外国籍のチームメンバーのサポートとして「報・連・相」について自分なりに説明した話
時として、上司から部下(特に新入社員)へ、押し付けるように言われるこの言葉ですが、
聞くところによると1、大元の主旨を意訳すると「『報・連・相』がしやすい環境を作れば、上司と部下の連携が上手くいき、会社が強くなるぞ」という意味合いなのだそう。
そして、相手に伝えることの記事の実証として、この説明を外国籍のメンバーに説明してみました。2
おことわり
- 記事化の都合上(正直ちゃんと覚えているわけではないので)、例文は変更しております。また、例文の後に「こういう理由じゃないかな」みたいな例を載せておきます。
- また、あくまで持論というか、自分自身で気を付けていることであり、会社や環境によって割と違いが出てきますので、参考までに。
- 読みやすさを重視したため、注釈へと外出しした説明が多いです。初めての方・新卒の方は、注釈も含めて読んでいただければ幸いです。
報告
既に起きた(または今まさに起きている)ことで、
何か(小さくても)ハプニングが起きたとか、作業が終わったことを伝えること3
(相手に影響があること)
例文
- 頼まれていた作業が終わった(作業の完了、または途中経過)
- 「○○の作業が終わりました」4
- 上司が次の指示を出しやすい
- 離席や外出していた上司が席に戻り、上司宛てに電話があったことを伝えたいとき(相手の対応が必要なとき5)
- →「○○(会社名)の○○様より、『折り返し電話をください』と伝言がございました」
- お客様からの電話にはすぐ応対しなければならないため(お客様によるのかな)。これは伝える人宛てに電話を受けた時もそうだと思います。
- サーバ・アクセス障害が起きてしまい、自力ではどうにもならないとき(困ったとき)
- →「hh:MM分から○○サーバで障害が発生しており、ログを見ましたが原因が分かりません。手伝っていただけないでしょうか」
- 上司本人でないにしても、上司が対応の仕方を知っている人を手配するため。(それに対して「一人でやれ」というのは酷な話ですが)
※ここまでの例でもそうですが、口頭・メール・社内チャット等文化が異なったり、相手やその忙しさによって伝わりやすい方法が変わります。
ただ、3つ目の例のような緊急性の高いことは、数分程度は相手の時間を拘束するような、確実に伝わる手段を見極めましょう。
連絡
これから起こることで、遅刻や早退など、自分の仕事に関係・影響することで「知っておいてほしいこと」を伝えること。
(周りに影響があること)
例文
- 遅刻しそうなとき6
- →「電車の○○線が遅れています。○時頃に到着できます」7
- 体調不良の休暇を取りたいとき
- →「体調不良のため、午前休を取らせていただきます。午前に通院してから、午後に出勤できそうかご連絡します」8
相談
これから起こること(あるいは起きたことでこれから対処すべきこと)で、
困ったことや、提案したいこと、やっていいか分からないことを確認しにいくこと。
例文
- 何かソフトウェア(Excelとか)が思ったように動作しないとき、頻繁にフリーズ(応答なし)するとき9
- 「言われた通りやりましたが、上手く動作しません。やっているところを見ていただけないでしょうか」
- 何らかの作業が進まないことを知り、対処できる人を手配するため
- 上司がたたき台を作った書類で、「こうした方が分かりやすいのでは」と思ったとき
- 「ここをこのように(やってみせて)変えた方が伝わりやすいと思ったのですが、いかがでしょうか」10
- 頻繁に相談を持ちかけたい人の隣に席替えしたいが、やっていいか分からないとき
- 「隣の席で相談しやすいように、○○さんの隣に席を移動したいです」
- 理由としたいことが納得できれば、対応してくれるかもしれません
(私見ですが)上司やチームリーダーのみなさんへ
私自身、新入社員の頃は「報・連・相」と言われても、具体例が思いつかず、叱られてばかりでした。
きっと、新入社員・新人のみなさんは、(私自身もそうでしたが)大学までにそういったことを思いつくきっかけというのがないことも多いと思います。
例えば「電話応対くらいできないのか」と言われても、大学までに「**(責任の発生する)**電話応対」をやった記憶がないです。(あくまで私がそれに結び付けるのが下手だっただけかもしれません。とはいえ、やったことにできていないのは事実でした)
なので、例えば「分からないこと」に対して、「こうしたら、こうなる」ということを教えてあげていただければと思います。
また、例えば進捗確認の会議などで、打ち合わせの結果などを「報告」するのも、一つのやり方なのかなと思います。
「どういう風に報告・連絡・相談すればいいのか分からない」というのも、私が実際に抱えた悩みだったので。
実際にどうやっているか、「やってみせて」覚えてもらうのも、大事だと思います。
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上記Wikipediaの解説内、「誤解」の節でも言われてますけども ↩
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社内ツールでやりとりするものの、PLが忙しい状況下で目を配りにくいため、「どんどん質問投げて、返事を待とう」という方針をそのメンバーと話した流れで説明しました。 ↩
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直接伝える方が望ましい場合もあるけれども、相手の忙しさにより、社内メールで重要度高にするなど工夫しましょう(もちろん合わせるやり方は「相談」の上で) ↩
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これに「次は何を、いつまでに行えばよろしいでしょうか」など、次の指示を依頼すると、スムーズに仕事が進められると思います。もちろん分かっていたら「次は○○をする予定ですが、よろしいでしょうか」と「相談」「連絡」するのもOK。 ↩
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電話でも、メールでも、確実に答えられる人がいればお願いしてみましょう ↩
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例えばいつも始業10分前に席についた方がよく、いつもならその時間には着いているという時で、電車が人身事故などで10分以上の遅れが起きると、遅延は蓄積しやすくほぼ間に合わないので、すぐに連絡しましょう。 ↩
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遅刻の連絡は、到着できそうな時刻も書くとより良いです。人身事故など、復旧までに相当時間がかかり、予想がつかない場合はざっくり「1時間以上」などの形で伝えると分かりやすいです。(その予定より早く着いて困ることはないはず) ↩
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理由の提示、通院するなら診察後に結果と出勤の可否の報告をセットですると、相手も対応しやすいです。 ↩
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大体一人でうなってても解決しないことは、15分以内に相談すると、間延びしなくてよいです。 ↩
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気難しい相手だと、「その通りにやれ」と言われそうな気もしますが…… ↩