変換する方法

3.1 必要なライブラリのインストール

PDFから表を抽出するには、tabula-pyというライブラリが便利です。Colabでは簡単にインストールが可能です。

!pip install tabula-py

!はColabでシェルコマンドを実行するための記号で、普通のPythonコードとは区別されます。インストールが完了すると「Successfully installed...」のようなメッセージが表示されます。

3.2 PDFから表を抽出する(tabula-py)

インストールが終わったら、以下のコードを実行してPDFから表を読み取ります。先ほどメモしたPDFファイル名を使ってください。

import tabula

df = tabula.read_pdf('sample.pdf', pages='all')  # 'sample.pdf'をアップロードしたファイル名に変更
  • pages='all' はPDF全ページから表を抽出する指定です。必要に応じて pages='1'pages='1-3' に変えてみてください。
  • df は抽出した表を格納する変数です。PDFに複数の表がある場合はリスト形式で複数のDataFrameが返ってきます。

コツ:正しく読み込めないとき

もし正しく表を抽出できていないと感じる場合は、tabulaのlattice=Trueオプションやstream=Trueオプション、あるいはareaパラメータで表の範囲を指定する方法もあります。複雑なレイアウトのPDFの場合に役立ちます。

3.3 Excelファイルに書き出す

抽出したデータフレーム(DataFrame)をExcel形式に出力する方法を紹介します。

  • 単一の表をExcelに保存する

    df[0].to_excel('output.xlsx', index=False)
    

    もし1つのテーブルしかない場合は、dfがそのままDataFrameの場合もあります。その場合はdf.to_excel('output.xlsx', index=False)でOKです。

  • 複数の表を別々のシートに保存する

    import pandas as pd
    
    with pd.ExcelWriter('output.xlsx') as writer:
        for i, table in enumerate(df):
            table.to_excel(writer, sheet_name=f'Table_{i+1}', index=False)
    

    この場合、Table_1, Table_2, ...というシート名でそれぞれの表が出力されます。

3.4 Excelファイルをダウンロード

Colabで生成したExcelファイルは、下記のコードでローカルにダウンロードできます。

from google.colab import files
files.download('output.xlsx')

ワンポイント:ダウンロード後にExcelを開いてみて、表が正しく抽出されているか確認しましょう。


4. NotebookLMでPDFの表を抽出し、Excel化する方法

Google Colabに慣れていない方は、NotebookLMというAIツールを使う方法もあります。NotebookLMはテキストやPDFをアップロードすると、その内容をAIが解析し、質問に応じて答えを返してくれる便利なサービスです。

4.1 NotebookLMへのPDFアップロード

  1. NotebookLMにアクセスし、Googleアカウントでログイン。
  2. 「新しいノートブック」を作成し、解析したいPDFをアップロードします。
  3. アップロードが完了するとNotebookLMがファイル内容をインデックス化し、検索やAI解析が可能になります。

4.2 表形式のデータをリクエストする

NotebookLMのチャットインターフェースに以下のように入力してみてください。

このPDFに含まれる表を抽出して、学校名、偏差値、受験日、受験会場、合格発表日時を一覧表にしてください。

NotebookLMはPDFを解析し、上記のような項目ごとに表を作って回答してくれる場合があります。もし表形式で返ってこなければ、追加で「表形式で出力して」「列は◯◯と◯◯に分けて」などと指示すると、より構造化された形式で返してくれることがあります。

4.3 NotebookLMの出力結果をExcelに転記

NotebookLMが返した表をテキスト選択してコピーし、ExcelのセルにペーストすればOKです。その際、改行や区切りがうまく反映されない場合がありますが、Excelの「区切り位置指定」機能や、テキストエディタでタブやカンマ区切りに置換してから貼り付けると整列しやすいです。

NotebookLMが文章形式で返してきた場合は、手作業でExcelに列を分けて貼り付ける必要がありますが、内容の解析をNotebookLMがやってくれるので、情報の抜け漏れを減らすことができます。


5. トラブルシューティング:よくある問題と対処法

5.1 スキャンPDF・画像ベースの問題

PDFが文字情報を持っていない「画像ベース(スキャンされたもの)」の場合、tabula-pyやNotebookLMだけでは正しく表を抽出できません。その場合はOCR(光学文字認識)を使ってPDFをテキスト化する必要があります。

  • Google DriveにPDFをアップロードして「Googleドキュメントとして開く」ことでOCRが自動的にかかる場合があります。
  • 無料のオンラインサービス(例:PDF Candy など)でOCRをかける手もあります。

5.2 複雑な表のレイアウトによる問題

セルの結合が多用されていたり、表が縦横に入り乱れている場合、抽出がうまくいかないことがあります。

  • tabula-py では lattice=Truestream=True を試す
  • area パラメータで抽出範囲を細かく指定する
  • 行列がずれてしまう場合は、camelot-py等を試してみる

5.3 エラーメッセージが出る場合

  • ファイル名のミス:拡張子やスペルが合っているか確認する。
  • ライブラリがインストールされていない!pip install tabula-py を再度実行する。
  • ターミナル権限や環境の問題:Colabを一度ランタイム再起動するなどを試してみる。

6. tabula-py以外の方法:camelot-pyの活用

tabula-pyでうまく抽出できない場合、同様の用途で人気なのがcamelot-pyです。インストールと使い方は以下の通りです。

!pip install camelot-py[cv]

インストール後、PDFから表を読み込むコードは次のようになります。

import camelot

tables = camelot.read_pdf('sample.pdf', pages='all')
  • tables は、読み込んだ複数のテーブル(表)をリスト形式で保持します。
  • Excelに書き出す方法は、タブのように tables[0].to_excel('output.xlsx') のように指定します。

Camelotは表が線でしっかり区切られているPDFには強いと言われています。Google Colabでも同様に動作するので、tabula-pyとcamelot-pyを使い分けることで、より多様なPDFに対応できます。


7. 応用例:さらに便利に使うためのヒント

7.1 複数PDFを一括処理

同じ形式のPDFが大量にある場合は、Google Colab上で「フォルダ内にある全PDFファイルをループ処理して、一括でExcelにまとめる」スクリプトを書くと効率的です。ファイル名や保存先を動的に変更できるので、大量処理にも向いています。

7.2 毎月の定期レポート作成

定期的に送付されるPDFレポートから表を抽出し、Excelにまとめるフローを自動化すれば、手作業の時間を大幅に削減できます。

  • Google Colabに自動化用のノートブックを作り、PDFのアップロード → 表抽出 → Excel出力まで一連の流れを保存しておく
  • MacrosやGoogle Apps Scriptなど、他のツールと連携してメール自動送信を組み合わせることも可能

7.3 データ分析やグラフ作成

Pythonのデータ分析ライブラリ(pandasやmatplotlib、seabornなど)を使えば、抽出した表をそのままグラフ化したり、統計分析を行うことができます。Excelだけでは難しい大規模なデータも、Colabなら無料である程度扱えるのでおすすめです。


8. まとめ

  • Google Colabを使うと、Python環境を手軽にセットアップし、tabula-pycamelot-pyでPDFから表を抽出しやすい。
  • NotebookLMを併用すれば、AIの力でPDF内の情報をまとめたり、表形式に整理してもらうことも可能。
  • スキャンPDFや複雑な表レイアウトなど、慣れてくると遭遇する問題もあるが、OCRを活用したり、追加オプションを試すなどの解決策がある。
  • うまく使いこなせば、単発の表抽出だけでなく、定期的なレポート作成やデータ分析の自動化にも応用できる。

初心者のうちはエラーが出たり、表が崩れたりすることもあるかもしれませんが、何度か試行錯誤してみるとポイントが掴めてくるはずです。PDF処理は仕事や学業で頻出のタスクなので、これを機にぜひマスターしてみましょう!


9. よくある質問(FAQ)

Q1. スキャンされたPDFでも自動抽出できますか?
A. 文字情報が埋め込まれていない画像ベースのPDFは、まずOCRでテキスト化する必要があります。Google DriveやオンラインOCRツールを活用してみてください。

Q2. PDF内に複数の表があってうまく抽出できません。
A. tabula-pyの返却結果が複数のDataFrameリストになっている可能性があります。df[i]などインデックス指定で取り出すか、camelot-pyを試してみてください。

Q3. NotebookLMが表を返してくれません。
A. 質問の仕方を工夫してみてください。「表形式で列の名前を◯◯にして」「◯◯をカラムとして分けて」など、具体的に指示すると出力されやすくなります。

Q4. 出力されたExcelファイルが文字化けしているようです。
A. PDF自体が特殊なフォントを使用している場合、抽出結果が文字化けすることがあります。OCRや別のPDF変換ツールなどを併用すると改善することがあります。

Q5. セキュリティ上の問題はありませんか?
A. Google ColabやNotebookLMでPDFを扱うときは、機密情報が含まれていないことを確認してください。社外秘文書などは利用規約や社内ポリシーに抵触する可能性があるため要注意です。


以上が、Google ColabとNotebookLMを活用したPDFの表をExcelに変換するための完全ガイドです。最初は少し戸惑うかもしれませんが、一度やり方を覚えてしまえば効率が大幅にアップします。ぜひこの記事を参考に、PDF処理の作業をスムーズに進めてみてください。

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